コラム
コラム
【07.08.27】土壌汚染調査を見学
土壌汚染調査を見学
築地市場移転をめぐり、問題の地となっている豊洲へ調査に行きました。調査しているのは東京都。
その調査を、日本共産党の調査団が見学するという図式です。
有害物質のオンパレードのように、土壌汚染が問題となっている豊洲。
築地市場の移転を急ぐあまり、汚染物質の除去を東京ガスに求めることもなく東京都が買い取ったといいます。
汚染除去はすべて都民の税金で行うことになった−−計画への疑念は募るばかりです。
集合場所は、ゆりかもめの「市場前駅」。
荒地が広がるだけの場所にこのネーミング。利用する客は、視察や調査にくる人だけです。
広大な土地に、ぽつん、ぽつんと、2・3人ずつの調査チームがみえます。
これで全体の調査ができるのだろうかと思わずにいられません。
背ばかりたかくなった雑草。
でも、虫の気配がありません。ばったは? ありは?
蚊にさされることもない、とんぼはもちろんいない、これだけ草があるのになぜ?
地下7メートルぐらいの土をとる作業を見学。
小さなボーリングの機械がとりだした土は、筒状のビニール袋に入った状態でしたが、
とりだしたとたんに泥水があふれました。
「液状化です」と調査員。
ボーリングの振動で液状化するというのです。
わずか7メートルでこの状態。大地震が起きたらどうなるのか、目に見えるようです。
見学後、「築地市場を考える会」のみなさんとの意見交流会も開かれました。
日本環境学会の方から、富山イタイイタイ病の教訓さえ学んでいない、という厳しい指摘。
シアンなど有害化学物質が、わずかずつでも、長年にわたって人の口に入れば、
数十年の単位で何が起きるか、あらためて考えさせられました。
「食の安全」を真剣に考え、汚染物質による被害を一人も出さないという立場に立つならば、わざわざ土壌汚染が問題になる土地に市場を移転するなど、ありえないことです。
豊洲への移転はありえない、この結論を東京都に求めるときです。