日本共産党 田村智子
コラム

【07.05.11】改憲手続き法案の採決をにらみつける

改憲手続き法案の採決をにらみつける

 
3時過ぎに参議院に到着。
議員面会所のテレビ画面を見つめました。
質疑が終われば、採決が行われるという日。
委員会室で見届けたいと願っていたら、「傍聴希望の方いますか」声をかけられました。

谷川智行さんと一緒に委員会室に入ったのは、4時頃。
椅子の後ろに立って議場を見つめました。

20分の質問時間がありながら、わずか5分で質問を終えた国民新党の議員。
驚きの声が傍聴席からも思わずあがりました。
そして「討論」。

反対の立場を表明して日本共産党から仁比そうへい参院議員が討論にたちました。
原稿を見ないで、与党席をにらみ満身の怒りをこめての演説。
議場を圧倒する迫力、大義。

討論を終えると、思わず傍聴席から拍手がおこってしまいました。
議場の「見張り役」衛視が、「静かに」と紳士的に諭します。
ところがこの拍手に青筋を立てて怒った人物がいました。
自民党の舛添要一議員です。委員長に色をなしてかけより、傍聴席を指差して何かを指示。

委員長が国会の職員を呼んで指示を出し、とたんに衛視の数が倍に増えて、傍聴者をまさに囲むという状況に。

傍聴者は、その後は静粛さを保ちました。
それなのに、委員長はメモを読むようにして「傍聴者は静粛に」「議事の妨げになれば退場もある」と警告を発しました。

国民を抑え付けるのは当然、という態度。
国民投票法案という憲法に関わる重大法案を、まともに国民の声を聞かずに推し進める議員たちの姿が、ここにも露呈しています。

採決後、国会前の座り込みが続く現場へ。
抗議集会、道理は大義はわれにあり、という思いが国会を包囲しているのです。

国民の意思である憲法を変えるのかどうか、決めるのは国民。
これからの運動は、日本の未来を理想に近づける力となる、国民主権を実現する力になる、そう思うと、法案採決への怒りだけでなく、希望がやる気がむくむくと膨らみます。