コラム
【06.07.28】都立神経病院を視察しました
都立神経病院を視察しました
「やってもやっても、仕事が終わらない」――看護師さんの長時間労働、不払い残業の実態を聞こうと、笠井亮衆院議員とともに都立神経病院の労働組合を訪ねました。
絶対的な人手不足のもとで、「ナイチンゲール精神」ともいわれる使命感で働く方が大勢いらっしゃることがわかります。
けれど使命感だけでは限界があります。疲れきって退職する職員は後をたたず、1年間で看護師の1割が中途退職をしてしまうといいます。
院長先生の案内で病院の視察もしました。
難病も多い脳神経疾病の患者さん。完治は困難で、病気を受け入れ、病気と共存する生活への支援が求められます。
次第に体の自由が奪われる患者さんもおられます。
話すことができずボードの文字を目で追って意思を伝える、ナースコールも足で押したり、顔で押したり、一人ひとりの身体状況にあわせた対応をしているとのこと。
一人の患者さんへの対応も、それだけ時間を必要とすることがわかります。
病院に「経営努力」を求める東京都のやり方が、どれだけ患者さんや病院で働く方々に冷酷なものか。
「実態をみて施策をすすめてほしい」という院長先生の言葉には重みがあります。
超過勤務の実態を正確につかむことが、必要な医療体制をつくる一歩です。
職場での残業告発の運動は、患者さんにとっても大切なこと。
現場からの告発を応援したい気持ちでいっぱいです。