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国会議員秘書歴8年・そこで学んだこと
戦争への道を歩ませない 有事法案成立を怒りの中で見守る
2003年6月6日、「有事法案反対」の署名をもって参議院議員面会所に行きました。足立で集めた署名を届けるのも3回目です。
正午すぎ議面に到着、相当な人数(後に360人と発表あり)がつめかけ、「熱い静けさ」にみちていました。参議院本会議でいよいよ有事関連三法案が可決されようとしているのです。本会議を映し出すテレビにみんなが熱く注目していました。
議面の外は、人の帯が100メートルにもなろうかとしています。そこから「有事法案廃案」の声や太鼓の音が、遠く近く聞こえてきます。
テレビに投票結果が映し出されました。「投票総数234、賛成202、反対32」----有事法案成立の瞬間でした。戦争放棄・武力行使の放棄を憲法9条にはっきり掲げる日本が、「戦争ができる」ことを決めた有事法案、それに大多数の国会議員があっさり賛成してしまうなんて・・・。
有事法案は、戦争をしているアメリカ軍を支援し、そのさなかに自衛隊への攻撃が予測されれば日本も武力行使をし、その戦争に国民みんなが協力しなければならず、戦争反対の行動も報道も抑え込むという内容です。
これまでの国会審議をみても、「アメリカは国際法に違反するような戦争はしないと信じている」と小泉首相も他の大臣も言い切っています。
ではイラク戦争は? アメリカが攻撃を開始した直後に「支持する」と意思表示をしたのが小泉首相。政府が「正しい戦争」と判断すれば、イラク戦争のような戦争に協力し、場合によっては自衛隊もいっしょにミサイルを打ち込み、戦争反対行動は、機動隊などによってとりしまるというのでしょうか。
法案成立後、日本共産党の国会議員がずらりと並び、抗議集会が始まりました。志位和夫さん(日本共産党幹部会委員長)が怒りをこめて法案の内容を伝え、たとえ成立しても発動させない闘いをとよびかけました。そして「なにより、アメリカに戦争をさせないことが重要」との指摘に、「そうだ!」と目の前がひらける思いでした。
イラク戦争もごうごうたる批判のなかで、国連のお墨付きさえ得られずに、アメリカ・イギリスが強行した、そして戦争の口実だった「大量破壊兵器」がいまだにみつからないことで、アメリカ・イギリスの国内からも批判の声が強まっている----世界の平和をもとめる力は、戦争をしたい人たちの力をおさえこめる!
この思いを熱くして国会から足立にもどり、さっそく街頭からの訴えにむかいました。
(追記)議面で本会議の様子を映し出すテレビをみて、PKO法案のことを思い出しました。自衛隊をはじめて海外派遣する法案で、マスコミでも大きくとりあげていました。本会議採決では、日本共産党と社会党が「牛歩」でのぞみ、深夜から早朝までかかった徹夜国会でした(開会が深夜という異常な国会)。
そしてこの徹夜国会が縁で、今の夫との交際が始まり結婚へ。有事法案が成立した6月6日が「結婚記念日」です。