【13.05.08】子ども医療窓口無料化を 国庫負担削減を批判
日本共産党の田村智子参院議員は7日の参院予算委員会で、すべての子どもたちがお金の心配なく必要な治療が受けられるよう国として窓口負担の無料化に踏み出すべきだと迫りました。
田村氏は窓口の3割負担が払えないために、ひどいやけどを負ったり、新型インフルエンザが疑われても病院に行けない事例を告発。
群馬県では、2009年に窓口無料の対象を「就学前」から「中学卒業」までに大幅に広げ、受診者が大幅に増えるなど、全国1742自治体すべてで子どもの医療費無料化や軽減策に取り組んでいることを紹介し、「国の制度として子ども医療費の窓口無料化に踏み出すべきだ」と迫りました。
田村憲久厚労相は「財政的に厳しい」と答弁。これに対し田村議員は、就学前までの医療費助成は1200億円あればできると指摘するとともに、窓口の医療費負担軽減に取り組む自治体に、国庫負担分を削るペナルティーを科して足を引っ張ることはやめるべきだと追及しました。
群馬県では、年間11億円も削られ、県議会が、「地方自治体の努力や独自性を阻害する」として削減中止を求める意見書を全会一致で可決しています。
厚労相は「自治体間で不公平が生まれる」と居直ったため、田村氏は、全都道府県が3歳未満の負担軽減をしており、全国知事会、市長会、町村会も国庫負担削減をやめるよう求めていることを示して、理由にならないと批判。ドイツやフランスでは無料にしていることを示し、「子どもに対する国の姿勢が問われている」と主張しました。
厚労相は「検討することを検討する」、安倍晋三首相も「公平性を担保するために実施している」と切実な要求に背を向けたのに対し、田村氏は「全国の自治体と手を組んで無料化を求めていく」と主張しました。(5月8日(水)しんぶん赤旗より)