おたよりコーナー
みなさんからいただきました、メールやメッセージを紹介いたします。
コーナーイラスト:原田智子(漫画家)
■5月2日のコラム 「住宅セーフティネット法は力になるか」についてご意見をいただきました。
田村様 すとうと申します。
住宅セーフティネット法を検索している時に貴殿のホームページに当たりました。
私は、この法律が完璧でないにしても、住宅困窮者に対して光を当てたとして評価しています。
日本は、特に住宅政策を軽視してきた傾向があり、国土交通省の中でも住宅局の予算は、他の部局に比較して非常に少なかったと思います。その中では、まず第一歩として意義深いと思います。
ご貴殿が考える理想は、私も共感できますが、いきなり精緻な実現性の高い政策の実行は、多様な意見がある政治の世界で実現することは、困難であると考えています。
個人にとっては厳しいですが、調整と妥協の中でよりよい方向へ政策を導いていくことが政治ではないでしょうか。
また、社会的弱者と呼ばれる人たちを救済・支援するためには、そうでない人たちのコスト負担の覚悟も必要です。私は、非効率的な税金の使用は、論外としても、新たな負担は、避けられないと考えていますし、負担の覚悟もしています。低負担高福祉は、あり得ません。必要なサービスを供給するためには、それ相応の対価を支払う必要があります。それができない現在の社会であるからこそ、(給料も下がり)ワーキングプアも増えているのだと思います。負担の覚悟無しに高い公共サービスを受けようと考えている国民が多すぎます。
国土交通省が住宅困窮者を把握できていないのは、小さな政府を目指し十分な調査費用を確保できていないからでしょう。与党・政府や官僚組織が制度披露を起こしているのは、事実であると思いますが、法人も含めて国民の負担は、増加せざるを得ないと思います。それは、将来の世代に負担を残さないことにもつながると思います。
追伸、公営住宅を増加させることは、困難であると考えます。まず地方財政が逼迫していること、現状では、地方公共団体に公営住宅を経営する能力もあると思えません。地方公共団体内の専門家の育成が急務であると思います。
(すとうさん)
田村智子をまったく知らずに、こんなふうにHPを訪ねていただけるとは。あらためてインターネットの「網の目」の世界を実感して嬉しい限りです。
完璧でないにしても、住宅困窮者に光を当てたと評価している、とのご意見。もっともです。
すぐに具体的な施策に結びつかなくても、第1歩として、私も前向きにとらえようと思います。
実態にそくして、どんな支援策を求めていくのか、これからの課題となります。
東京都の住宅政策も手に入り、目を通したのですが、国も都もまったくふれていないのが、若者への住宅保障だということもわかりました。たとえ時限的であっても、若者に対するなんらかの施策がつくれないか、それが私の問題意識です。
法律もできてまだ1年足らず。どう生かしていくのか、みなさんもご意見、要望などぜひお寄せください。
(田村智子)
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