HOME - コラム - コラムバックナンバー

2005年3月

3月31日(木)

83歳でカバン作りの家内仕事

足立には、家のなかが工場というお宅がたくさんあります。夕方、「赤旗しんぶん」を購読してもらうことをよびかけるため訪ねたお宅の何件かもそうでした。
1年ほど前にも訪ねたことのあるAさんの家、「ご主人」が「仕事が全くない」とため息まじりに話しておられたことを覚えています。

今日は、「ご主人」のお母さんが玄関に出てくれました。壁一つ向こうからは、大型ミシンが動くような音。「お仕事はいかがですか?」と尋ねると、「今は仕事があるんです」とのこと。中学の指定カバンの仕事を請け負うことができたそうです。「でも、もうあとこれだけでおしまいなんです」、玄関先に紺色の布地の束が一つおいてありました。
「仕事があればあったで、税務署がすぐ調査にきて、税金をたくさん納めることになるし、仕事が途切れれば収入はないし・・・」

83歳というAさん、背筋はまっすぐ、お話もしっかりしていて、まさに現役という様子でした。「働きづめの生涯ですね。休みもなにもなく。そうやって家を持っても税金ばかりもってかれて・・・」
こういう話の先が、「働かないで暮らしている人」への愚痴になってしまうのは悲しいことです。生活保護の人が、とても楽をして暮らしているようにみえるのでしょうか。
庶民から税金をとりたてて、日々の暮らしに困ってなどいない大金持ちには減税、こういう政治こそ怒りの対象だということをなんとか訴えていきたいものです。

3月25日(金)

「金八先生」最終回

これまでほとんど見ていなかったのですが、最終回だけ終わりまで見ました。夜は子どもといっしょに布団に入って、本を読んで聞かせるのが日常。息子は、「もう寝ようよ」と言いながらソファで眠ってしましました。

漢字一文字を生徒一人ひとりに送り、その漢字の成り立ちや意味を伝え、メッセージとする。一人ひとりと関わることと、学問への探求がなければできないことだよな・・・と思いながら見入りました。
桜中学、こんな中学があり、先生がいたらと、中学生の時も思いました。今、母親の立場になってもやはりそう願わずにいられません。
シリーズ第1作から桜中学で教えつづける先生がいる、今の東京の学校ではほとんどありえないことになってしまいました。先生の転勤が激しく、「自分の学校」「自分の生徒達」という意識をもつことすら難しいのが現実だといいます。

ドラッグという深刻な問題を扱っただけに、子どもをとりまく社会の深刻さが胸に迫ってきます。
「命を大切に」というよびかけは、抽象的に子どもの頭の上を素通りしていては、なんのメッセージにもなりません。たとえ少数でも「命の危機」にさらされた子どもを切り捨てず、その子ども(生徒)をわが事として受け止め、自分達に何ができるのかを考えたとき、初めて「命の大切さ」が具体的に、他人事でなく迫ってくるのではないか、そんなことを考えていました。
ドラマの取材につかわれた足立2中、統廃合で4月から廃校となります。

春休みの今、連日、全国から中高校生がこの学校を訪ねてくるそうです。この校舎を「金八記念館」や青年達が使えるセミナーハウスにと、地元の人たちや青年達が求めています。
体育館なども、地域で利用できるようにしてほしい、青年の様々な活動を応援してほしい----金八由来の地域にふさわしい声を私も応援しています。

3月24日(木)

こんなに早く予算案が成立とは!

所得税・住民税の増税(定率減税の縮小ですから、年収の高い人には増税ではありません)、国立大学の学費値上げ、介護を必要とするお年よりや障害者を狙い打ちにする負担増、こんなひどい内容が目白押しの2005年度予算案。なんと昨日参議院で可決してしまったとは!

かつては3月中の成立が難しいことが多々あり、4月1日からの支障をさけるために暫定予算案をまず可決して、年度をこえて審議されることもあったと、国会の先輩秘書から話を聞いたことがあります。私は97年度予算案から議員の質問準備にも直接関わる仕事をすりょうになりましたが、その時も、3月末ぎりぎりということがほとんどでした。

まだ1週間をのこしてほとんど波乱を感じさせずに成立してしまう、いったい国会はどうなっているのでしょう。私も候補者となった03年総選挙、そして昨年参院選で圧勝した民主党は何をしているのか等々、歯がゆくて腹立たしくて仕方ありません。

さて、この記事を新聞がどうあつかっているか、朝刊をみてみると「朝日」は「フジVSライブドア」が大々的に1面を飾っています。職場で他の新聞を見ても同じ。
「こんな予算なんだ」と、案が固まった時にはイラスト入りで「老いも若きも負担増」など見出しを立てていたのに、いったいどうしたことなのでしょう。これも国会論戦の反映なのか、国民の怒りを抑える意図があるのか。

夕方、北千住駅東口へ。毎月24日行動の消費税廃止足立各界連絡会の宣伝で、このひどい予算についても訴えて署名をよびかけました。
ひどい政治から目をそらせようと糸を操る人たちがいるのなら、なおのこと、暮らしから政治を見つめ、意見していかなければなりません。

3月23日(水)

雨のなか、デッキで手降る女性たち

足立の日本共産党女性後援会の方々といっしょに、デッキつきの宣伝カーで街頭をまわりました。あいにくの雨、でも、花粉症に苦しむ人が何人もいる女性後援会にとっては「恵みの雨」ともなりました。

私も大きな宣伝カーの上から訴えをするのは久しぶりのこと。増税、負担増目白押しの政治に怒りをぶつける話になりました。
いっしょに訴えをしたみなさん、堂々と主張する姿は頼もしいかぎりです。政治に言いたいことがある、今言わなければ、そんな思いに満ちていました。

千住の町で金属加工業40年というKさん、「都の融資制度が悪くなって、返済期間が長引くごとに利率が上がるようになってしまった。ますます資金繰りができなくなる」
年金生活者の仲間入りをしたSさん、「平和だからこそお年寄りが長生きできる。それを高齢化だといって年寄りいじめの政治をするのは許せない」
などなど、それぞれの言葉でそれぞれの思いを伝えることは本当に大切なことだと思います。

駅から駅への移動では、せっかく宣伝カーの後ろにデッキがあるのだからと、数人の女性で手降りもしました。
選挙本番のようなもりあがりに、町の人たちは驚きの表情。
日本共産党を応援してくれる人にとっては「待ってました!」といったところでしょうか。両手を大きく振ったり、かけよって握手したりと、これも選挙本番のような応援ぶりでした。
春はそこまで来ています。私ももっと町に出て訴えをしていきたいと思っています。

3月22日(火)

事故の起きた時間、竹ノ塚の踏み切りで列車を見送って・・・

踏み切り事故の現場に行きました。
渡辺やすのぶ都議、区議団から4人の区議さん、緒方議員の秘書、衆議院の東京ブロック予定候補の池田真理子さん、話をしてくれる地域の方々が集まり、現場に人垣をつくったようになりました。

それでも交通の妨げにはほとんどなりません。調査中、踏み切りの遮断機はほとんど降りたままでしたから。
事故に居合わせてしまったMさんが、その時の様子を話してくれました。Mさんの記憶では、「カンカン」と音がしていたように思うというのです。それなのに遮断機が上がり、「え?」と思ったが、人が歩き出したので自分も2・3歩前に出て、その瞬間、急行列車がものすごいスピードで通り過ぎた・・・。

Mさんは大事故だと思い、「白煙筒をたけ!」と叫んだそうです。踏み切りのところには犠牲になった2人にすぐ白い布がかけられ、放り出された自転車の横で子どもが大声で泣いていた----記事で読んでいたとはいえ、現場のすさまじさが伝わり目頭が熱くなりました。

20年来、鉄道の高架化を求める運動があり、日本共産党も地域の方々と署名にとりくみ東武鉄道などに交渉してきました。現場の踏切から少し離れたところには、鉄道を渡る歩道橋があります。「あれは、すぐ近くの中学校のPTAが運動してかけさせたもの」と、区議さんが説明してくれました。
調査中、私も4回、踏切をわたりました。そのうち3回は、渡っている途中で「カンカンカン」と警戒音が鳴り出してしまいあせりました。手動で遮断機の調整をしなければ、お年よりの足では、とても渡りきれません。当然予想された事故だった、予想されながら、なぜ何の安全対策もとられなかったのか、地域のみなさんの怒りはとても強く、悲しみに満ちていました。

事故がおきた夕方5時前、「この急行です」という声。その前後、踏み切りは5分以上閉じたままでした。

3月17日(木)

「35歳、基本給19万3000円 これでは結婚どころか生活できません」

手書きののぼりがあまりに実感がこもっていて、持っている青年たちをみつめてしまいました。
金属関係の会社で働く人たちがつくる労働組合、JMIUの東部地域の集会に「来賓」として参加したのです。

製造業は、安価な人件費をもとめて工場移転があいついでいます。足立区内にもかつては大きな工場があったのに、「工場跡地」がどんどん増えていったのです。
東京に残る工場でも、会社全体の利益は棚上げにして頭打ち賃上げ状態。青年労働者の基本給が20万にもいかないとは!

私も出番をいただいたので、エールを送るとともに、賃上げしても増税・各種保険料の値上げで吸い上げてしまう政治の問題を訴えました。
本当にひどい政治です。
「人件費がどんどん削られ、身分不安定な非正規社員ばかりが増えている」と国会で日本共産党議員が追及しても「日本はまだ給料が高すぎる」と経済担当大臣が平然と答弁する。
「年収2億円をこえる会社役員は収入が増えているのに減税を続け、わずか13万ちょっとの年金には増税。ひどいやり方だ」と追及しても、「最高税率を元にもどすと、働く意欲に関わる」と首相が答弁する。

話せば話すほどに怒りが高まってきます。
今が政治を変えるとき、日本共産党を大きくして!と、今の政治を良しとする大金持ち以外の人たちみんなに訴えたい思いです。

3月16日(水)

国会に633人の消費税増税反対の思いを届けました。

議員会館前の道路には、のぼり旗が並び、塀にそって座り込む人の列が延々と続いていました。秘書時代、国会開会中に何度も目にしてきた光景です。
消費税、介護保険、憲法などなど、様々な要求をもちよっての国会要請行動です。
のぼりをみると、山梨など地方からも集まっていることがわかります。

私が持ってきたのは、足立で集めた消費税増税反対署名633人分です。
民主党が「年金の財源を消費税にすべき」と主張して、与党との協議がはじまった、こんな重大なことがマスコミの報道ではさらっとふれておしまい。こんなことでいいのかと思います。
ライブドアとフジテレビの問題も株式市場のあり方を問いかけるものではありますが、より庶民の生活に直接関係する、政治のホットな話題をもっと報道してほしいものです。

署名はダンボール箱で道端に積まれていました。足立からの署名はその中ではまだわずかです。全体は22万をこえる署名だそうです。参加者は400人をこえたとか。
決意表明が続き、最後に、国会にむけて「消費税増税はんた〜い!」と、みんなで唱和。
その時気がつきました。道の向こう側に10人近くの背広姿の男性が、こちらに背中を向けて立っていることに。公安警察でしょう。

集会参加者の写真をこっそりとったり、どんな団体がいるかをメモしたり、私たちとは正面からは顔を合わせたくない、後ろめたいということでしょうか。なんのために、国民運動を監視するのでしょう。これだって、税金の無駄使いだ! 後姿の男達をにらみつけながら唱和を続けました。

3月15日(火)

竹ノ塚駅の「開かずの踏切」で人身事故が!

夕方、現場近くをたまたま通りがかったというMさんから電話がかかり、重大事故が起こったことを知りました。
「竹ノ塚駅の踏切で、人が列車にはねられた」----すぐにあの「開かずの踏切だ」と思い至りました。
駅ホームのすぐ横にある踏切です。急行、準急などの列車が続くと、10分近く遮断機が降りたままというのは日常茶飯事です。

一昨年、足立区議団といっしょに東武鉄道へ要請行動に行ったことがあります。ちょうど私の誕生日、7月4日のことでした。
その時も、松尾かつや区議が「早く立体化(高架化)してほしい」と求め、「不可能ではない」という返事を受けていました。
松尾区議が地元の共産党の支部といっしょに調査したら、朝のラッシュ時、1時間のうち55分は遮断機が降りていて、上がる時間も10数秒がほとんど、という結果だったことを聞きました。

列車が近づいていても、短時間、遮断機を上げることは、これまでも日常的にあったのではないかと思います。いつ重大事故がおきてもおかしくない状況だった、その事実にぞっとします。
夕方6時のニュース、被害者の一人は子ども連れの女性と思われる、という情報に、突然、身近な実像がうかびあがるような思いにとらわれました。事故を目の当たりにした、子どもの途方にくれた泣き顔もうかんできます。

なぜあってはならない事故が起きたのか、区議団や渡辺やすのぶ都議といっしょに私も行動しなければ。

3月13日(日)

剣道団体戦に息子がデビュー!

試合の4日前、突然、選手になりました。しかも小学生の部の大将・・・。(先鋒、次鉾、中堅、副将、大将の順で試合をする、そのしんがりを務めるということです。)
じつは、6年生のA君を大将としていたのですが、痛めた肘が完治せず出場見合わせに。そこで、人数合わせで入部1年未満の息子が、臨時「大将」となったのです。

団体戦もはじめての息子、さすがに自分の試合が近づくと「極限までの緊張」という様子でした。「おなか痛い」とつぶやき、悲壮感さえ漂う表情。
自分の「チーム」が整列したところで、大将が「気をつけ、礼」の号令(これだけでもかなりのプレッシャー)。
結果は、大変強い「チーム」との試合ということもあり、全員が完敗。2対2で大将決戦にならなくてよかった、というのが本音です。

息子は、5年生の女の子との大戦でした。3年生の息子とは体格からして違います。
「はじめ」の声から、すぐに1本とられました。勝つことなどまずありえないとはいえ、前に出て、技を仕掛けようとしたところは、「親ばか」のようですが、「よくやった」という気持ちでした。面をとった顔には、涙がうかんでいました。負けるとわかっている試合でも、悔しかったのでしょう。

これで、家に帰って素振りでも始めるなら、「試合で負けて、いよいよ目覚めたか」となるのですが、「疲れた〜。ゲームやっていい?」・・・。
あまり過大な期待はかけず、見守ることにしているのですが、どこまで本気で続けていくのか、はっぱをかけるべきなのか。

夜、仕事から帰ってきた夫。「がんばったの?」「前に出ていってがんばったよ。でも、みんな完敗」
そんな話をしながら、「でも一番悔しかったのはA君だろうね」という話に。
練習日には寒い中、じっとみんなの動きを見つづけていたA君。一対一の試合のため、自分(あるいは息子)の勝敗だけを考えがちですが、仲間への気持ちがもっと育っていくと、今日の試合も一人ひとりのがんばりにもう一回り磨きがかかったのかもしれません。

3月11日(金)

「重税」という言葉が、胸に響く区民集会

今日は、全国600箇所近くで、ほぼ同時に「重税反対集会」が行われたはずです。足立でも2箇所で開かれました。
私は西部地域の集会、西新井大師のすぐそばの公園に行きました。

今にも雨粒が落ちてきそうな空模様、足先も凍えます。でも心は「重税反対!」で燃えました。
来賓として一言話していいとのこと。先日の国会質問のことを怒りをこめて話しました。
「2億5300万円も年収がある大企業の役員には、3000万円も減税しておいて、たった月13万円の年金生活の方には所得税増税」
「小泉さんは、金持ち減税をやめれば働く意欲に関わると言ったんですよ。一生懸命働いても赤字で苦しむ中小業者から容赦なく消費税をとりたてる、この方がよっぽど働く意欲をふみつけにしているではありませんか!」

「所得税などの増税は公明党さんが言い出しっぺで、自民党さんがやりましょうとなった。消費税の増税は民主党さんが言い出して、自民・公明もいっしょに相談を始めているんです」
「どこの政党を支持していてもいいです。自分の支持する政党にこんな増税はやめろと、言っていきましょう。党派の違いをこえて、重税反対の大きな声をあげていきましょう」

言いたいことはたくさんあります。増税を許さないためには、なにより日本共産党を大きくして、政治の力関係を変えたい。でも、「重税反対」で本当に広く広く力を合わせる時です。ほんのひとにぎりの大金持ちと大企業以外、みんな負担が増えていく、主権者は国民ということを運動で示していかないと。

3月10日(木)

国会中継と区議会傍聴

午前中、作業をしながらラジオで国会中継を聞いていました。日本共産党の大門美紀史参議院議員、経済問題の論客です。
「景気は上向きだ」という政府の「景気予想」、「確か、1年前にも竹中大臣は同じことを言っていたのではないですか?」
この質問にはニヤっとしてしまいました。

大門さんと竹中大臣、これまでも経済政策での数々の論戦をしてきましたが、とにかく竹中大臣(小泉内閣)は大企業や投資家最優先の考え方、日本共産党は国民の購買力や中小業者の経営が上向きにならない限り景気はよくならない、という考え方ですから、まさに真っ向対立。
しかし、竹中大臣の見込みの甘さ、現実からかけ離れた経済対策は、この一つの質問でも浮き彫りです。

昼過ぎは、区議会の予算特別委員会を短時間でしたが傍聴。松尾かつや区議が青年雇用への支援策を求めての質問でした。
青年のハローワーク、「ヤングジョブスポット」ができ、相談にのったり講習の機会をもつなど、就職先紹介だけでない支援が始まっています。利用状況がどうなのか、気になるところです。
個室での相談もできるようにしてはどうかという提案、「自分さがし」への一つの支援です。
「それは基本的には学校がやること」という区の答弁でしたが、それが学校でできないのはなぜかもつきつめなければならないでしょう。また、学校卒業後、どこにも相談場所がない青年には、やはりなんらかの窓口は必要なのではと私も思います。

面白かったのは、松尾区議の質問が終わって休憩となり、議場を出て行く議員や区の役人が小声でかわしていた話です。
自分の息子・娘も「フリーター」という方が少なくないのでは? と思えるやりとりが耳に入ってきました。
就職口、特に正社員の募集の少なさだけでなく、やりがい働きがいを奪う職場の問題、社会のなかでの自分の役割を実感できないことなどなど、今の政治や社会のゆがみが青年達におおいかぶさっているのではないでしょうか。

3月9日(水)

東京大空襲、私の夢にも出てきました。

60年の節目、連日のように東京大空襲がテレビや新聞にもとりあげられています。
夕方、「上野の慰霊碑除幕式に行ってきました」という、H夫妻と話をしました。「お昼のニュースでやっていましたよ。もっと注意してみていたら知っている方の顔がわかったかも」と私。

伊興地域の方々5人で参加したとのことですが、5人ともが東京大空襲の被災者だということです。Hさんも赤ちゃんだったでしょうから、見た記憶はないでしょう。けれど、受け継ぎよみがえる記憶は心に刻まれていることでしょう。

じつは数日前、うなされるようにして早朝目が覚めました。テレビで東京大空襲の特集を、「赤旗」などで大空襲の絵画や写真を見た日が続いたためだと思います。自宅(なぜか古い木造でした)の前の建物に火の玉が飛び込み、次々と対岸のような町に爆弾が落ちてくる、私は子どもを抱きかかえて「どうしたら」と切羽詰った気持ちになって・・・目が覚めたのです。

私も上野に行ってみようと思いました。体験者の方から聞く話をちゃんと書き留め、子ども達に伝えていこう、聞くだけでなく伝える側にも立っていこう。Hさんからもじっくり話を聞く時間をぜひ持ちたいと思います。

3月8日(火)

思い出にのこる卒業式

「赤旗」のくらし・家庭欄、学校の先生が連載するコーナーがあって楽しみに読んでいます。今日は、まず写真が目に飛び込んできました。
「卒業証書授与式」という看板の下に、大きな「星雲」の書と昇り竜の絵。北海道登別高等学校の今年の卒業式の写真とのこと。

記事を読んで胸がつまります。式の最後に3年間の思い出のスライドを上映し、最後に、舞台の壁のカーテンを開けると、蛍光塗料とブラックライトで「星雲」が浮かび上がる。全員で「夜空ノムコウ」を合唱。
校内にも在校生から卒業生へのメッセージなどが飾られていたそうです。

素敵な式にしよう、思い出に残る卒業式で卒業生を送ろう、そんな思いが伝わってくるようです。
80年代に校内暴力など深刻な事態が起き、それを管理強化でなく、行事や学級づくりに力を入れたことが生徒達が寄り添い、力を合わせることにつながったといいます。その集大成ともいえる卒業式なのかもしれません。

東京都では、ステージに生徒の創作物を飾ろうとしたら「はずしなさい」と、教育委員会から派遣されてきた役人が大声をあげる、ステージには正面に日の丸だけを掲げなければならない、とされたためです。
登別高校の卒業式、都内の学校の卒業式、どちらが子どもと保護者の立場にたったものか、誰の目からも明らかです。

新しい生活への旅立ちとも言える卒業式、なぜ「国旗」「国歌」ばかりにこだわるのか、もっと大切にしなければいけないものはないのか。すばらしい卒業式が現に今年も行われていることを知り、思いが強まります。

3月7日(月)

今年最後の保護者会

今年は学年委員を引き受けたため、職場を抜けて学校に行って、また職場に戻るということを何回やってきたことでしょう。職場の理解と融通なしには、とてもできないことだとあらためて思います。

学年最後の保護者会、その前に20分ほどの時間をつかって、子ども達の「なわとび発表会」をすることになりました。1人10秒ほどの時間でしたが、3人ずつぐらい、「自分の得意技」を見せてくれました。
普段、子どもの名前と顔が一致しないので、名前を言ってもらってから飛んでもらいました。

たった10秒、緊張もあって、つっかえてしまう子もいましたが、それでもお母さん達の前で難しい飛び方ができた時、上手に飛べた時、嬉しそうな誇らしそうな笑顔です。
全員飛び終わったところで、「お母さんたちもいかがですか?」と先生。
これも役目の一つと、「代表して私が2重飛びを。1回でもできたら、拍手だよ」・・・・1回はどうにか飛べました。
そうしたら子ども達が「先生! 先生!」の大合唱。先生も大変ですね。2重飛び、やらされていました。

子ども達が帰って、保護者会。学校のことは先生からお話を聞いたら時間いっぱいになってしまいました。
でも、「お金をもっていないと遊びの仲間に入れない」という状況があったんです、というお母さんからの話で、しばし、お金の使い方、持たせ方、おこずかいのことなど話し合いました。そのなかで、1人のお母さんが「このクラスでは、何度か、親同士が集まる機会もあったので、心配なことは親同士でも連絡とりあえるようになってよかった」と言ってくれました。
色々なことがあって、通常の保護者会だけでなく集まりを持ったりして、苦労もありましたが、やってよかったと実感。

子どもと教育をめぐって、いろんな問題が起きているだけに、学校のことに、もっと関わることができたらと思います。その一歩は、親同士が話す機会をつくること、なのかなと、1年を通じて体験学習ができました。

3月6日(日)

女だけの(?)ホームパーティ

もうすぐ小4になる息子、0歳から保育園にあずけました。0歳から3歳の時期、保育園で同じクラスになった数家族、今も親しくおつきあいしています。

今日は、その中の1人Kくん親子の「お別れ会」を我が家で開きました。今月中に引っ越して、学校も転校するのです。
引越しの理由は「離婚」。その事情を1ヶ月ほど前に知って、とりあえず親しくしてきた2家族に「お別れ会」の連絡をしました。事情も事情ですから、夫抜きの「母の集まり」「子の集まり」となりました。

昼ご飯をいっしょにと、朝からサンドイッチやサラダをつくり、買ってきたピザを焼き、果物やお菓子を並べ・・・。娘も「パーティ、パーティ」とエプロンをつけて、せっせとお皿を並べてくれました。
「から揚げと焼きそば、持っていくから」と、料理上手のSさんからうれしい連絡も受けていたので、気楽に用意できました。

食事のあとは、子供たちを夫がボーリング場に連れ出し、女だけのトークタイム。どの家庭もフルタイムで働く母ですから、いろいろな矛盾を抱えています。これは職場でも家庭でもなかなか本をぶつけられないものです。でも、働く母が集まれば、ざっくばらんに明るく話せる、大切ですよね、こういう人間関係。

話が一段落したところで、1歳・2歳頃の保育園での様子を映したビデオを上映したら、「こんな時期もあったんだよね」「**ちゃん、変わってないね」など、大いにもりあがりました。気が付けば外は暗くなっていて、みんな晩御飯の準備はどうするんだろう?という時間に。
Kくんもお母さんも、そしてお父さんも元気でね。これからも「おつきあい」していって、困ったとき、何かのときはお互い力になっていこうね。

3月4日(金)

月13万円の年金からも所得税天引きとは!

NHKの国会中継、小池晃参議院議員の質問に「そうだ!」を何度口にしたことでしょう。
テーマは庶民増税。「年金支給の通知を受け取って、突然、所得税が天引きされ、どうしてなのかという声が寄せられている」----どなたかから預かった通知書を掲げて、小池さんの追及が始まりました。

わずか月13万円ほどの年金からも所得税が徴収されることになった、さらに来年以降も年金生活者の方々にも増税、負担増が続く、このことをどう受け止めるのか。
谷崎財務大臣も小泉首相も、年金生活の方への言葉は一言もありませんでした。
将来にわたって国を支え、年金を支えるために必要なことだの一点張り。私も小池さんといっしょになって「答えてない」「逃げるな」と声をあげていました。

「年金財源を支えるために、年金から税金をとりたてる、こんなやり方が許されるのか」、国民の怒りを代弁する追及です。
圧巻は、その後で示したパネルです。大株主や大企業の役員をしている一部の高額所得者は、年収を急増させている。一部の大企業も黒字は急上昇。ところが、ここの減税はそのままにしておいて、庶民への減税を打ち切って増税にしているではないか----

年収2億円をこえる大企業役員には3000万円の減税、小泉首相は、この減税を続けないと「勤労意欲がなくなる」という詭弁まで持ち出したのです。
それで勤労意欲がなくなるのなら、役員などやめてしまえばいい!
40分ほどの質問時間、庶民に冷たい政治の実態がうきぼりになったと思います。この質問、本当に多くの方に見てほしいものです。
(参議院のHPのビデオライブラリから、質問の録画が見られます。http://www.webtv.sangiin.go.jp/webtv/index.php まだの方、ぜひご覧下さい。)

3月3日(木)

「憲法9条守りましょう」「はい!」

西新井駅東口午後6時、平和憲法を守る足立の会の一員として宣伝に参加しました。
憲法の大切ななかみを知らせるチラシを配りはじめると、視線を向けつつも通りすぎる人の波。少し気持ちがへこみます。

そんな時でした。中学生ぐらいの女の子が、まっすぐこちらを見ながら歩いてきたのです。
「憲法9条守りましょう」とチラシを差し出すと、「はい!」と明るい返事、チラシをしっかりと持って歩いていきました。
小学生高学年と思われる女の子も、1人、2人とチラシをしっかり受け取ってくれました。
マクドナルドから出てきた中学生か高校生の男の子3人連れ、1人ひとりが1枚ずつチラシを受け取ってくれました。

勇気百倍! 同時に大人としての責任をひしひしと感じました。
この国会で憲法を変えるための準備法案が出されようとしている、「なにより9条を変えなければ」と政治家の発言があいつぐ----日本の未来がかかったこの時、憲法をどうするかを、今の子ども達は決めようがありません。

日本が軍隊をもち武力行使もできるようになったら、今のアメリカのようにお金がない・就職先もない青年たちが軍隊に入るでしょう。人手が足りなければ徴兵制に道が開かれるかもしれません。その時、戦地に送られるのは、今の子ども達です。
「どうして憲法を変えてしまったの?」と聞かれたら、私たち大人はなんと答えたらいいのでしょう。

新日本婦人の会足立支部が普及している、「憲法9条守りましょう」の自転車ステッカー。「つけているだけで、緊張感がある。背筋がのびる」という声を聞きます。
私も子ども達から「憲法9条守りぬいてね」と言われたら、「はい!」と答えられるよう、背筋をしゃんとしてがんばろうと思います。

3月2日(水)

2005年度予算案、衆議院を通過。

夕方、ニュース速報をつげる音がテレビから流れました。「衆議院で予算案通過」----予算案だけは参議院での審議が終わらなくても、「自動成立」してしまいます。
庶民にとってあまりに冷たい予算案です。

所得税・住民税の定率減税を半減する、つまりは所得税・住民税の増税です。所得税は、今年につづいて来年度も、さらにその先も増税しようという道筋をつけています。
年金保険料の値上げ、国立大学授業料(標準額)の値上げ、お年寄りと母子家庭への生活保護費の減額・・・。
どれも暮らしが厳しいほど、のしかかる負担も重くならざるをえない、血も涙もないような仕打ちです。

我が家もどうにか毎日の生活を送っていますが、子どもが「家を出て大学に行きたい」と行ったらどうなるか、今のままでは恐らく数年で貯金も使い果たしてしまうのではないかと、先行きに大きな不安がのしかかってきます。
このまま大学学費の値上げが歯止めなく続いたら・・・。庶民は進学なんかせずに、せっせと働けということなのでしょうか。

けれど、苦しみや痛みが大きくなれば、政治を変えようという力が2倍3倍にふくれあがるものでしょう。
私もまた、大学在学中に学費値上げの理不尽さに、大学運営を民主的に変えよう、学費値上げにつながる政治を変えようと、目覚めた1人です。
「予算はもう決まってしまった。仕方ない」ではすまない思いを、ぶつけていきましょう。

3月1日(火)

枯れそうなパンジーの苗が、花屋の店先に何ケースも。

綾瀬新橋のそばに、ちょっと素敵な花屋さんがありました。2、3度、このお店で花の苗や花壇につかえる飾りを買ったことがあります。
今日、店の前を通って驚きました。閉鎖された門の向こう側、店のガレージには、しおれてうなだれたパンジーの苗、暗い店の中は殺伐としていたのです。

「SALE」の看板がしばらく前からかかっていたのは気づいていましたが、店じまいをこんなにあわただしくしてしまったなんて。
買い物に行くと、店の奥で、木材をつかってつる性の植物につかえそうなアーチを作っている店員さんもいて、なかなか面白いお店だと思っていたところでした。
品揃えも決して悪くはありませんでした。広い店舗には、のぞけば買いたい物がいくつもあって、ちょっとのぞいたつもりが思わぬ時間がたっていた、そんなこともありました。

水がもらえず枯れていくパンジーたち。
気がついたら店じまいしていた小売店は町のあちこちにみかけます。気がついたら、駅前の大型店と町のコンビニしか、買い物できる店がなかった、そんなことになったら大変です。
不況に追い討ちをかける政治、パンジーの切ない姿と合わさって見えてきます。

ところで今日は、夜7時過ぎから都議会の代表質問に、日本共産党の渡辺やすのぶ都議が立ちました。
ところが、夕方6時からのNHKのニュース、関東地方のニュースになったら「今日、都議会では代表質問が行われました」と報道していました。「行われています、でしょ!」と声をあげてしまいました。
せめて議会の動きぐらいは、各政党をちゃんととりあげる報道をすべきです。