コラム
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【08.10.18】新テロ特措法のことをどうしても言いたかった
田無駅前での街頭演説
とくとめ道信さん(比例ブロック予定候補)、清水あきおさん(東京19区予定候補)と一緒に昼下がりの田無駅前で街頭演説に立ちました。私の演説時間は10分。何を話すか、昨日から考え続けていました。
若者雇用、社会保障など、「こんな政治や社会でいいのか」という問題が山積み。
くらしの実感から、と演説内容を考えていたのですが、
新テロ対策特別措置法案のことにしぼった演説になりました。
昨日、衆議院の委員会審議をずっとラジオで聞いていました。
こみあげる怒りをどうすることもできませんでした。
今、この気持ちを話したい、伝えたい、そういう思いに駆られてしまいました。
赤嶺政賢(あかみねせいけん)衆院議員の質問。
7年間もアメリカ軍、多国籍軍が対テロ戦争を繰り広げていながら、テロ活動は一掃されるどころか、拡大の一途をたどっていることが胸に迫ってきました。
赤嶺議員 アフガンは治安情勢は最悪と言われている。2001年以降、民間人、多国籍軍の犠牲は?
中曽根外務大臣 テロ事案による民間人の死者は、民間団体の調査では、2002年・79人、2003年・133人、2004年・230人、2005年・288人、2006年・755人、自爆テロを含む死者数は国連調査では、2007年・約1500人、2008年は1〜8月で1445人。
数字をメモして、天井を見上げてしまいました。
こんなに多くの人の命が奪われている、毎年、毎年、死者が増え続けていく…。
このことに政府は胸が痛まないのか。
報復戦争で憎しみが増え続け、新たなテロを生み出し、犠牲者がどんどん増えていく。
結婚式場にまでアメリカ軍が空爆をおこなった、この事件の告発をする赤嶺さん。
民間人の犠牲について、一言でも「遺憾」とか「許されない」と答弁するかと思ったのに、外務大臣は「一般人の犠牲は最小限にとどめる努力をする必要がある」というだけとは!
「最小限」とは何事か!
それでは、テロとの闘いだから、空爆で犠牲になる命があってもよい、というのか!!
田無駅前には、「平和のリング」というモニュメントがあります。
1945年4月、空襲で田無で130人余の命が奪われた。駅前では50人が犠牲になった。
駅前再開発のときに、市民のなかには「トイレを駅前につくってほしい」という要望があったそうです。
けれど、ここには犠牲になった人が眠っている、という声があがり、
トイレはちょっと不便でも、少しはなれた場所につくることになったそうです。
演説時間より早めに駅に着いたので、記念碑等をじっくり見ました。
「平和のリング」の足元には、西東京市の「非核・平和都市宣言」が刻まれていました。
とてもすばらしい内容だったので、全文を書き取りました。
私たちは生きている。
おおくの人々が、それぞれの習慣や宗教をもち
様々な考え方と、異なる環境の下で生活している
この地球で
私たちは持っている。
この地球上で、健康で幸せな生活をする権利を
異なる考え方の人々を差別しない義務を
私たちは知っている。
おおくの人々が、今なお戦争で傷つき命を失っていることを
住み慣れた平和な生活の場を追われ飢えていることを
私たちは訴える。
必要なのは笑顔での話し合いであることを
必要なのは人類愛と思いやりであることを
私たちは宣言する。
あらゆる人を傷つける地雷や武器をなくすことを
あらゆるものの破滅を招く核兵器をなくすことを
地球上から戦争をなくすことを
私たち市民のこの声と願いを
世界に広く訴えるために
非核・平和都市、
西東京市の宣言とする。
これが「宣言」でとどまらず、政治をつくる力となってほしい、書き取りながら切に願いました。
アフガニスタンでのことは、私たちの生活実感からは遠いかもしれません。
「軍事費のことと合わせて訴えたほうがよい」
「ベビーカーをおしている若い人たちにも、声をかけるように」
と意見を伝えてくださる方もいらっしゃいました。
ありがたいことです。
帰る道々、どんなふうに演説を「みがく」か考えました。
こんなふうに呼びかけたい、と思いました。
「小さなお子さんをお連れのお父さん、お母さん、
人殺しのために使ってきたお金を、
医療に、介護に、子どもたちの教育のために使わせましょう。
そしてこの子達が大きくなったときに、
お母さんががんばって、日本は戦争を許さない国になったんだよ、
そういえるように、新しい政治に踏み出しましょう。」