コラム
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ぐりとぐら
ふわふわのカステラがなんとも魅力
中川李枝子・文/大村百合子・絵 福音館書店(大村百合子さんは、その後のぐりぐらシリーズでは、山脇百合子さんとしてご活躍です。
水谷さんよりご指摘いただきました。ありがとうございます)
絵本の代名詞とさえいえる名作『ぐりとぐら』。娘のクラス(年少さん)が、保育園のお遊戯会でやるというので、思い出に我が家の1冊に加えました。
あらためてみてみると、初版は1967年、私が2歳のときです。
私も幼稚園の卒園記念に、みんなで紙芝居にしたのが「ぐりとぐら」だったという記憶があります。
のねずみの「ぐり」と「ぐら」が大きな卵をみつける・・・。
保育園では、「大きな卵をみつけてどんなふうに驚いたのかな」というところから、お遊戯会へとつなげていったそうです。
家でも「大きな卵をみつけた顔」といっては、娘が目と口を思いっきり開くので、絵本よりそちらをまず楽しんでしまいました。
運べないほどの大きな卵をどうやってわったんだ? なんて考えるのは、大人になってしまった哀しさです。
とにかく、大きなフライパンで「そのおいしかったこと」といえるほどの、ふわふわのカステラができたんですから。
我が家でも卵と粉とバターと砂糖でカステラをつくってみました。電動泡だて器のおかげで、本当にふわふわのカステラができました。
「牛乳がないよ」と絵本との違いを指摘され、「牛乳入れればもっとおいしくなるんだよ」と言われてしまいましたが、たとえ牛乳を入れても、絵本のカステラのおいしさには、きっと届かないことでしょう。
ところで、娘のお遊戯会の役は「きつね」。実は「ぐりとぐら」の絵の中には出てこないのです。
ちょっと残念そうにしている娘にこんなことを話してみました。
「このクマさんの後ろに、きつねさんがいるんだよ。絵本に入りきらないくらいたくさんたくさん森の動物が集まったんだね」