活動報告

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経済・裏金、構造的ゆがみただす/田村委員長が主張/NHK「日曜討論」

 日本共産党の田村智子委員長は19日、与野党党首に「2025年の政治はどう動くのか」について聞くNHK「日曜討論」に出席し、経済政策や自民党派閥の裏金問題、被災地の復旧・復興、外交などの重要政策についてインタビューにこたえ、それぞれの構造的ゆがみに切り込むとともに、具体的な対策や提案を示しました。

 田村氏は、経済政策について問われ、「大幅賃上げが必要」「この国の経済のゆがみそのものに切り込む政策が今求められています」と強調。大企業の史上最高の利益が賃金に回らず、内部留保を膨張させていることを指摘し、内部留保の一部に課税し、中小企業が賃上げをするための直接支援に回すなど、「全ての働く人の賃金が上がっていく仕組みを政治の責任でつくるべきです」と主張しました。

 また、「年収の壁」について問われ、〝税制のゆがみ〟を考える必要があると指摘。「生計費非課税」「応能負担」の原則のどちらもがゆがめられている実態を示して、課税最低限の引き上げとともに、「何より消費税は毎日の暮らしに関わる税金、そして一番の不公平税制です。廃止を目指し、緊急に減税することが求められます」と述べました。

 教育費の無償化については、「当然必要です。大学の授業料の値上げが予定されているので、それを止めることを含めて求めていきます」と表明。選択的夫婦別姓制度については、1996年に法制審議会の答申があり、野党も法案を共同提出してきたとして法案審議をすべきだと強調。「ジェンダー平等を進めていくうえで不可欠。国民の前での議論、国会の中での議論を求めていきます」と述べました。

 自民党派閥の裏金事件について問われ田村氏は、裏金議員への証人喚問、旧安倍派の元会計責任者の国会招致を行い、真相解明をしなければならないと指摘。また、裏金の原資となった企業・団体献金については、その賄賂性に目を向ける必要があると強調し、「日本経団連などが企業献金の斡旋をやり、法人税の税率引き下げと消費税の増税などを求めてきました。企業献金が政治をゆがめてきたからこそ、全面的な禁止が必要なのです」と主張しました。

 

 

 日本共産党の田村智子委員長が19日のNHK「日曜討論」の「党首に問う」で行った発言は次の通りです。司会は伊藤雅之解説委員と牛田茉友アナウンサー。

 牛田 続いて日本共産党の田村委員長です。よろしくお願いします。
 田村 よろしくお願いします。

 

経済政策/構造のゆがみ変えるのかが問われる
 牛田 まず、経済政策について聞きます。物価高対策も含め、持続的な経済成長、そして賃上げに何が必要だと考えますか。
 田村 先ほど来、実質賃金が4カ月連続でマイナスということが言われていましたけれども、30年来、事実上、賃金が下がっていた下での物価高騰です。やはり、大幅な賃上げをどうやって進めるのかが今問われています。
 これまでの政策では(大幅賃上げは)できていません。この国の経済のゆがみそのものに切り込む政策が今求められていると思います。
 ゆがみというのは、大企業は史上最高益、しかし、それが給料に回らない、取引企業の単価の引き上げにも回らない。株主への配当と役員報酬は非常に増える。そして何より、内部留保が過去最大で膨張していく―この構造のゆがみをどうやって変えていくのかが問われています。
 私たちは、ため込まれた内部留保の一部に税金をかけ、賃上げの原資にしていこうと提案しています。特に、中小企業の賃上げを直接に支援していく。また、大企業も内部留保を人件費に回せば控除する。全ての働く人の賃金が上がっていくルール・仕組みを政治の責任でつくることが、今一番問われていると思います。

 

「年収の壁」「教育無償化」/税制のゆがみ是正を、無償化進める
 伊藤 与党と一部野党の中で協議が続けられている「年収の壁」、あるいは「教育の無償化」についてはどう考えていますか。
 田村 まず、「年収の壁」という問題は、私たちは「税制のゆがみ」を考えるべきだと思います。最低限の生活費には税金をかけないという「生計費非課税」、もう一つは、負担能力に応じた税金をという「応能負担原則」、このどちらもゆがんでいます。
 所得税でいうと、課税最低限を103万円で抑えてきました。事実上の庶民への増税です。賃金が上がっている、物価が上がっている、だけど、課税最低限は引き上げない。これは見直しが必要です。
 その財源を考えるときには、やはり、応能負担原則で考える必要があります。利益を増やしている、特に株で大きな利益を得ているところに、証券優遇税制で「1億円の壁」をいつまで維持しているのか。あるいは最高益をあげる大企業に法人税の税率の引き下げが消費税の増税とセットで行われたわけです。こうした税制のゆがみそのものを考えていかなければなりません。
 そうなると、消費税は、まさに毎日の暮らしに関わるお金にかかる税金であり、一番不公平な税制です。廃止を目指して、緊急に減税していくということが求められています。
 教育費の無償化は当然です。これは大いに協議したい。大学の授業料の値上げが予定されていますので、それを止めるということを含めて求めていきたいと思います。

 

選択的夫婦別姓/実現を、国会で議論進める
 伊藤 通常国会の課題ですが、選択的夫婦別姓について、この議論にはどう臨んでいきますか。
 田村 これはもう実現するしかない。ぜひ、国会での法案審議をやりたいです。1996年の法制審議会の答申に基づいて政府の側も法案としてまとめて出すことができるはずです。野党もこの間、共同提案で民法改正を提案してきました。ジェンダー平等を進めていくうえで不可欠だと思います。国民の前での議論、国会の中での議論を求めていきます。

 

自民党裏金問題/国会での証人喚問、国会招致を
 伊藤 政治資金を巡る問題については通常国会に向けてどう取り組んでいくか。
 田村 裏金を巡っては、証人喚問で裏金議員から意見を聞き、真相解明しなければならない。それから、旧安倍派の元会計責任者も国会に招致し、事実解明をしなければなりません。もう、政治倫理審査会の弁明だけでは真相解明はできないことが明らかになったと思います。
 そして、裏金の原資になった企業・団体献金は、なぜ廃止が必要かというところをよく見るべきです。
 私たちは賄賂性ということを言ってきました。直接の賄賂でなかったとしても、日本経団連などが企業献金を斡旋し、法人税の税率の引き下げと消費税の増税などを求めてきました。企業献金が政治をゆがめてきた。だからこそ、全面的な禁止が必要だということを大いに議論し、実現していきたいと思います。

 

災害対策/国の立場を根本的に切り替えること必要
 牛田 災害対策について考えをきかせてください。
 田村 被災者への支援です。阪神・淡路大震災で被災された方々が、個人補償を求め大規模な運動を取り組まれ、被災者生活再建支援法が議員立法でできました。けれども政府の立場は変わっていない。被災した方々の人権は制限されても構わない、だから避難所は30年たってもいまだブルーシートを敷いて雑魚寝という状況が続いている。生活の再建、生業の再建は事実上、自己責任ですよ。国のこの立場を本当に切り替えていくことが求められています。

 

国際問題/「今こそ外交」の立場を政府に求める
 牛田 国際社会が不安定さを増す中で日本が果たすべき役割はどういうふうに考えますか。
 田村 ウクライナへの侵略、そしてガザでのジェノサイド、本当に戦争は起こしてはいけない。今、ウクライナ侵略戦争を一つの契機にして、軍事対軍事のエスカレーションが世界の中で起きています。日本は、そっちの側に行ってはならない。
 ASEAN(東南アジア諸国連合)が、分断ではなくて包摂、対立ではなくて対話、対話と包摂によって平和を構築していこうという脈々とした努力を続けています。東アジアを戦争の心配のない地域にしていくためにと考えたときに、そのASEANと協力して、いかにアメリカも中国もロシアも一緒に、同じテーブルについた話し合いを継続的にやっていくのか、軍事対軍事ではない「今こそ外交」という立場をぜひ日本政府に求めていきたい。

 

選挙制度改革/比例代表軸に見直し、ジェンダー平等の視点も
 伊藤 選挙制度改革の議論。どういう制度を望むのでしょうか。
 田村 選挙制度は民意の反映ですから、1人しか当選できない小選挙区制の弊害は明らかだと思います。
 やはり、比例代表を軸とした国民の意思が鏡のように反映する選挙制度へという見直しをやっていきたい。また、ジェンダー平等を進めていくという視点が必要です。女性議員を増やす、供託金が高すぎるという問題が国連女性差別撤廃委員会から指摘されています。こういう問題も含め、ぜひ議論していきたいと考えます。

 

SNS/つながるツールの活用を対話でも大規模に取り組む
 伊藤 参院選に向けて、SNSへの活用と規制はどう考えますか。
 田村 SNSでフェイクを流すのはだめだと思います。「分断のツール」になっている。ぜひ、SNSを「つながるツール」にして、事実を発信していくというSNSの活用をやっていきたいと思います。ですが、やはり、一番信頼できるのは対面の対話ですので、私たちは参院選に向けて、ぜひ国民の皆さんから直接要求を聞くという対話アンケートを大規模に取り組むということに踏み出し、日本共産党の躍進を果たしていきたいと考えています。

 

参院選目標/比例5人勝利、選挙区維持・躍進を
 伊藤 参院選に向けての共産党としての目標、野党との連携の可能性については。
 田村 比例代表で、現有4議席ですが5議席への躍進を目指して頑張ります。選挙区では現有3議席を必ず確保してさらなる前進を。そして、自民党政治を終わらせる選挙に。1人区で、市民と野党の共闘の新たな発展のために力を尽くしていきたい。


2025年1月20日(月) しんぶん赤旗


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