総選挙は、全国どの比例ブロックも大激戦のまま27日の投票日を迎えました。「裏金非公認に2000万円」の本紙スクープ以来、情勢が激変。自民党はいよいよ追い詰められ、「(執行部から)2000万円の鉄砲玉が後ろから飛んできた」(自民党応援弁士)など、大混乱になっています。一方、日本共産党は26日、志位和夫議長が神奈川、千葉、田村智子委員長が都内7カ所、小池晃書記局長が東京、神奈川で「何としても日本共産党の議席を伸ばしてください。躍進させてください」とこん身の訴え。立ち止まって聞く人や振り返って拍手する人も。比例・小選挙区候補も「比例は共産党」と訴え抜きました。演説を聞いた人から「2000万円のことで居ても立ってもいられない。社長が自民党に入れてくれと言ってきたがとんでもない」「今まで自民党に入れてきたが今度は共産党だ」との声が聞かれるなど、急速に共産党への期待と注目が広がっています。同時に、自民党に怒っていても、どの党に入れるか迷っている人も多数います。とくに比例代表で、多くの共産党候補は「当落線上」か「当落線上への猛追」かの大激戦です。〝比例は僅差で当落が決まる〟を思い起こし、投票箱が閉まるまでの頑張りに勝利がかかっています。
田村委員長は「全国で比例は日本共産党を、最後まで広げに広げ抜き、何としても、共産党の議席を伸ばしてください」と訴え抜きました。
田村氏は比例東京ブロック(定数19)での自身の衆院選初当選と宮本徹候補(前)の2議席絶対確保、谷川智行候補(新)を押し上げ「3議席への躍進を」と訴えました。
田村氏は、自民党の裏金事件を暴いたのが「しんぶん赤旗」であり、「総選挙で自公過半数割れとの報道もあるがここまで追い込んだのが共産党だ」と強調しました。裏金非公認候補が支部長を務める自民党支部へ党本部から2000万円が振り込まれていた「裏公認」問題を巡り、自民党の石破茂首相(同党総裁)が言い訳に躍起になり、「自民党の公約や政策を分かってもらうための費用と言うがそれが選挙ではないか」と批判しました。
田村氏は、日本共産党が政党助成金廃止、企業・団体献金の禁止を30年間主張してきたと強調。「日本共産党を伸ばすことが自民党に突き刺さる。比例は共産党で金権腐敗政治を終わらせよう」と呼び掛けると、聴衆から「がんばれ共産党」とのエールが送られました。
暮らしの問題にかかわり田村氏は、若者の運動を受けて、最低賃金1500円の実現や、中小企業支援の政策を繰り返し求めてきたことを紹介。さらに「賃上げと一体で1日7時間、週35時間労働制」へと進み、人間を大切にする経済こそ、「日本を元気にする道だ」と力説しました。
社会保障を巡り、日本維新の会が、高齢者医療費の窓口負担3割を公約していると批判。「社会保障とは人が生まれてから、その生涯を閉じるまで個人の尊厳をまっとうして生き抜くためにある」「社会保障の予算を増やして何が悪いのか」と述べると大きな拍手が起きました。
田村氏は、大企業優遇の政治や軍事費2倍をやめ、大型開発を見直すことで、「社会保障の充実はできる」と指摘。「この財源を示しているのは日本共産党だけ。暮らしに希望の政治を実現しよう」と呼び掛けました。
平和と外交問題について田村氏は、日本が戦場になることを想定した日米共同統合演習が大規模に行われていることに言及。ミサイルにはミサイル、軍事対軍事のエスカレートでは「その先に平和は見えてこない」と断じました。
東アジアを戦争の心配のない地域にするためには「憲法9条を生かした平和外交しかない」と主張。東南アジア諸国連合(ASEAN)と協力して、現に行われている東アジアサミットを活用し、紛争の平和的解決こそ、日本政府がやるべきことだと訴えました。
田村氏が「日本共産党の1票が増えることで、国会での質問時間が増えます。裏金を徹底追及するためにも日本共産党への1票を広げ、前進、躍進を勝ち取らせてください」と呼び掛けると、しばらくの間、聴衆から「共産党」コールが湧き起こりました。
2024年10月27日(日) しんぶん赤旗