自民党の石破茂総裁は３０日、党本部で記者会見し、衆院選を１０月２７日投開票の日程で実施すると表明しました。公示は１５日の方向です。解散権を持つ首相就任前の発表に記者団から「適切と考えているのか」と問われ、「かなり異例なことであると承知している」と認める一方、自身の対応は「不適切ではない」と強弁しました。

　日本共産党をはじめとする野党は、予算委員会などでの十分な議論を要求しています。石破氏自身も総裁選中は「国民が判断できる材料を提供することは、政府の責任であり、新総理の責任だ。本会議は基本一方通行でやりとりがない。本当のやりとりは予算委だと思っている」などと述べていました。

　前言を翻す早期解散の表明に対し、「衆参の所信表明に伴う質疑はきちんと行う」と強調しましたが、予算委などの開催は「国会の判断に従う」と述べるにとどまりました。

　日本共産党の田村智子委員長は同日、党本部で記者会見し、「党利党略の早期解散で、裏金問題隠し、逃げ切りを狙うやり方は許せない。断固として抗議し、徹底的論戦を求める」と述べました。その上で、総裁選の中で石破氏自身が予算委員会を含めた論戦が必要だと述べていたことを指摘し、「何もかも手のひら返しだ。石破新体制には、そんなに日本共産党との徹底論戦が怖いのかと言いたい」と述べました。

2024年10月1日(火) しんぶん赤旗