日本原水爆被害者団体協議会は25日、衆院第1議員会館で田村智子委員長をはじめとする日本共産党の国会議員に「原爆被害への国家補償」の実現や、核兵器のない世界の実現に向け、日本政府に核兵器禁止条約に署名するよう要請し、国会で議論を深め、批准するよう求めました。
要請書では、現行の原子爆弾被爆者に対する援護法は「原爆被害への国家補償」に基づく法律にはなっていないと指摘。原爆の最大の被害者は被爆死没者だと述べています。さらに、原爆被害者は被爆者だけではなく、原爆孤児、遺族、被爆2世も原爆被害者だと指摘し、国家補償に基づく原爆被害者援護法を制定すること。核兵器の禁止、廃絶に向けた国会での議論などをすすめることなどを求めています。
日本被団協の児玉三智子事務局次長は、自身の被爆体験を語り、父、母、親戚、娘までが亡くなり、次は私の番かとおびえながら生きていると語り、支援を呼びかけました。
田村氏は、「被爆者の皆さんが命あるうちに核兵器の廃絶、原爆被害者への謝罪と補償、被爆者援護を求め続けてこられたことに敬意を表するとともに皆さんの要請に同意する」と述べました。
そのうえで、「すべての原爆被害への国家補償について協議の場を設けるのは大変重要な提起であり、どんな法律が必要なのかを皆さんとも一緒に協議していきたい」と表明しました。
参加した被爆者から、2世検診の問題や放射線による起因性を問わない健康管理手当を申請する診断書の書き方を知らない医師が増えたことへの対応などの要望が出されました。
2024年6月26日(水) しんぶん赤旗
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