活動報告

活動報告
戦争させぬ、憲法こそ力/武力で平和つくれない/施行77年、全国で集会・デモ/東京3.2万人、田村委員長あいさつ

 憲法施行から77年を迎えた3日、全国各地で憲法を生かし、平和・命・暮らし・人権を守ろうと集会・デモが行われました。東京では「平和といのちと人権を!5・3憲法大集会」(同実行委員会主催)が江東区の東京臨海広域防災公園で開かれ、3万2000人(主催者発表)が参加し、青空のもと「武力で平和はつくれない」「とりもどそう憲法生かす政治を」とカードを掲げてアピールしました。

 主催者あいさつした小田川義和さん(総がかり行動実行委員会共同代表)は、岸田政権による軍事費倍増、日米軍事一体化など憲法を逸脱する暴走に対し「今日を起点に憲法を守る運動のうねりを大きくしよう」と訴え。衆院3補選で自民党が議席を失ったことについて、自民党政治への怒りの強さだと強調。暮らし、ジェンダー平等、災害復興でも障害になっている自民党政治を終わらせるため、国民の力を寄せ合おうと呼びかけました。

 スピーチで伊藤真弁護士は「政府に戦争させないとした憲法に私たちは守られてきた。今度は私たちが憲法を守る責任を果たさなければならない」と発言。新外交イニシアティブ代表の猿田佐世弁護士は、軍事力を高めても、ちょっとした誤解で大戦争になると指摘し「外交で緊張を緩和することがなにより必要だ」と訴えました。

 日本共産党の田村智子委員長、立憲民主党の逢坂誠二代表代行・憲法調査会長、れいわ新選組の櫛渕万里共同代表、社民党の福島瑞穂党首があいさつし、「沖縄の風」がメッセージを寄せました。田村氏は、米国に従い大軍拡を進める岸田政権を厳しく批判。対話を通じてこそ、「東アジアも日本も、戦争の心配のない地域にすることができる。憲法9条こそ力があるということをみなさんとともに示していきたい」と述べ大きな拍手を受けました。

 集会後のパレードでは、日本共産党の小池晃書記局長らも参加しました。

 横浜市の女性(38)は母、息子と3世代で参加し「戦争するため金を集め、憲法を変えるのはやめてほしい」と語りました。

 

憲法大集会/田村委員長のあいさつ

 日本共産党の田村智子委員長が3日の「2024憲法大集会」で行ったあいさつは次の通りです。

 

 みなさんこんにちは(「こんにちは」の声)。日本共産党の田村智子です。まず何よりも、みなさん一緒に「戦争する国づくり」、なんとしても止めていこうではありませんか。(拍手)

 集団的自衛権の行使容認、軍事費2倍、敵基地攻撃能力の保有、殺傷兵器の輸出解禁、どれもこれも歴代の自民党政権が、憲法9条があるからできない、それが平和国家の理念だと言ってきたことばかりではないでしょうか。

 その上、4月の日米首脳会談で岸田首相は、米軍と自衛隊の「アップグレード」の連携を約束してきてしまいました。これはどういうことなのか。アメリカのミサイル戦略「統合防空ミサイル防衛(IAMD)」の基本方針には「同盟国とのシームレスな統合」ということが書いてあります。さらに米軍の公式文書には、インド太平洋の同盟国を米軍の指揮下に置く、そのために「主権の一部を切り離させる」ということまで書いてあります。自衛隊を米軍の事実上の指揮下に置く、そして、自衛隊の指揮命令というわが国の主権を日本から切り離して、米軍に委ねろということではないでしょうか。

 国会で私たちはこの文書を岸田首相に示して、こんなことが許されるのかと質問しましたが、岸田首相は何の根拠も示さずに「そんなことにはならない」と言うだけです。「主権の一部を切り離させる」とまで書いてある文書ですよ。これが示されたら、撤回を求める、アメリカに抗議をするというのが筋ではないでしょうか。(拍手)

 一体どこまで憲法を踏みにじるのか。この危険な道を、この政治を許すわけにはいきません。立憲主義を取り戻す、市民と野党の共闘を大きく広げていこうではありませんか。(拍手)

 武力で平和は守れない、その通りです。憲法9条を貫いて、ASEAN(東南アジア諸国連合)と協力して、東アジアサミットをもっと活用して、対話、対話、対話、途切れなく対話を続けることでこそ東アジアも日本も戦争の心配のない地域にすることができるのではないでしょうか。憲法9条にこそ力がある、みなさんとともに示していきたいと思います。(拍手)

 そしてみなさん、いま「新しい時代に即した憲法」などと言っていますが、改憲、改憲と叫んでいる勢力の中心的なところにいる人たちほど、古い政治にしがみついているのではないでしょうか。札幌高裁は同性婚を認めない現行法の規定は、法の下の平等、婚姻の自由、憲法に照らして違憲だと判断を下しました。同性婚を阻む勢力こそが「伝統的な家族観」にしがみついています。

 みなさん、憲法を生かした政治こそ新しい希望ある日本の道だということを、ともに示してまいりましょう。わたしたち日本共産党も全力で頑張ります。(大きな拍手)


2024年5月4日(土) しんぶん赤旗

 

 

 


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