日本共産党の田村智子委員長は9日夜放映のBSフジ「プライムニュース」で、自民党の裏金問題や政治改革、解散・総選挙に向けた野党共闘などについて、立憲民主党の逢坂誠二代表代行、日本維新の会の馬場伸幸代表と議論を交わしました。
裏金事件を巡る国会証人喚問実現の「戦略は」と問われた田村氏は、岸田首相が昨年11月時点では、この問題の党内調査も否定していたと指摘。国民世論で政倫審が実現し、自民党の参院政倫審筆頭幹事までが、政倫審を通じて「疑惑が深まった」と述べたことを紹介し、「国民の世論で徹底的に求めていく」と語りました。
維新の馬場代表は、事件はすでに検察が取り調べをしており、「立法府のできる限界はある」などと発言。「問いつめても何もでてこない」との視聴者の声を向けられた田村氏は「民主主義を壊すことが行われた時に国会がそれを不問にするわけには絶対にいかない」「これで追い詰めて解散に追い込んでいく」と強調しました。
また田村氏は、2004年9月10日付の「しんぶん赤旗」が、当時の森派(清和政策研究会)が所属議員に配る「もち代」「氷代」支出を1999年から5年間にわたり政治資金収支報告書に記載していないと報じたことを紹介。「裏金になっていると当時から指摘している」「自民党幹部は、裏金を森派の頃からやっていたことを知らないはずがない」と述べ、森喜朗元首相の証人喚問も必要だと説きました。
「再発防止策」―政治資金の透明性確保―について議論が移り、田村氏は「一番大切なのは国民が監視することだ」として、春に提出された政治資金収支報告書を11月まで公開せず、3年分しか閲覧できない問題を指摘。公開の迅速化とともに、官報・広報への掲載の義務化を主張。デジタル化を主張した逢坂氏も「保存期間の問題は重要だ」と述べました。
田村氏はまた、自身が秘書時代、疑惑事件が起きた時に、党秘書団が官報を徹底調査した経験を紹介。MCの反町理フジテレビ報道局解説委員長は「えらい。そういうことをやるから『赤旗』ってそういう記事がでてくる」と話しました。
総選挙での野党共闘について反町氏から「(自民党の牙城を)どうやって突き崩すか」と問われた田村氏は「本気の共闘ができるかどうかだ。共闘した野党が全力で勝ちにいく選挙をやらなければ」と強調。「『しんぶん赤旗』と共産党がなかったら裏金は裏のままで、自民党を末期的状況に陥らせることはできなかった。そのことを訴えたい」と決意を語りました。
最後に「希望へのチェンジ」と記したボードを掲げ、「みなさんと一緒に政治を変えたいとよびかけていく」と語りました。
2024年4月11日(木) しんぶん赤旗