日本共産党の田村智子参院議員事務所と全日本視覚障害者協議会は19日、1月に改訂された「道路の移動円滑化に関するガイドライン」について国土交通省から聞き取りました。
国交省は奈良県の踏切で2022年に起きた視覚障害者の死亡事故を受け、踏切道での安全対策を盛り込んだガイドライン改訂を行いました。改訂により、踏切道改良促進法で指定された踏切の手前に視覚障害者用誘導ブロックを敷設することが義務化され、踏切内に進行方向が分かる踏切道内誘導表示を設けることなどが位置付けられました。
国交省の担当者は、踏切につながる道路に敷設する線状ブロック、踏切直前に敷設する警告ブロック、踏切内に敷設する踏切内誘導表示シート、幅員が狭い場合に踏切内に敷設する表示シートの実物を示して、敷設の仕方を説明。参加者はこれらを触って確認しました。
鉄道に関する技術上の基準を定める省令では「鉄道は、道路と平面交差してはならない」とされていますが、全国には3万2442カ所の踏切があり、東京23区内の踏切数620カ所(2014年度末)はパリ市の7カ所、ロンドン市の13カ所、ニューヨーク市の48カ所と比べて非常に多く、鉄道事故は22年度に全国で195件起きています。
聞き取りに参加した全視協代表理事の山城完治さんは「警報機や遮断機のない踏切はあってはならない。改善を急いで」と求めました。参加した松川正則さんは「日常的に、命がけで渡る踏切がいくつもある。横断スペースの確保や進行方向が分かるシートの敷設など進めてほしい」と話しました。
2024年2月27日(火) しんぶん赤旗
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