能登半島地震で震度6強の地震を観測した石川県七尾市。日本共産党の田村智子委員長は8日、断水の影響などで発災から1カ月以上たったいまも22軒すべての宿泊施設が休業している「和倉温泉」を訪れ、和倉温泉観光協会・旅館協同組合で現状と今後の課題について聞き取りしました。
谷﨑裕旅館協同組合理事長・観光協会副会長は、「まず復興作業の人たちの宿泊場所として始められないかと考えている。観光客の受け入れには1年。建て直す旅館の場合は2年かかるのではないか」と述べ、険しい顔を見せます。地震で深刻な被害を受けた港や水道、温泉の源泉を各旅館施設に運ぶパイプなどのインフラ復旧に「国にぜひ予算面での配慮を求めてほしい」と要望しました。
田村氏は、金沢市から輪島市まで行くのに4時間超かかり、復旧作業のために片側通行になるなど渋滞は今後も予測がつかないとして、「復興作業を進めるために、七尾市などが滞在できる拠点となることが急務だと思う」と述べると谷崎氏も「そうしていくことが大切だ」と応じました。
谷﨑氏はスピード感のある支援が必要だとして、新型コロナウイルス感染症の影響でも観光業などは大打撃を受けたと指摘。「ただ、今回は影響の背景が違う。そうした違いを政治の面からも考えてほしい」と強調しました。その上で「元の形ではなく、時代の変化に応じた創造的復興を考えていかなければ」とも語りました。
田村氏らはその後、金沢市にある石川県庁で馳浩知事との懇談も行いました。
2024年2月9日(金) しんぶん赤旗
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