1月がクライマックスとなるスポーツの一つ、ラグビー。高校時代にラグビー部だったという夫は、大学選手権の決勝を欠かさずテレビ観戦しています。私も中継をチラ見しながら、学生時代、国立競技場で寒さを忘れて母校を応援したことを思い出します。
今年のラグビー中継は、複雑な思いをかきたてます。国立競技場の建て替えで、ラグビーもサッカーも様変わりした試合になってしまうという焦燥感です。
客席8万人、大きな船を2隻ひっくり返して屋根にするようなデザイン。昨年、このデザインに強く反対する著名な建築家の方々からお話をお聞きしました。天然芝は、日光、夜露、通風を必要とする、その全てを遮られたらどうなるか。複雑なデザインは建築費だけでなく、維持費用、修繕費用を膨らませる。東京オリンピック後、子どもたちや国民に広く開かれた競技場にできるのか。お話を聞くほどに、今のデザインへの危機感が募ります。
ラグビーの試合を歌った松任谷由実さんの「ノーサイド」。芝生の匂いを含んだ風、空に吸い込まれる歓声、競技場に差し込む夕日、歌われた光景は、私のラグビー観戦の思い出に鮮明に刻まれています。今からでも遅くない、スポーツの聖地としての国立競技場をつくろう!
(「しんぶん赤旗」2015年01月14日、首都圏版掲載)
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