日本共産党の田村智子政策委員長は10日、国会内で記者会見しました。LGBTQなど性的少数者に関する「LGBT理解増進法案」をめぐり、自民党内で「差別を許さない」という文言の修正を求める声が出ていることについて問われ、差別を許すような文言の調整は「あり得ない」と指摘しました。
田村氏は前首相秘書官による差別発言について「同性婚に対する偏見、差別、拒否が今回の発言の核心だ」と強調。「そういう勢力の言い分を許すような文言の調整はあり得ない」「性自認や性的指向で個人の尊厳が脅かされたり差別されたりすることがあってはならないというのが私たちの確固たる立場だ」と述べました。
また、超党派の「LGBTに関する課題を考える議員連盟」の役員会で、米国務省のジェシカ・スターンLGBTQI+人権促進担当特使と意見交換したことを報告。一つの国で起きた出来事でも、世界の当事者にとって脅威になるとの発言を紹介し「人権問題は国際問題だと認識を新たにした」と述べました。
日本の現状について「特定の家族観、とりわけ明治憲法下の家父長制に基づく家制度こそが美しい家族の在り方だという価値観を、国家が押し付けている」と批判。日本にも同性カップルなど多様な家族が存在しているとして「法制度上差別し、家族として認めないことが問題だ」と指摘しました。性的少数者への差別を許さない法案の成立とともに「同性婚を認める方向での政治の動きになるよう、超党派のみなさんとも話し合いたい」と語りました。
2023年2月11日(土) しんぶん赤旗
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