16日設立されたインボイス(適格請求書)制度の問題点を検討する超党派の議員連盟は早速、政府とフリーランスらからのヒアリングを実施。インボイスを憂慮する声優らが立ち上げた団体「VOICTION」共同代表の甲斐田裕子さんは「日本の文化の未来が立ち消えてしまう」と訴えました。
同議連の末松義規会長(立憲民主党)はあいさつで「500万人近くがインボイスの影響を受けるといわれている。強行するなんてとんでもない」と強調。同議連の副会長となった日本共産党の田村貴昭衆院議員は「この会が大きく発展し、まともな税制に変えられるよう頑張りたい」と決意を語りました。
ヒアリングでフリージャーナリストの犬飼淳さんは「あらゆる業界の会社員、めぐりめぐって一般の消費者も含めて、誰一人例外なく全ての国民が不利益を被る百害あって一利なしの制度だ」と指摘しました。
甲斐田さんは「実態調査のアンケートで文化事業に携わる4団体(声優、アニメ、演劇、漫画)全てでおよそ半数以上が年収300万円以下、2割の人が廃業を検討している」と強調。「未来の才能たちのために、(消費税の)一律減税とインボイス制度廃止を」と訴えました。
政府からのヒアリングでは、田村氏は、現行の複数税率の下で税務署と納税者との間で起こった問題を実際に調査したのかと質問。国税庁の担当者は「数として把握していない」と調査していないことを明らかにしました。
設立総会には日本共産党から笠井亮、高橋千鶴子の両衆院議員、田村智子、山添拓、岩渕友の各参院議員が参加しました。
2022年11月17日(木) しんぶん赤旗
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