参院選の比例代表で当選した日本共産党の田村智子副委員長、岩渕友、仁比聡平両氏の訴え(11日、東京・新宿)を紹介します。
田村智子さん/消費税減税何としても実現
比例で5議席に届かなかったことは悔しくてなりません。全国で心ひとつに奮闘した皆さんの思いを胸に刻み、国会で2倍、3倍の働きで頑張り抜く決意です。
選挙中、消費税は減税できることを、財源提案とともに訴えてきました。これから国会の中で、消費税減税の野党共闘を何としてもつくっていきたい。
非正規雇用が国立大学や理化学研究所などにも広がっており、国会でも取り上げてきました。人間使い捨てのやり方が経済、産業力、研究力を弱めています。選挙中、海外の有力学術誌『サイエンス』が理研の大量雇い止めの記事を載せ、私の国会質問も大きく取り上げられました。
人を粗末にする政治に未来はない。私たちの生き方と国の将来と、すべてにかかわる問題です。論戦力を発揮し、労働組合とも協力し、働く人を守り育てる政治を実現したい。
自民党の会合でLGBTなど性的少数者に対する差別と偏見に満ちた冊子が配られたことへの、怒りと涙の抗議を多くの人から聞きました。日本共産党は今回の選挙でジェンダー平等の政策を掲げてたたかい抜きました。これからもジェンダー平等社会の実現へ力を尽くします。
岩渕友さん/原発ゼロへ〝福島忘れるな〟
選挙が進めば進むほど、たくさんの方から共感や期待の声をいただき、その声になんとしても応えたいと頑張り抜いてきました。
国会に送っていただいたこの6年間、〝原発事故さえなかったら失うことのなかった命があり、当たり前の暮らしがある〟との言葉を胸に、原発事故被害者のみなさんの声と実態を示し、政府に原発ゼロの決断を迫ってきました。
岸田政権がエネルギーの安定供給を口実に原発を「最大限」活用すると言ういまこそ、〝福島の事故を忘れたのか〟という怒りとともに、この議席が国会に必要だと訴えてきました。引き続き原発ゼロ、汚染水の海洋放出ストップの声を国会に届け、実現するため全力で頑張ります。
平和と暮らしを壊す軍事費2倍の大軍拡より、医療や教育に予算を回そうという声が、みなさんから切実な思いと合わせて寄せられました。
「憲法9条を守り、生かす政治をしてほしい」。その声が静かに、確実に広がっていると感じる選挙でした。世論と運動と力を合わせ、改憲を許さないたたかいを広げていくことが大切です。みなさんと力を合わせて政治を変えていくために、全力で頑張ります。
仁比聡平さん/9条を守り平和外交進める
比例代表選挙で3年ぶり3期目、6年間の任期を与えていただきました。元気いっぱい国会でたたかい抜いていきたい。
いま日本の政治に起こっている大軍拡と憲法9条改悪の大合唱は極めて重大です。
自民、公明、維新、国民民主など改憲勢力が日本を戦争する国にしようとしています。国会を大政翼賛会にさせてはならない。日本共産党は真正面から立ち向かい、憲法9条を守っていきます。
ロシアによるウクライナ侵略を目の当たりにした日本人が心の中に強くしたのは、平和が大切ということです。憲法は国民のものです。しかし、国民が求めてもいないのに、権力を身に着けた側が上から改憲を押し付けようとしています。改憲ありきの先にあるのは、戦争する国づくりです。核のない世界をつくる運動や二度と侵略戦争を起こさせない運動など、国会と日本中の草の根の運動を結び、憲法9条を生かす平和外交の日本をつくっていくことが一番大切です。
戦争に勝者はいない。憲法9条はすべての戦争で亡くなった方々の遺言です。憲法9条を守り生かす日本の政治へ、暮らしに希望をつくり出せる政治へ、みなさんの平和と暮らしの願いを託していただいて全力で頑張り抜いていきます。
2022年7月17日(日) しんぶん赤旗日曜版