活動報告

活動報告
経済安保法案/企業活動・学術研究に介入/管理強化許されぬ/田村智氏追及/参院内閣委

 日本共産党の田村智子議員は19日の参院内閣委員会で、経済安全保障法案に関し、企業活動や学術研究への介入や管理・監視の強化につながるとただしました。

 国家安全保障局に経済班が設置され、住民監視の重要土地規制法の成立をはじめ、貿易管理、投資規制の強化で外為法が改定されました。田村氏は法案がこれら経済安保の考え方に基づく施策の一環だと指摘し、無許可輸出への罰則強化後に外為法違反容疑で社長ら3人が逮捕・起訴された大川原化工機事件を取り上げました。社長だけで40回以上、計264回の事情聴取が行われ、社長は332日間勾留されました。技術者の一人は勾留中にがんが確認され、「勾留停止」のまま死亡しました。

 田村氏は全くの誤認逮捕にもかかわらず、警察庁は経済安保分野での取り締まり強化の典型例にしており、今後もみなし輸出の規制強化が狙われており、「同様の事態が起こるのではないか」と質問。小林鷹之担当相は「所管外なのでコメントは控える」と答弁しました。田村氏は人権侵害に対する反省がなければ、審議の前提を欠いていると批判しました。

 また、田村氏は罰則付き守秘義務が参加者に課される官民の「協議会」について、「守秘義務の範囲」が条文になく研究成果の公開が保障されていないと追及。内閣官房の泉恒有審議官は「ケースバイケースだ」と認めました。田村氏は「協議会」に政府の意向が強く働く懸念は払しょくできないと指摘。また警察が一方的に守秘義務違反だとして捜査を行うことを否定できないと主張しました。


2022年4月20日(水) しんぶん赤旗

 

 

○田村智子君 日本共産党の田村智子です。
 国民の命、財産、国の主権を守るための政策というのは経済という分野においても必要だと私も思います。しかし、漠とした不安をあおって企業活動や学術研究への介入、管理、監視、これを強めるというものであってはならないということも思います。本会議で、経済安全保障とは何から何を守ることなのですかというふうに総理に質問いたしましたが、定義はないという答弁でした。委員会での小林大臣の答弁は大変丁寧です。しかし、日本が直面するリスクや危機についてはやはり漠然とした答弁だというふうに私は聞いていて思います。

 先日の大門議員の質問に続いて私も現実に起きている問題に即して質問を以下してまいります。
 まず、法案の位置付けについて再度確認いたします。

 二〇二〇年、国家安全保障局に経済班が創設をされ、重要土地規制法など様々な取組を推進してきた、貿易管理、投資規制も強化され、二〇一六年には産業構造審議会の通商・貿易分科会に安全保障貿易管理小委員会が設置され、外為法が二度にわたって改正されるなどしてきました。本法案は、これら経済安全保障の考え方に基づく施策の一環として当面法改正を必要とするものを取りまとめたということでよろしいか、繰り返しの答弁なされていますけれども、確認いたします。

○国務大臣(小林鷹之君) お答え申し上げます。
 経済安保の確保に向けましては、これまでも既存の法制度の中で、今委員御指摘の投資審査、管理含めて、多岐にわたる取組に着手してまいりましたし、それとともに、我が国の基幹産業が抱えている脆弱性やあるいは強みにつきまして今も点検、把握を行っているところでございます。

 その中で、これまでの過程の中で、この法案におきましては、多岐にわたる新しい課題の中で分野横断的かつ法制上の手当てを喫緊に要するこの四つの項目の制度整備を行うものでございまして、この法案の提出、重要な一歩だというふうに認識はしておりますけれども、これが全てでは、経済安全保障、全てではないですし、この法案の附則にも書かせていただいて、規定させていただいておりますが、当然、これからも時代が変わっていく中で新たな課題というのは出てくると、それを想定した上で、今後も必要あればその法改正、適切にやっていきたいと考えているところであります。

○田村智子君 今後というより、これまでやられてきたことに即して私は質問したいんですけれども。
 二〇一七年の外為法改正では、機微技術が海外に流出することへの対策として無許可輸出への罰則強化が行われました。この法改正後に無許可輸出事案として、大川原化工機の役員三人が検挙、起訴をされました。この事件は、経済安全保障について論じる上で極めて重大な事件ですので、詳しく取り上げたいと思います。まず、事件の概要を説明してください。

○政府参考人(櫻澤健一君) お答えいたします。
 お尋ねの件については、経済産業大臣の許可を受けずに、外国為替及び外国貿易法で輸出が規制されている噴霧乾燥器を平成二十八年六月、横浜港から中国に、平成三十年、神戸港から韓国にそれぞれ輸出したとして、警視庁公安部が会社社長ら三名を令和二年三月と同年五月に逮捕し、事件を送致した不正輸出事件と承知しております。

○田村智子君 月刊誌「世界」で青木理氏による詳細なルポルタージュが掲載をされています。大川原社長、海外営業担当の島田氏、技術者で会社顧問の相嶋氏の三名が二〇二〇年三月逮捕、五月に再逮捕、起訴に至るも、翌年七月三十日、初公判の四日前に突然公訴が取り消されて終了となった事件です。公訴取消しの理由はどういうものですか。

○政府参考人(保坂和人君) お尋ねの事案につきまして、東京地検におきましては、御質問のとおり、令和三年七月三十日に公訴を取り消しておりますが、その際に理由を公表しております。

 すなわち、公訴事実記載の噴霧乾燥器が軍用の細菌製剤の開発、製造若しくは散布に用いられる装置又はその部分品であるもののうち省令で定める仕様の噴霧乾燥器に該当することについて、公訴提起後、弁護人の主張等を踏まえて再捜査を実施した結果、その該当性に疑義が生じたことなどの事情を考慮したということを公表しているものと承知をいたしております。

○田村智子君 これ、兵器転用可能な技術の疑義が生じていたんだけれども、しかし、その起訴が取り消されたということでよろしいですよね。

○政府参考人(保坂和人君) あくまで条文の文言に即して言いますと、先ほど申し上げたとおり、省令で定めるもの、省令で定める要件への該当性に疑義が生じたということでございます。

○田村智子君 この逮捕の理由というのは、まさに兵器転用可能な技術だから規制が掛かっていると、それに対して、その要件満たしているという疑義が生じたから、兵器転用可能となるという要件が満たされたから不正輸出とされた案件ですよ。

 大川原化工機は、スプレードライヤー装置で確かな技術を持つ、従業員九十人ほどの中小企業です。大量の捜査員によって突然の家宅捜査が行われたのは二〇一八年十月、パソコン、営業に必要な書類、個人の携帯電話まで押収をされました。乱暴極まる捜査にもかかわらず、会社は警察に全面的に協力し、資料も多数提出をしています。任意で取調べにも応じて、大川原社長だけでも四十回以上、会社全体では四十八人、計二百六十四回の聴取が行われています。

 大川原社長は、きちんと調べてもらえれば起訴はされないだろうと思っていたと言います。ところが、起訴され、二〇二一年二月まで三百三十二日間勾留され、ひたすら自白を求められました。

 技術者であった相嶋氏は、勾留中に貧血がひどくなり、輸血を受けるほど体調が悪化し、家族と弁護団は治療のための保釈を懸命に求めましたが、検察は証拠隠滅のおそれを主張し、地裁も保釈を認めませんでした。拘置所での内視鏡検査で胃の幽門部に悪性腫瘍、がんが確認されても保釈請求は退けられ、弁護団が十五日間の勾留執行停止を申し立て、やっと入院治療に至りました。しかし、既に体調悪化から一か月半が経過をしており、体重は十キロ以上も減少し、医師からはこれでは手術はできないと言われた。衰弱もひどく抗がん剤治療もできない、なぜこんな状態まで放っておいたのかと言われた家族はどんな思いだったかと思いますね。

 相嶋氏は、入院から三か月後、勾留停止という扱いのまま亡くなられました。大川原社長と島田氏はその二日前に保釈となりましたが、証拠隠滅のおそれを理由に、お見舞いも通夜も葬儀にも行くことはできませんでした。

 三名は、無罪などのときに行われる国による補償、刑事補償を受けています。その刑事補償の決定をした地裁の決定文書は大川原化工機のホームページに掲載されています。仮に公訴棄却の裁判がなく、そのまま本件各公訴事実について審理が続けられていれば、いずれも無罪の判決を受けるべきものと認められる十分な事由があると認められると。全くの誤認逮捕だったということですよ、全くの無罪だったと。

 警察庁が警備情勢について毎年まとめている回顧と展望令和二年版、また警察白書令和三年版で、大量破壊兵器関連物資等の不正輸出対策の項目に紹介されている事案がありますが、これは大川原化工機事件のことではありませんか。

○政府参考人(櫻澤健一君) お答えいたします。
 御指摘の記載は、当該事件についての記載であります。

○田村智子君 そう、今でも読めるんです。白書に書かれているんです。
 回顧と展望では、令和二年三月には、警察庁が、経済産業大臣の許可を受けずに軍用の細菌製剤の開発に使用されるおそれのある噴霧乾燥器を中国に輸出したとして、会社役員らを外為法違反(無許可輸出)で検挙しましたと太字で強調して書かれています。経済安全保障分野で、警察による取締り強化の典型事例としてアピールをしているということです。そういう案件であれば、そこまで書いた案件であれば、何としても有罪にしたかったということではないのかと私には思えます。

 大川原社長は、取調べの際に、有罪になっても罰金刑で執行猶予付きで終わるのだから認めろと直接的に言われたと取材に答えています。病状が深刻化する相嶋氏の家族は、命の方が大事、何でもいいから検察の言うとおりに認めてと弁護団に伝言したこともあったといいます。

 三人は、会社の人はもちろん、家族との接見も禁じられて一年近く勾留されています。客観的証拠では有罪が立証できない、自白を取るしかない、そのための逮捕、長期勾留ではなかったのか。余りにもむごい人権侵害、長期にわたる企業活動への多大な悪影響を与えたことについて、警察庁はどのように総括、反省をしておられるのですか。

○政府参考人(櫻澤健一君) お答えいたします。
 現在、国家賠償請求訴訟が係属中であることから、逮捕を始めとする強制捜査の適否等についてコメントすることは差し控えさせていただきます。

○田村智子君 警察白書にまで記載した事案が無罪なんですよ。公訴さえできなかったんですよ。それはね、国家賠償請求訴訟をやられているから何にも答えられません、それで経済安全保障についてこの委員会で審議できますか。私は前提欠いていると思いますよ。

 三月八日、参議院経済産業委員会で森ゆうこ議員がこの事件を取り上げておられます。警察庁、答弁の中で、法令の所管省庁のほか、専門家の意見を聴取するなどして規制への該当性を捜査機関たる警察として判断するというふうに述べているんですよ。

 この外為法というのは、所管は経産省です。だけど、違法かどうかの判断、逮捕するかどうかの判断は、その所管省庁ではなく警察として行うということですよね。

○政府参考人(櫻澤健一君) お答えいたします。
 御指摘の答弁は、一般論として、外国為替及び外国貿易法違反事件を始めとする不正輸出事件等について、警察が法令を独自に解釈し規制該当性を判断するのではなく、法令の所管省庁のほか、専門家の意見を聴取するなどして規制への該当性を捜査機関たる警察として判断することがある旨答弁したものでございます。

 したがいまして、警察として違法行為を認知した場合には、一般論として申し上げれば、法と証拠に基づき適切に対処するということになります。

○田村智子君 これは言い方を変えているんですよ。判断するのは警察なんですよ。ただ、警察だけで判断はしないと、そういう意味ですよね。所管する省庁の意見を聞いて、だけど、判断するのは経産省ではなかったんでしょう、今回の大川原化工機事件も。違いますか。

○政府参考人(櫻澤健一君) お答えいたします。
 本件事案については、繰り返しになりますけれども、警察独自に解釈して独自に規制該当性等を判断するのではなく、法令の所管省庁のほか、専門家の意見を聴取するなどして規制への該当性を捜査機関たる警察として判断することになります。

○田村智子君 では、私が言ったとおりなんですよ。独自には判断しませんよと、関係省庁からの意見を踏まえて判断をしますよという意味ですよ。

 大川原化工機は経産省の規制強化に積極的に協力してきた企業です。海外への輸出の際には、兵器への転用はしないという顧客からの誓約書も自主的に取っていたんですね。経産省はそういうことを知っていたと思いますよ。ところが、中国への輸出、続いて韓国への輸出で逮捕されると。実はほかの国にも輸出しているんだけど、それは不問に付されているんですよ。経済安全保障の名の下で規制強化策が取られ、警察庁や都道府県警の取締りも強化された中で起きた事件です。

 大臣は、経済安全保障についても分野横断的にこれからも取り組んでいく、ですから、直接の担当ではないけれども、お聞きします。

 今後もみなし輸出の規制強化など予定されています。違法性の判断、逮捕の判断、関係省庁からの意見は聞くけれども、それは判断するのは警察なんですよ。この大川原化工機事件を大臣はどう受け止められるか、そして、同じような問題が起きることは私は危惧されると思うけれども、このことについても見解を伺いたい。

○国務大臣(小林鷹之君) お答え申し上げます。
 公訴が取り消された特定事案と同様の事案が起こるのではないかという委員の御質問でございますけれども、この刑事事件の捜査につきましては、今、法務省、警察庁から答弁がありましたけれども、私の立場、まあ所管外でございますので、コメントは控えたいと思います。

 その上で、私の立場で申し上げますと、経済安全保障の取組を進めるに当たりましては、企業の経済活動というのは原則自由である、これは大前提だというふうに考えております。これを大きく阻害することのないようにすることが重要であって、この法案でも、安全保障の確保と経済活動の自由、この両立を図ることの重要性を念頭に置いているところであります。

 この経済安全保障の推進の名の下に不当に企業等の活動に対する規制あるいは監視を広げるようなことがあってはならないと考えておりまして、この法案による制度を含め、適切に運用してまいりたいと考えます。

○田村智子君 大川原化工機事件は、装置を分解せずに内部の滅菌又は殺菌ができるという要件に当てはまると警察が見立てをして、七十二回も実験をしたけれど、結局証明できずに公訴を取り消して、裁判所からも無罪だというふうに指摘をされた。この要件の曖昧さということも問題視をされています。

 規制を強化し、警察の取締り対象も広がる、しかし違反とされる要件が曖昧であると。大学では、研究機材などを海外に持ち出す場合も輸出とみなされます。みなし輸出ですね。海外の政府や企業が関係する共同研究、海外企業への技術指導、海外から研究員や留学生の受入れ、この受入れに伴う技術の提供、あるいは研究過程における海外研究者とのデータや資料の交換、これらも輸出とみなされる規制が強化をされているんですよ。

 二〇一七年の外為法改正に当たって、このみなし輸出の規制強化ですね、日本私立大学連合会は、誰が誰にどこまでどうすればよいのか明確でないため、大学によってはリスクを避けるために過剰に安全サイドで運用する、場合によっては一部の海外国・地域、特定機関との交流に対して過度に萎縮してしまうということが既に現状でも見られており、更にその傾向が強まる懸念を強く抱きますなど、懸念を表明しているんですよ。国立大学からも同様の懸念の声は上がっていました。この懸念が現実に大川原化工機では事件にまでなったわけですよ。

 大学などの研究現場にも経済安保の名の下に警察などが介入するおそれ、これまで以上に私は高くなると思います。それは、研究における自由な意思発表や交流を妨げてしまうし、現にこの私立大学連合会が言っているとおり、そういう萎縮が既に起きているという。大臣、このことについてはいかがですか。

○国務大臣(小林鷹之君) 先ほどの特定案件へのコメントは控えますけれども、いずれにしても、この経済安全保障、これは運用していく中でその規制の側面もございます。その中で企業やアカデミアの方が過度に萎縮するようなことがあってはならないというふうに考えておりますので、先ほど申し上げましたけど、この法案の、成立することを前提に、法案の運用を含めて、経済安全保障施策につきまして、できる限り予見可能性を担保しつつ、そうした制度の運用に心掛けてまいりたいと存じます。

○田村智子君 輸出という極めてリアリズムな世界の中で起きていることでも、見込み捜査によって、曖昧な要件のまま、何が禁止されているかよく分からないまま突然の捜査が入ってしまったわけですよね。これ、研究という課題にまで広げていったらどういうことになるのかと。捜査が入るだけでも企業活動も研究も大変な打撃を受けます。社会的な信用の失墜も含め、その損失は致命的にもなりかねません。

 大川原化工機事件がなぜ起きたのか、何が問題だったのか、再発させないためにどうするのか、これらが何も説明されないままに、国益のため、安全保障のため、企業活動や研究開発への規制と取締りを強化する、私はそれはあり得ないということを強調しておきたいと思います。

 警察は経済安全保障等の取組でアウトリーチ活動を強化しているということが、十四日、維新の会の柴田議員の質問への答弁で示されました。情報収集やコンサルティング業務と言っていいと思いますが、これは公安調査庁も同じようにアウトリーチ活動を強化されていると思います。

 民間企業や警察などとの交流が進むとどういうことが起こるのかですが、経済同友会が強靱な経済安全保障の確立に向けてという提言を出しています。この取りまとめに当たった同友会副代表の小柴満信JSR名誉会長は、「Voice」二〇二一年九月号のインタビューで、イギリスの技術系企業のスタートアップについて聞かれてこう答えているんですね。

 投資先の一つなのですが、驚かされたのは、元イギリスの秘密情報部や元CIAの方がメンバーにいることです。センシティブな技術を扱っている企業は最初からそうした人物を招いているのが当たり前の世界なのです。ただ、日本でもそうした動きは見え始めていて、工夫している企業は存在します。インテリジェンス畑の人が民間企業に入ることはそのまま国を守ることへとつながりますというふうに述べておられるんです。小柴氏はこれを天下りと言うのは遺憾だというふうにも述べておられるんですが、警察や公安調査庁OBの活躍の場が増えると、まあ世間ではこれを天下りと言うんですけれども、こういうことだということですよね。

 こういう警察などのインテリジェンス、情報機関関係者が、OBも含め、企業や大学の中に入っていくと、それは国家による監視あるいは捜査や調査などによる干渉ということにもつながると思うんですけど、こういうことが強まっていくということにもなっていくと思います。

 このように、企業や研究機関の中に警察関係、情報機関関係者が入っているのが当たり前と、これが政府が求める社会の在り方なんでしょうか。

○国務大臣(小林鷹之君) お答え申し上げます。
 今、田村委員御指摘の企業や大学の中に入りとの趣旨が、済みません、私自身ちょっと明確に捉えられておりませんけれども、いずれにしても、経済安全保障の強化というのは、例えば技術流出防止などの観点から法令に基づき適切に行われるものでございます。したがって、御指摘のように、今、国家による監視強化というような御趣旨のことをおっしゃいましたけれども、そういうものを目的として行うものではございません。

 その上で、経済安保上の取組として、例えば機微技術情報の流出防止などにつきましては、各企業や大学、研究機関における情報管理体制の強化も重要な要素を占めると考えております。この関係省庁がこうした主体に対しまして啓発活動などを行っているところでございますけれども、こうした活動というのは、各企業や大学、各主体における自発的な取組を促すものであって、決して監視を行うものではないということは申し上げたいと思います。

○田村智子君 企業や大学がこのセキュリティーに関係してそういう専門の人を様々に機関の中に入れるという、これは私もあり得ると思いますよ。だけど、先ほどの大川原化工機事件を一つ見てみても、警察等々の関係者が何のためにそういうところに入っていくのか、アウトリーチ活動をするのか、ここについては、やっぱり大川原化工機事件がどのように総括されるのかということ抜きにして、そういう社会でいいですよなんてことは私は決して言えないというふうに言わざるを得ないですね。

 何で大川原化工機事件のこれが不正輸出だというふうにそもそもみなしたのか等々の問題について、私は本来、こういう国会の場でも議論されるべき、ちゃんと答弁されるべきだということも述べておきたいと思います。そういうこと、是非やっぱり法案採決前にちゃんと議論しなくちゃいけないというふうに、徹底審議必要だということを改めて求めておきます。

 法案の中身にも関わって少し質問を進めたいと思います。
 特定重要技術の研究開発支援だとしてつくられる官民協議会についてお聞きします。

 国の資金を受けた研究の中から、その資金を所管する省庁が特定重要技術の研究だと判断したものについて、研究代表者の同意によって協議会がつくられるんだというふうに私は条文を読んで理解をいたしました。で、プロジェクトマネジャーを含め、中核的な研究者一人一人の同意の上で研究者に協議会に参加をしてもらうということを想定しているという説明も受けました。

 この協議会の組織に関する基本的な事項は特定重要技術研究開発基本指針に定めるとしていますが、守秘義務の範囲、決定のルールなど、これは基本指針とそれに基づく通達などで定めることになるんでしょうか。

○政府参考人(泉恒有君) お答え申し上げます。
 この研究、このルールでございますけれども、守秘義務の具体的な対象範囲、そして運用方法に関する基本的な考え方につきましては、先ほどの委員御指摘のとおり、特定重要技術研究開発基本方針において示す考えでございます。

 その具体的な運用方法等につきましては、個々の協議会ごとに、規約でございますとか協議会での協議などを通じまして、全ての協議会の構成員が納得する形で決めるというものでございまして、今委員が御指摘ありましたように、政府の方から通達などの形で一方的に定めると、こういうことではございません。

○田村智子君 基本指針に定めて、後は協議会ごとの規約などで定めるということなんですね。
 それで、守秘義務の範囲は協議会メンバー全員の同意というふうな答弁も繰り返されているんですけれども、全員ということは、官側、政府側が同意しなければ成り立たないという意味でもありますよね。そうすると、研究予算を握っている側の意見が強いんじゃないのかと、そこに従わざるを得なくなっていくんじゃないのかと、そうならない保証はありますかというふうに本会議でただしたんですけれども、総理からの明確な答弁ありませんでした。

 そこで、第六十三条、基金から資金を受ける研究、この場合は、協議会の設置は、できる規定ではなくて、設置するということで、これは義務なんですね、義務付けているんですね。そうすると、基金による研究は、政府側が機微情報を提供する場合に守秘義務を課しますよとか、機微情報を基にした研究成果についてはその取扱いが確定するまで守秘義務の対象としますよなど、この基金での研究参加を募る要件として協議会の基本事項あらかじめ示すということも可能ではないかというふうに考えますが、いかがでしょうか。

○政府参考人(泉恒有君) まず、先ほど、先ほどですね、私は答弁申し上げましたが、基本方針と申し上げましたけれども、正しくは基本指針でございます。失礼いたしました。

 その上で、今、御質問でございますけれども、どういうことかと申し上げますと、実際は、研究成果等々、協議会の運営についてでございますけれども、これまで本委員会でも御答弁申し上げておりますとおり、研究成果につきましては、制約的な要素は必要最小限度としつつ公開を基本とすべきであるというふうに考えてございまして、例えば論文などの成果発表につきましては、守秘義務の対象となる情報を除きまして、制約を課すことはせずに公開されるべきであるというふうに考えてございます。

 それで、その守秘義務に関する取扱いにつきましてでございますけれども、この守秘義務に関する取扱いが不明確であると技術の育成や成果の活用に支障が生じかねないと、こういうふうに考えてございまして、したがいまして、有識者会議の提言にありますとおり、政府から機微な情報が提供されるような場合におきましては、事前に守秘義務の対象となる情報の範囲ですとか期間を明確にすることが不可欠であろうと、こういうふうに考えておりまして、そうした運用を行ってまいりたいと、こういうふうに考えてございます。

○田村智子君 そうなんですよ。その機微な情報等々に関しては事前に守秘義務を付けるということはあり得るという今御答弁だったんですね。だから、協議会の中で初めて合意を形成していくんじゃないということになりますよね。

 そもそもこの官民の協議会つくるのはなぜかといったら、官側がどういう研究を求めているのかというニーズですよね、これはやっぱり機微情報ですよね。それで情報インシデント、こういうのを民間と共有していく。守秘義務は必須条件になってこざるを得ないと思うんですよ。忌憚のない情報公開やろうと思えば、守秘義務がなかったら、官側からの情報提供って、機微な情報提供ってできなくなりますものね。だから、公開原則ですよという答弁幾らやられても、なかなか研究成果について、はい、そうですかというふうに受け入れ難いものがあります。

 六十二条を含めて協議会を設置した場合、研究開発の内容及び成果の取扱いは協議を行う事項として条文に明記をされています。成果の取扱いについて、協議は義務となります。研究成果について協議が行われる前に研究に関する情報について発表自由ですよということになっちゃうと、これ何のために協議するんだということにもなります。意味分かりますよね。研究成果についての取扱いということが合意される前に、そこで公開はやめておきましょうというふうになるのか、公開というふうになるのか、そういうのがまだ決まる前にその研究過程での情報が出ていくということは、これ考えにくいんですよ。まして、六十三条の基金による研究、これ協議会設置義務です。研究成果については、取扱いが合意されるまで守秘義務の対象とならざるを得ないんじゃないかと。

 こういうことがやっぱり基本指針の中に書き込まれなければ成り立たないんじゃないのかなというふうにも思われるんですけど、いかがでしょうか。

○政府参考人(泉恒有君) お答え申し上げます。
 委員お尋ねの守秘義務の対象について申し上げますと、守秘義務の対象となる情報の範囲というものにつきましては協議会を通じて提供された秘密に限定されております。したがいまして、こうした守秘義務の対象となる情報を除きまして、研究者が自ら生み出したような研究成果には適用されないと、こういうふうに考えてございます。

○田村智子君 さっきの答弁とちょっと食い違ってくるんですよね。
 やっぱり機微な情報を提供した場合に、やっぱり守秘義務掛かっていきますよと。そういう機微な情報が提供されて、その情報を基にして行われた研究は、その機微情報が推測されるということが往々にして考えられるんですよ。違いますか。機微情報の提供を受けて行われた研究というのは、その機微情報が推測されるような、研究成果において、ということはあり得ますよね。およそそれが公開ということは私は考えにくいというふうに思うんですけど、いかがですか。

○政府参考人(泉恒有君) それは、具体的にはケース・バイ・ケースだと思います。例えば、ケース・バイ・ケースと申し上げましたのは、具体的に、例えば具体的な数字ですとか、そういったものが機微な情報であるとしたら、で、それを提供された研究者の方がそれを基に様々な研究をされるとした場合に、その研究成果に具体的な数字というものが表れるのかというと、必ずしもそういうふうには限られないと思います。

 したがいまして、政府側から提供される情報というものが例えば具体的な数字だったりそういったものであった場合に、それが成果に明確に表れるのかというのは、それは非常にケース・バイ・ケースだと、こういうふうに考えてございます。

○田村智子君 ケース・バイ・ケースなんですよ。公開、公開、それが原則だというのはちょっと違うと思うんですよね。
 研究成果が守秘義務の対象というふうに合意されたら、守秘義務を解除したいという状況になったときも協議会全員の合意が前提となります。協議が調うまで研究成果は秘密とするというふうに協議会で同意がされた場合、じゃ、その協議の場で研究者が、いや、公開が必要なんだと主張しても、官側が非公開の維持を主張すれば、研究成果の全部又は一部、これは守秘義務の対象となって公開できなくなるというふうに思うんですけど、大臣、その辺りどうでしょうか。

○国務大臣(小林鷹之君) お答え申し上げます。
 今、泉審議官から説明させていただきましたとおり、この法案の協議会におきまして守秘義務の対象となる情報の範囲というのは、あくまでも協議会を通じて提供された秘密、これに限定されておりまして、このような守秘義務の対象となる情報を除いて、研究者が自ら生み出した研究成果には適用されません。

 一方で、海外での懸念用途への転用があり得る場合などに、この詳細な技術情報を守秘義務の対象とすることとは別に、公開せずに内部管理するよう政府が求める場合も例外的に想定されますが、そうした場合におきましても、全ての参加者が納得する形で迅速に結論を出すことが必要だと考えております。

 いずれにしても、この法制の有識者会議の提言にございますとおり、政府から機微な情報が提供される場合には、事前に守秘義務の対象となる情報の範囲や期間を明確にすることが不可欠だと考えます。

○田村智子君 これ結局、研究成果の取扱いは協議会の協議事項だとしても、私は、官側の意向が強く働いて、官側が守秘義務を求めれば秘密とされるという危惧、これはやっぱり払拭できないんですよ、協議会全員の合意だから。条文上も、研究者の意向の尊重という文言はどこにもこの法案の中には出てこないんですよね。

 そもそも、官民協議会の守秘義務というのは、実は六十二条の第七項に定められているんですね。協議会の事務に従事する者又は従事していた者は、正当な理由なく、当該事務に関して知り得た秘密を漏らし、又は盗用してはならないと。この事務に関して知り得た秘密というのが何かが限定されていないんですよ。続く第八項の中で、協議会の組織、運営については協議会で定めるとしています。だけど、前各項、つまり八項より前、七項も含めてそれより前に定めるもののほか、協議会で定めると。で、協議会での協議事項というのは第四項に定めていて、そこにも秘密の範囲というのは入ってこないんですよ。

 そうすると、この七項の秘密の範囲、これはどこでどういうふうに限定が掛かるんですか。

○国務大臣(小林鷹之君) お答え申し上げます。
 この法案の枠組みにおいて提供される機微な情報についてでございますけれども、これも有識者会議の提言を踏まえまして、守秘義務の対象範囲を明確化した上で協議会の全ての関係者が納得する形で情報が共有されるとともに、第六十二条第四項第四号に基づきまして、協議会の構成員は情報の適正な保全措置を講じることとされておりまして、それらのことによって適切に管理されるものと考えております。

○田村智子君 そうすると、守秘義務のその機微な情報の提供等々、その守秘義務の範囲をあらかじめ官側が決めて、その上で協議会のその事項に従ってですね、四項に従って研究の成果等々についてどうするかというのは決めますよと。

 秘密の範囲、守秘義務の範囲、あらかじめ官側が決めてというふうに今答弁聞こえたんですけど、そういうことですか。

○国務大臣(小林鷹之君) 官側がというふうには私は申し上げたつもりはなくて、協議会の全ての関係者が納得する形で決めるということであります。

○田村智子君 後でちょっと議事録を精査したいと思います。
 ちょっとこの、だから、守秘義務というのは本当、この第七項だけなんですよ、六十二条第七項だけなんですよ、秘密、秘密というふうに出てくるのは。そこについては何の限定もないんですよ、事務だから。事務というのが研究の成果に関わることも入ってくるのか、研究開発の内容についても入ってくるのか、何の規定もないんですもの。

 そうすると、守秘義務が掛かる範囲って条文上の限定がない、協議会の協議事項としての定めが条文上ない。大川原化工機事件、先ほど言ったとおり、要件の曖昧さも要因となって警察の介入が行われて、大変重大な事態をもたらしたんですよ。この守秘義務は一年以下、五十万円以下のですけれども、でもね、罰則は掛かるわけですよ。この罰則が掛かる守秘義務について、秘密の範囲について、関係者の合意って要件ないですから、これ。どうぞ。

○政府参考人(泉恒有君) お答え申し上げます。
 先ほど委員の方から御指摘あったとおり、第六十二条の第八項、七項に規定があり、そして第八項に、「協議会の組織及び運営に関し必要な事項は、協議会が定める。」と、こういう規定がございます。

 その上で、第四項を御覧いただきますと、第四項について、「協議会は、」「次に掲げる事項について協議を行う」ということで、三号ですとか四号です、内容、成果の取扱い云々ということが書いてございます。四号は、情報を適切に管理する云々と書いてございます。そして五項に、「協議会の構成員は、前項の協議の結果に基づき、特定重要技術の研究開発に関する情報の適正な管理その他の必要な取組を行うものとする。」と、こういう規定がございます。

 したがいまして、協議会の構成員は、この六十二条第四項第四号及び第五項に基づきまして、情報の適正な保全措置を、皆で協議をした上で保全措置を講じるんだということを合意すると、こういうことでございまして、これに基づいて適切に管理をすると、こういうことでございます。

○田村智子君 情報を適正に管理するというところに守秘義務を読むというふうに言いますけどね、その用語がないもの。そうなんですよ、七項に限定がないんですよ。守秘義務を規定した七項に限定がないんですもの。

 私が何を危惧しているかというと、大川原化工機事件は、まさにその規制の曖昧さ、その条文上の限定、まあ要件ですね、この要件の曖昧さも一つの要因となって、警察が、法令を所管する省庁からの意見を聞いたとはいえ、警察の判断で捜査を行うわけですよ。守秘義務違反だというふうに警察が一方的に捜査を行うということを、そうさせないというものがどこで担保されるのかなんですよ。協議会事項の中で秘密事項の合意というのはないんだもの。

 情報の適正管理というのがそうだという答弁ではあったので、そこはしっかりと定めてほしいとは思うんですけれども、条文上そういう縛りが余りに緩いというふうに思いますけど、大臣、いかがですか。

○国務大臣(小林鷹之君) 繰り返しになりますけれども、機微な情報につきましては、先ほど申し上げたとおり、協議会の全ての関係者が納得する形で情報が共有されるとともに、この六十二条四項四号に基づいて情報の適正な保全措置を講じることとされておりますので、そうした法の規定にのっとって適切に管理していくことが重要だと考えます。

○田村智子君 非常に、だから官側の意向が強く働くという懸念を私は払拭することができません。是非、この守秘義務のところは改めて次の機会に質問をしたいと思います。

 ちょっと時間が大分押してしまいましたので、デュアルユースに関わる問題で、一つちょっと具体の事例で質問をしたいんです。

 先週の本会議で、既存の施策で研究開発が進められているプロジェクトについても協議会の対象になり得るということで、その既存のプロジェクト研究というのは、AMED、医療研究開発機構が所管する科研費、公募研究なども含まれるというふうに思いますが、いかがですか。

○政府参考人(泉恒有君) お答え申し上げます。
 本法案の第六十二条の規定により協議会を組織することができる研究開発大臣には、国の資金により行われる研究開発等に資金を交付する、例えばAMEDの所管府省の一つである厚生労働省、JSPSを所管する文科省といった関係府省の大臣が該当いたします。

 したがいまして、このため、例えばAMEDが所管する公募型研究費、JSPSが所管する科学研究費助成事業についても対象となり、例えば、あえて申し上げますと、それぞれの事業の趣旨や目的などに鑑みまして、本法律案に定める要件にも該当し、そしてかつ研究代表者の同意が得られれば協議会を設置することは可能と、こういうことでございます。

○田村智子君 非常に広く対象になり得るんですね。
 それで、デュアルユースについてはもう大分議論がありました。やはりデュアルユース技術などが特定重要技術として協議会が組織されて、やはり非公開とするもの等々についてもいろいろ議論がされながら協議会で進んでいくんじゃないかというふうにも思われるわけです。

 何でAMEDというふうに言ったかというと、医療研究開発機構の科研費の研究ではウイルスに関わるものがいろいろ研究されますよね。それで、具体の事例でいいますと、H5N1の高病原性鳥インフルエンザの遺伝子一万三千五百個のうち僅か四か所の変異によって哺乳類間で空気感染するということが東大医科研の河岡義裕氏らの研究で明らかになって、その論文が二〇一二年にネイチャーに発表されました。当該研究はバイオテロに悪用されかねないという理由で、アメリカ政府の委員会から遺伝子改変の手順と遺伝子変異の詳細については削除を論文からしてほしいというふうに求められて、発表が遅れたという経緯があります。

 当時、WHOも対応に乗り出して、研究を公表する有益性はリスクを上回るかという議論が行われたわけですね。WHOは論文の公開を勧告し、結果としてアメリカのNIH諮問委員会は全面公開というふうに結論を変えたということなんです。

 ここで重要なのは、アメリカ側からこういう削除要請があったということは社会的に明らかになり、削除要請の是非などが研究コミュニティー委員会だけでなくて広く議論されたと、これ非常に重要なことだと思うんです。

 こういうデュアルユースに関わるようなこと、その研究の結果、その論文、政府は例外的に協議会内での削除要請など、これも協議会で相談してやるということがあり得るんだろうというふうに思うんですけれども、そういうことが行われた場合、削除要請など、当該事務に関して知り得た秘密について、削除要請、そういうことを削除要請したよということは秘密にされるんじゃないのかというふうに思うんですけど、いかがでしょうか。

○国務大臣(小林鷹之君) お答え申し上げます。
 協議会で扱われる情報のうち、どのような情報が守秘義務や安全管理措置の対象となるかについて、これは非公開化の要請の事実関係も含めて、その具体的な運用方法は個々の協議会ごとに規約や協議会で協議を通じて全ての協議会構成員が納得する形で決めることとしておりまして、一概に申し上げることは困難でございます。

○田村智子君 協議会の事項は原則その協議事項について公開するということだったんですけど、こういう機微情報のところというのは、公開、原則公開、これはもうケース・バイ・ケースってならざるを得ないでしょうね。

 この事案について報道をした日経サイエンスは次のように論じているんですよ。人類は新たな感染症に直面するたびに科学の手法で対処法を見出してきた。それは、情報を共有し、批判と検証によって最適解、最適な解答ですね、を選び出すプロセスで、情報の秘匿や独占とは根本的に相入れないと。パンデミックに関わる研究は、数か月の遅れが何百万もの人命を左右する。情報が悪用されるリスクを抑え、科学の進展スピードを維持するにはどうするかと。

 確かに、軍事と民間で非常にもう研究は接点があるというのはそのとおりですよ、デュアルユース研究は。だから民間にどう生かすかということが求められるわけで、そのときに、様々なことを秘匿する、秘匿する、秘密にしていくという方向に働き続けることは、私はこれは、逆に国益、国民の命、これを本当に守ることにつながるんだろうかと、とりわけ研究の分野について。この危惧を申し上げて、引き続き是非審議をしたいと思います。

 以上で今日の質問は終わります。


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