子どもをひとりぼっちにしない社会に―。病気や災害、自死などで親を亡くした子どもや、親が後遺障害で働けない家庭の子どもを支援する「あしなが育英会」は7日、東京都内で全国大会を開き、「子どもの貧困」対策の拡充を訴えました。全国から250人が参加し、大会後は渋谷の街でパレードし、注目を集めました。
大会で実行委員長の島田北斗さん(国士舘大学3年)は、ある高校生の「お金がなくて進学できないかもしれない。それで家族が壊れている。死にたい」という声を紹介。「国の支援が不十分で格差が広がり、子どもが追いつめられている。政治や社会に訴えていこう」と呼びかけました。
高校生や保護者も発言。兵庫県の山田由美子さんは「奨学金という“借金”を子どもに背負わせることが心苦しい」と訴えました。
大会では、▽ひとり親世帯に重点的支援を▽効果の高い子どもの貧困対策の推進▽実態の見える化、などの政府への「要望」を確認。奨学金の無利子化なども求めています。「要望」をともにまとめた各地の支援団体も連帯あいさつしました。
「要望」についての政党アンケート結果も公表。日本共産党は22項目すべてに「取り組む」と回答しています。田村智子党参院議員秘書が参加しました。
大会に先立ち、奨学金を利用する全国の高校生2100人のアンケート調査を発表しました。就職希望者のうち経済的理由をあげた生徒の割合は、女子が45%で男子の30%を上回り、男女格差がうきぼりになりました。
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