日本共産党の田村智子政策委員長は15日、国会内で記者会見し、党国会議員団の「コロナ危機と物価高騰からくらしと営業を守る緊急の経済対策」を発表し、政府に申し入れました。
緊急経済対策は、▽価格対策▽生活困窮対策▽社会保障▽賃金引き上げ▽中小企業・営業対策▽農業対策▽エネルギー対策▽財政・金融対策―の8項目にわたって政府の対応を求めています。
田村氏は、今回の新型コロナ危機と物価高に対する緊急経済対策について、「緊急的な要素と同時に、新自由主義の経済政策、とりわけ『アベノミクス』の経済政策で引き起こされた危機だという認識に立っている」と強調しました。
その上で現在の物価高と国民生活の困難は、①コロナからの経済回復にともなう世界的な需要増による国際価格の高騰②日銀の「異次元の金融緩和」政策による円安誘導と輸入価格の上昇③ロシアのウクライナ侵略と経済制裁によるエネルギーや小麦価格の上昇―という三つの複合的な要因があると指摘しました。
田村氏は、こうした認識のもとで、新自由主義、アベノミクスによって、「もろく弱く」させられた経済を「やさしく強い経済」に抜本的に転換する必要性を強調。あわせて「政府に対して緊急的要素も含めた補正予算編成の検討にただちに入ることを求める」と述べました。
国会議員団の緊急経済対策/主なポイント
○消費税を直ちに5%に引き下げ、インボイスは中止する。
○原油価格対策として、燃油価格を引き下げる。
○小麦の政府売り渡し価格を引き下げる。
○急激な物価高騰に対応して生活保護基準を引き上げる。
○年金減額をストップする。
○事業復活支援金を持続化給付金並みに拡充し、家賃支援給付金を再支給する。
○円安を誘導し、輸入物価を引き上げる「異次元の金融緩和」政策からの抜本的転換をはかる。
2022年4月16日 (土) しんぶん赤旗