全労連公務部会と公務労組連絡会は26日、東京都内で合同の臨時総会を開き、春闘方針を採択しました。
公務労組連絡会の桜井眞吾議長は、「新自由主義と米国いいなりの政治が国民の命と暮らしを脅かしている。岸田政権が安倍政権から疑惑政治を引き継ぎ改憲を進めようとしていることは許されない」と批判しました。
公務員の年間賃金引き下げについて、「コロナ禍で奮闘しているのに許しがたい。労働基本権を回復し、労使対等で話し合うことが必要だ」と強調し、国民とともにたたかう春闘を呼びかけました。
秋山正臣事務局長が春闘方針を提案し、コロナ禍で大幅賃上げ・公務公共の拡充を勝ち取るチャンスだと強調。大幅賃上げと長時間労働の根絶、人員増、ジェンダー平等・非正規雇用の安定と均等待遇、公務公共・教育の拡充、改憲阻止・国民が主人公の政治実現などを提起しました。
討論で、「保健所では残業が月100時間を超え、入院調整もままならない。住民を守ることと、職員の命を守ることを一体に取り組む」(自治労連)、「長時間労働是正のため、出退勤記録のニセ打刻、持ち帰り残業などの実態を明らかにし、大幅増員を求める」(全教)と発言。
「公務員志望者減は長時間残業、行政の私物化が公務員の誇りも魅力も台無しにしているからだ。行政体制を拡充し、安心して働ける職場をつくる」(国公労連)、「正社員の処遇引き下げを許さず、非正規社員の処遇引き上げで真の均等待遇を」(郵政ユニオン)と表明。「全国で医療がひっぱくしている。国民世論を広げて公立・公的病院の削減計画を撤回させる」(医労連)と述べました。
各県からも「全国一律最賃要求とセットで地域手当による格差を解消したい」(富山)、「最賃を下回る高卒初任給を引き上げろと訴えている」(佐賀)と発言。ケア労働者の賃上げについて、「対象者は限定的で額も低い。岸田政権の方針を乗り越え、すべての労働者の大幅賃上げを求める」(静岡)などの声がありました。
あいさつした日本共産党の田村智子副委員長は、岸田首相が新自由主義の転換といいながら反省も中身も示せないと指摘し、「転換の柱は公共の立て直しだ。転機をつくるため力をあわせていきたい」と述べました。
2022年1月27日(木) しんぶん赤旗