活動報告

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さあ参院選勝利へ/比例5候補座談会

 今年は参院選の年です。日本共産党は昨年の総選挙の教訓を踏まえ、市民と野党の共闘をさらに発展させ、参院選で政権交代への足掛かりをつくるとともに、比例代表で「650万票・10%以上」を獲得し、比例5議席の絶対確保という二大目標に挑戦します。その先頭に立つ、いわぶち友(現)、田村智子(現)、たけだ良介(現)、大門みきし(現)、にひそうへい(前)の比例代表5候補が、選挙の抱負などについて大いに語りあいました。

 

5候補全員 あけましておめでとうございます。

田村智子 参議院選挙の年が始まりましたね。第4回中央委員会総会(4中総)で、私たち5人が比例候補として担当地域とともに発表されてから1カ月がたちましたが、地域を回ったり、党支部・後援会、サポーターのみなさんと行動しての手応えはどうですか。

いわぶち友 私の担当地域は北海道・東北から北関東へと広がったこともあり、12月はまず北関東をずっと回ってきました。「参院選で絶対勝ちたい」「北関東は埼玉選挙区に梅村さえこさんもいる。一緒に国会へ送りたい」と、みなさんからの歓迎がすごいんです。
 昨年末、東北・北海道でオスプレイも参加する大規模な日米共同訓練が強行されました。その直前に青森県ではF16戦闘機がタンクを民家近くに投棄する重大事故があり、怒りが広がりました。北関東でもオスプレイがどこでも飛ぶ。オスプレイの飛行監視情報が日々寄せられます。その最中の臨時国会はどうだったか。7700億円もの軍事費が計上された補正予算が審議され、岸田首相、与党から9条改憲を狙う発言が続きました。「憲法を守りたい」「来年の参院選は正念場だ」と。私自身、国民的な運動と一体になって活動している印象がすごくあるんです。

大門みきし 実は私、総選挙で党後退の残念な結果があったから、「つどい」や街頭演説などで励まそうと思っていたんです。でも、4中総決定を議論し、行動に踏み出すなかで、みなさん元気なんですよ。新しい選挙区候補の方も発表された。「よし、今度は参院選だ」って気持ちを切り替えている。逆にこちらが励まされています。

にひそうへい 〝総選挙の悔しさは参院選で晴らす〟ですね。私の担当地域は西日本17県。〝1日1日を頑張る〟というより〝1時間1時間が勝負〟で行動しています。広く、自公政治がしぶとい分だけ、暮らし・営業・平和の問題など要求が渦巻いているんですよね。
 いわぶちさんが言ったように、岸田政権は9条改憲、「敵基地攻撃能力の保有」、大軍拡など新たな危険が現れ始めた。街頭演説でも「そんな道は絶対許しちゃいけん」「にひさん、憲法を守るあんたの出番や」と怒りと激励の声が聞かれます。日々、地に足を着けて仲間を増やし、その仲間と一緒に立ちあがって、市民と野党の共同を広げていく決意です。

たけだ良介 総選挙の結果は、本当に残念でなりません。それだけに今度の参院選で東海・北陸信越で比例票を伸ばして、私を含め5人全員の当選を何としても果たしたい。
 みなさん、今度の参院選で「改憲勢力の3分の2獲得を許さない」との思いが強いだけに、国民主権、反戦平和を訴え続けた日本共産党の100年の歴史を街頭演説や「つどい」で語ると熱い拍手が起こります。やはり選挙に勝つためには、日本共産党の綱領、理念、歴史を理解してもらう「積極的支持」の方をどう増やすかが大事だと思うんです。
 現場にはその力がたくさんあります。昨年末、長野県千曲市で党女性後援会の人たちが他の女性団体にも呼びかけて実行委員会をつくり、私を招いて「女性意見交流会」を開きました。憲法、気候危機、住民生活の問題など語り合いました。また、2019年10月の台風19号の浸水被害を受けて、住民の納得できない遊水地をつくる計画が持ち上がったんですが、地域支部の人たちが国土交通省を呼んで現地説明をさせる運動もおきています。日本共産党を丸ごと理解してもらう。要求で選挙をたたかう。そうした党支部・後援会の人たちの努力に学んでいきたいです。

 

悔しさバネに

田村 総選挙の悔しさをバネに、「必ず前進するぞ」という立ち上がりがすでに始まっていますよね。
 私は総選挙直後、いくつかのテレビ討論に呼ばれる機会がありました。いまメディアの野党共闘攻撃は激しいんですけど、そのテレビ関係者から「番組では言えないけれど、たった1回の選挙で野党共闘や政権交代への挑戦が終わりなんてもったいないですよ」と声をかけられました。「総選挙で切り開いてきたことのうえに今後どうするのか」が問われているなと感じます。
 それと、昨年12月に民青全国大会で党代表のあいさつをしたのですが、民青のみなさんの発言がとても元気で励まされました。同盟員を前大会より増やして現勢を回復させました(全員「本当にすごい」)。高い学費、バイトがなければ途端に学生生活が破綻、非正規は休業手当もない―こうした実態が新自由主義によってもたらされていると実感しているから、政治を変えよう、政権交代が必要だと、全然へこたれていない。

にひ 元気ですよね。ある県でこんな話を聞きました。同盟員が、なかなか加盟呼びかけ文を読めなかったというんですね。科学的社会主義や中国問題にきちんと答えられるか不安があって。でも、班会で学習を積み重ね、食料支援活動でナマの青年・学生の声を聞く中で確信がわき、読めるようになった。そしたら仲間が加盟してくれたというんです。やっぱり「未来は青年のもの」です。僕が民青同盟に入ったのは40年も前だけど、初心にかえって頑張りたい。

 

攻撃打ち破る

大門 元気をもらっている以上、こちらはもっと元気にならないとね(笑い)。その点で思うのは野党共闘攻撃、反共攻撃を攻勢的に打ち破ることだと思う。
 「野党は批判ばかり」というけど、とんでもない。私たち野党が提案し実現させた1人10万円の特別給付金や持続化給付金、家賃支援給付金などは、政府のコロナ対策の問題を浮き彫りにし打開の道をさぐる中で生み出されたものなんです。名称は違うけど、2008年のリーマン・ショックの時には地方創生臨時交付金みたいな制度がつくられた。ところが、そのことを霞が関の若手官僚は知らない。私たちが「難しい制度ではない。いっぺんやった経験もあるではないか」と提案したら感謝されましたよ。そんな現場の声からつくられた制度を安倍・菅・岸田政治は「切り捨てばかり」している。

 

具体的に提案

田村 阪神・淡路大震災、東日本大震災、そしてコロナ危機、今の制度で限界があるなら限界を超えようと、新しい支援制度を具体的に提案して、市民のみなさんとともに粘り強く実現へと努力を重ねてきましたよね。

大門 もう一つの反共攻撃では「社会主義だからダメ」と言って、新自由主義の政策を受け入れさせる。そもそも新自由主義の「自由」は人間の自由ではない。なんの規制もない、弱肉強食の野放しの資本主義のもとで企業がもうけを最大化する自由ですよ。
 歴史的にその自由主義と対決してきたのが社会主義の思想です。とくに、新自由主義先進国のアメリカでは、貧富の格差が社会問題化し、若者たちは新自由主義と対抗する思想を求めて社会主義を学ぶサークルに参加していった。やがてそれは「民主的社会主義者」を自称する民主党のサンダース議員を大統領にという「サンダース現象」を生みました。その社会主義的な潮流はバイデン大統領の誕生にも大きく貢献し、バイデン政権が大株主や大企業に課税を強化し、その財源で国民生活を充実するという新自由主義からの転換政策につながってきたんです。「社会主義で何が悪いんだ?」と堂々と言いたい。

 

国会論戦で力発揮

田村 今度の通常国会は、7月の参院選に直結する論戦の舞台になります。昨年の総選挙で掲げた「四つのチェンジ」―新自由主義の転換、気候危機打開、ジェンダー平等、憲法9条を生かした平和外交は、これまでの国会論戦をいかしているし、これからの論戦の土台にもなると確信しています。5人それぞれの国会質問についてはどうでしょうか。

いわぶち 臨時国会の最終日(昨年12月21日)の参院本会議で私は岸田首相に、国交省の統計データや森友公文書の改ざんをめぐる疑惑、東日本大震災と東京電力福島第1原発事故の被害などについて質問しました。実はこの日、東電は福島第1原発事故で発生するALPS(アルプス=多核種除去設備)で処理した汚染水の海洋放出計画を原子力規制委員会に提出したんです。質問で「『関係者の理解なしにはいかなる処分も行わない』という福島県漁連との約束をほごにするのか」「放出しないことが一番の風評対策」と計画撤回を迫ると、なんと首相は「汚染水ではなく処理水だ」と。これまで賠償の拒否、値切り、打ち切りを進めてきた東電がいくら「風評対策をやる」といってもだれが信用するでしょう。国は東電を監督する立場にあるのに、対応の不十分さを認めながら後押ししている。そんな姿勢を変えなければなりません。

大門 いわぶちさんの声(質問)は議場に染み渡るものだった。この6年間、福島の思い、東北、北海道の思いを絶えず国会に届けてきたよね。

 

いわぶち友(45)現
 1976年福島県生まれ。福島大学卒。参院1期。党中央委員。
【担当地域】北海道、東北(青森、岩手、宮城、秋田、山形、福島の6県)、北関東(埼玉、茨城、栃木、群馬の4県)

 

田村智子(56)現
 1965年長野県生まれ。早稲田大学卒。参院2期。党副委員長、政策委員長。
【担当地域】東京都、南関東(神奈川、千葉、山梨の3県)

 

たけだ良介(42)現
 1979年長野県生まれ。信州大学卒。参院1期。党中央委員。
【担当地域】北陸信越(長野、新潟、富山、石川、福井の5県)、東海(愛知、静岡、岐阜、三重の4県)

 

大門みきし(65)現
 1956年京都市生まれ。神戸大学中退。参院4期。党参院国対副委員長。党中央委員。
【担当地域】近畿(大阪、京都、兵庫、滋賀、奈良、和歌山の6府県)

 

にひそうへい(58)前
 1963年北九州市生まれ。京都大学卒。参院2期。弁護士。党中央委員。
【担当地域】中国(岡山、広島、山口、鳥取、島根の5県)、四国(香川、愛媛、徳島、高知の4県)、九州・沖縄(福岡、佐賀、長崎、熊本、大分、宮崎、鹿児島、沖縄の8県)


 2022年1月4日(火) しんぶん赤旗


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