医療介護人材派遣大手「ニチイ学館」(東京)が、国家戦略特区の家事支援事業に従事するフィリピン人女性を雇い止めした問題で、内閣府や自治体などで構成する第三者管理協議会は28日、同社に対し、雇い止めなどによる離職を防止するよう行政指導しました。
日本共産党の田村智子議員が4月6日の参院内閣委員会で同問題を取り上げ、就労継続など丁寧な支援を求めていました。東京新聞の報道によると、ニチイは2018年に事業を開始し、206人の契約を更新せず、退職させました。また社員寮に抜き打ちで立ち入り、一部同意なく引き出しなどをチェックし、部屋干しされた下着を撮影していました。
行政指導では、▽雇い止めなどによる「非自発的離職者」の発生防止▽退職者のうち希望する者に対して、最大限の帰国支援や新たな受け入れ機関の確保に努める▽住居への立ち入りや室内での写真撮影は、入居者に事前に丁寧に説明し、プライバシーに最大限配慮して行う―などを盛り込みました。
ニチイは今回の行政指導について、本紙の取材に対し「このたびの指導を真摯(しんし)に受け止め、引き続き指摘事項の改善に努め、適切な事業運営に努める」とコメントしました。
2021年9月30日(木) しんぶん赤旗 4月6日の質問はこちら
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