活動報告

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保育所等の感染対策を 党緊急提言/田村氏ら厚労省要請

 

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(写真)厚労省の担当者(右)に「緊急提言」を手渡して要請する(左へ)梅村、田村、宮本の各氏=22日、厚労省

 日本共産党の田村智子政策委員長と梅村さえこ前衆院議員・党子どもの権利委員会責任者、宮本徹衆院議員は22日、新型コロナウイルスのデルタ株への感染が子どものあいだでまん延するもとで、21日に党が発表した「保育所等のコロナ感染に関する緊急提言」に基づいて厚生労働省に要請を行いました。

 「緊急提言」の柱は、(1)感染拡大を防ぐために、迅速な行政検査と定期検査を行うこと(2)保護者が安心して休めるように所得保障を確実に行うこと(3)保育所等の感染対策を自治体や国の責任で行うこと(4)感染症対策の観点から、直ちに最低基準の見直しに踏み出すこと―の4項目です。

 要請で田村氏は「コロナを保育所に持ち込まない、家庭に広げないためには、子どもと職員に行政検査と定期検査を進めなければならない」と強調。厚労省保育課の担当者は「検査体制の拡充はおっしゃる通り。対応が遅れないようにしたい」と応じました。

 梅村氏は「保育園内でコロナ感染が見つかってから正式な休園は10日後だった事例もある。速やかにPCR検査を全園児にすべきだ。判断が遅すぎると、保護者も仕事を休まなければならず、ストレスも相当なものだ」と改善を訴えました。

 田村氏は「保育所の面積基準・人員配置基準では『密』が避けられない。命がかかった問題として、ぜひ最低基準の見直しに踏み出してほしい」と求めました。


 2021年9月23日(木)しんぶん赤旗

保育所等のコロナ感染に関する緊急提言

                         2021年9月21日 日本共産党国会議員団 日本共産党子どもの権利委員会

 

 日本共産党国会議員団と党子どもの権利委員会が9月21日発表した「保育所等のコロナ感染に関する緊急提言」の全文は次のとおりです。


 デルタ株のまん延によって、子どもの中での感染拡大という新たな局面への対応が求められています。感染発生によって、休園となった保育所等は、9月16日時点で66園、7月初めに比べ約4倍となっています。濃厚接触者となっての登園自粛も増大しています。

 保育施設内で感染が確認されても、保健所の逼迫(ひっぱく)から、濃厚接触者の特定や感染疑いのある者への行政検査が行われない、感染防止の業務負担が重くなるのに費用の支援もないなど、保育の現場から切実な声が寄せられています。また保護者の不安も増大しています。

 新型コロナから子どもを守るために、政府が、保育所等に関して緊急に以下の施策を行うことを求めます。

1、感染拡大を防ぐために、迅速な行政検査と定期検査を行うこと

 ・保育所等で感染者が確認されたら、迅速にすべての子どもと職員を対象に行政検査を行うこと。

 ・保育所等での定期的な検査を、施設の費用負担なく実施できるようにすること。

 ・保育所等を通じて家庭に検査キットを配布し、子どもの体調不良時にすぐに検査が行えるようにすること。在所中の体調不良への対応として、保育所等にも検査キットを配ること。

 ・保育労働者へのワクチン接種が速やかに行われるようにすること。

2、保護者が安心して休めるように所得保障を確実に行うこと

 ・子どもの中での感染を抑えるためには、子どもの体調が悪いときはもちろん、休園や登園自粛となったときに、保護者が安心して休めることが不可欠である。確実に休暇をとれるように、休暇申請・休暇取得をした労働者への不利益な取り扱いが行われないようにすること。所得保障を国の責任で行うこと。

 ・政府は、未就学児の保護者を含め、小学校休業等対応助成金(自営業者等には支援金)制度を再開して所得保障を行うとしているが、従来の制度の問題点を改善すること。

 ――事業所を介さない個人申請と個人給付のさらなる活用

 ――保育所等を通じた制度の周知

 ――自営業者、個人事業主への額の引き上げ

 ・休園・登園自粛等に伴って保育料、副食費などの自己負担を返還免除すること。

 ・保護者が感染した際、子どもを保護する体制を自治体が確保できるようにすること。

 ・保護者がどうしても休暇取得が困難な場合、代替保育を自治体の責任で行うこと。

3、保育所等の感染対策を自治体や国の責任で行うこと

 ・衛生資材の購入、消毒など感染対策に必要な経費の補助を増額すること。

 ・休園の場合も国からの運営費は減額されていない。保育労働者の賃金削減とならないよう指導を強めること。すべての保育労働者に慰労金を支給すること。

 ・子どもの感染拡大によって、保育労働者が休まざるをえない事態も生じている。その一方で業務負担は増大している。全ての保育所等を対象に、臨時に保育士を雇えるよう給付金を交付すること。人員確保を施設だけの責任とせず、自治体からの人の派遣等も行うこと。

4、感染症対策の観点から、直ちに最低基準の見直しに踏み出すこと

 ・保育所の面積基準、人員配置基準は、「密」が避けられないものとなっている。現在行われている面積基準緩和の検討をただちにやめること。感染症の専門家の知見をえて、早急に改善の検討に転じること。


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