日本共産党の田村智子政策委員長は25日、国会内で記者会見し、自身も質問に立った衆参両院の議院運営委員会での安倍晋三前首相の答弁について、「検察の捜査の結果、安倍晋三後援会の政治資金収支報告書を訂正しなければならなくなり、それに合わせて形だけの答弁の訂正と形だけの謝罪を行ったにすぎない。あんな説明で誰が納得できるのか」と批判しました。
田村氏は、「事実と異なる答弁」を「訂正したい」との安倍氏の申し出による質疑だったが、「答弁のどこが事実と異なり、何が事実で、どう訂正するのかはほとんど何も語られていないに等しい」と批判しました。
その上で、安倍氏がホテルの領収書は「晋和会」(安倍氏の資金管理団体)宛てだったと認めたことについて、安倍氏は従来、「個々の参加者」が契約者だと言い張っていたが、「実態としては安倍氏が代表者たる晋和会が主催者・契約者そのものだった」と強調。これにより「資金の出どころが新たな疑問点になった」と語りました。
安倍氏が24日の会見では補填(ほてん)の原資は「自分の預金」と述べながら、質疑では「立て替え」だと言い換えたことについて、田村氏は「誰が負担すべきものを立て替えたのかと質問したが、このシンプルな質問に即答できなかった」と強調。私費による支出なら、有権者への利益供与になると指摘しました。
その上で、前夜祭の疑惑は「桜を見る会」とセットだと指摘。招待者決定への安倍氏側の関与も含めた全貌解明のために、予算委員会で再質問すべきだと主張しました。
2020年12月26日(土)しんぶん赤旗
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