日本共産党の田村智子政策委員長は27日の記者会見で、井上信治科学技術担当相が日本学術会議を国の機関から切り離すことを検討するよう同会議の梶田隆章会長に求めたことについて、「(菅義偉首相による会員候補)6人の任命拒否を完全にごまかして、ふたをする、論点そらしのやり方だ」と厳しく批判しました。
田村氏は、井上担当相の発言について「やってはならないことだ」と指摘。学術会議は政府から独立した機関であり、「何の権限があり、どこで協議をして、こんな踏み込んだ意見を押し付けているのか」と批判しました。
「もともと学術会議の民営化が必要だという議論は起きていない」と強調。安倍晋三前政権のもとで総合科学技術会議が出した提言等に沿って見直しが行われ、2015年に同会議の在り方を評価する報告書がまとめられていると述べました。
その上で、安倍晋三前首相主催の「桜を見る会」をめぐる政治私物化疑惑でも、「会」の中止で真相究明にふたをしようとしていると指摘。任命拒否問題でも、学術会議そのものを政府の機関でなくしてしまうことで“なかったこと”にしようという動きだとして「怒りを禁じえない。国会で追及していく」と語りました。
2020年11月28日(土)しんぶん赤旗
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