(写真)政府・与野党連絡協議会。左から4人目は田村智子政策委員長=21日、国会内
新型コロナウイルス感染症対策についての政府・与野党連絡協議会が21日、国会内で開かれ、日本共産党の田村智子政策委員長は、PCR等検査の抜本拡充と医療機関への減収補填(ほてん)は経済を動かすための大前提だと指摘し、家賃支援給付金の迅速な給付を求めました。
田村氏は、4~6月期の国内総生産(GDP)がマイナス27・8%と深刻な経済状況にあるもとで、政府が感染症対策と経済対策で大きな方針を示すべきだと指摘しました。
PCR検査の拡大で、厚労省は、7日にとりまとめた感染ピーク時を想定した検査量は5・6万件だと報告。田村氏は、これは7月をめどに出されたもので、政府はその後、検査対象を拡大してきたと指摘。「とりまとめた時点から、行政検査の範囲は広がっている。検査体制はどうするのか」とただしました。他党からも同様の指摘が出たものの、厚労省は答えられませんでした。
田村氏は「いま(医療機関への)赤字補填をしなければ重点医療機関の指定も進まない」と指摘。厚労省はコロナ患者受け入れのために病棟、空き病床を準備した医療機関に支給する1床あたり30万円の給付が9月下旬になると説明。田村氏は「医療機関はこれ以上の赤字を抱えられないため、重点医療機関に手を挙げられない状況だと指摘されている」と批判しました。
また2次補正予算に盛り込まれた家賃支援給付が滞る“目詰まり”が指摘されている問題で、田村氏は「持続化給付金を申請した事業者であれば、申請を簡素化し、早期に家賃支援給付金が届くようにすべきだ」と提起。中小企業庁は、現在申請が30万件、給付決定は3・3万件だと説明。提出書類が増えており、改善を検討したいと語りました。
協議会後の記者会見で田村氏は「持続化給付金の対象は売り上げの減少が5割以上の事業者であり、急速に経営が回復するとは考えられない。持続化給付金を受けた事業者は、申請すれば家賃支援給付金を渡すなど簡素、迅速な給付が求められる」と語りました。
2020年8月22日(土)しんぶん赤旗より