(写真)新型コロナウイルス対策政府・与野党連絡協議会=26日、国会内
新型コロナウイルス感染症対策を議論する政府・与野党連絡協議会が26日、国会内で開かれ、西村康稔経済再生担当相が24日に記者会見で新型コロナ対策専門家会議の廃止を発表したことについて、与野党からその理由や経緯など疑問が噴出しました。
自民・公明両党も、廃止方針について「聞いていない」と発言。政府の担当者は「まだ正式に廃止は決まっていない」と述べ、西村大臣会見への疑念が深まりました。
日本共産党の田村智子政策委員長は「そもそも廃止という決定はどういう経緯と理由でおこなわれたのか」「専門家会議とはどのような協議をしたのか」と質問。内閣官房の新型コロナ対策推進室の安居徹審議官は「専門家会議からはこれまでもいくつかの要望を受けているので、それを踏まえた」というだけで、なぜ廃止の判断に至ったのか明確に答えられませんでした。
また、田村氏が「西村大臣が専門家会議の廃止方針を記者会見で述べることについて、対策本部の誰が知っていたのか」と聞くと、「わからない」などと答えました。
立憲民主党の逢坂誠二政調会長は「いったいどういうプロセスで、誰が決めたのか、今後どういう形になるのか疑問な点が多い」と指摘。国民民主党の泉健太政調会長は「なぜ廃止が発表されたのか、大混乱の状態だ」と述べました。
公明党の高木美智代政調会長代理は「記者会見などで専門的知見から説明する人が必要ということをわが党が申し入れ、専門家会議がつくられたと理解している。廃止についてはまったく話がなかった。持ちかえらせてほしい」と述べました。自民党の田村憲久・新型コロナウイルス関連肺炎対策本部長も「自民党も聞いていない」と発言しました。
田村智子氏は、連絡協議会後の記者会見で、「専門家会議は助言組織として大きな役割を果たしてきた。専門家会議の廃止方針がどこで議論され、既定路線となったのか、決してあいまいにしてはならない。今後、国会審議できちんと明らかにしていかなければならない」と指摘しました。
2020年6月27日(土)しんぶん赤旗より