日本共産党の田村智子政策委員長は14日、国会内で記者会見し、東京高検検事長の定年延長問題をめぐって安倍内閣が法解釈を変更したとの政府統一見解を示したことについて「国会審議を無視した法律の私物化といわざるをえない」と指摘しました。
政府統一見解では、1981年当時、国家公務員法の定年制が検察庁法により適用除外されていると理解していたとしています。これに対し、田村氏は、立憲民主党の山尾志桜里議員が10日の衆院予算委員会で追及した際、森雅子法相は過去の国会答弁を理解していなかったとして、「理解がないまま定年延長の閣議決定をしたのに、認識していたとウソの説明をしている」と指摘。さらに、安倍首相が何の説明もせずに、法解釈を変更したことについて、「国会の法案審議は何なのか。法治国家としてのあり方が、安倍政権によって崩された」と批判しました。
そのうえで、田村氏は、三権分立のもとで検察官の定年延長を内閣の一存でできないようにすることは意味があると指摘。それをまともな議論もせず、国会での説明もせずに、法解釈を変更するのは法律の私物化だとして、「政府見解の撤回を求めて、野党で一致して今後、予算委員会での審議も行っていくことになる」と強調しました。
2020年2月15日(土)しんぶん赤旗
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