(写真)質問する田村智子議員=21日、参院内閣委
税金を使った公的行事「桜を見る会」の安倍晋三首相による私物化疑惑をめぐり、日本共産党の田村智子議員は21日の参院内閣委員会で、安倍首相の妻・昭恵氏の招待者選定への関与や安倍首相自身、自民党が選挙当選のために「桜を見る会」を利用しゆがめてきた疑惑を追及。いずれも安倍首相自身が説明すべき問題だとして、首相出席の衆参両院の予算委員会の開催を求めました。(論戦ハイライト)(関連記事)
安倍首相が招待者の選定について「推薦者について意見を言うこともあった」(20日、参院本会議)と関与を認めたことに対し田村氏は、「招待者の取りまとめ等には関与していない」とした8日の安倍首相の答弁(参院予算委)について、「これほど明々白々の虚偽答弁はない」と批判しました。
安倍昭恵氏が招待者選定に関与していたことを重ねて追及した田村氏に対し、菅義偉官房長官は「夫人が意見を言ったということはある」と答弁し、安倍事務所との直接のやりとりを認めました。
さらに、記録を破棄した内閣官房を除く各省庁からの今年度の推薦者数の合計は3041人であると資料を示した田村氏。首相枠の約千人をはじめ、自民党関係者の推薦枠が約6千人と招待者の半数以上を占める実態に、「安倍政権の下で、各界の功労者ではない人がなぜ増えたのか、国会の場で全て明らかにし検証すべきだ」と訴えました。
田村氏は、16年に内閣府が各省に示した招待者推薦名簿記入要綱において「推薦枠の厳守」が明記されているにもかかわらず実際の参加者が大幅に増加したと指摘。自民党の世耕弘成参院幹事長が「改選議員には慣例的に『枠』を多く割り当てていた」と述べたことに触れ、「16年には参院選挙があった。選挙の当選のために『桜を見る会』が利用されてきたのではないか。詳細を明らかにすべきだ」とただしました。
加えて、内閣府が3月に「桜を見る会」の招待状を正式に発送するのに先立って、安倍事務所が2月には参加を確定する文書を発送していた問題を追及しました。
2019年11月22日(金)しんぶん赤旗より
【11月21日 参議院内閣委員会議事録】
○田村智子君 桜を見る会追及チームの田村智子です。
官房長官、桜を見る会が来年中止となり、招待の在り方が見直しを求められるという事態になっています。これは、八日の予算委員会で私が指摘したとおり、自民党の閣僚や議員の皆さんは後援会、支援者の招待枠を自民党の中で割り振っていた、安倍晋三事務所が招待者を取りまとめ、総理自身が多数の後援会員、支援者を招いていた、このことが隠しようがなくなったからなのではありませんか。お答えください。
○国務大臣(菅義偉君) 桜を見る会というのは、昭和二十七年以来、内閣総理大臣が、各省庁からの意見等を踏まえ、各界において様々な功績、功労のあった方々などを幅広く招待をし、日頃の御労苦を慰労するとともに親しく懇談する内閣の公的行事として開催をしているものです。
総理御自身が答弁をされましたように、総理は事務所から相談を受ければ推薦者について意見は言うことでありますが、まあ最終的には内閣府が取りまとめという話の中で、総理御自身がまさに、この明確、人選の基準の問題や、またその人選の過程の透明化、人員、さらに予算、こうしたものを原点に立ち返って見直しをさせていただいて、来年の桜を見る会は中止をさせていただいて、もう一度反省の上に様々な皆さんの御意見を聞きながら確かなものにしていきたい、そういう思いです。
○田村智子君 基準は明確だったんですよ。省庁から推薦をいただいて、各界の功績、功労のある方をお招きする。明確だったんですよ。長年の慣行慣行言いますけど、その問題でもないですよ。
昨日、官房長官自身が答弁をして、衝撃が走りましたよね。総理からの推薦約一千人、副総理、官房長官、官房副長官で約一千人、自民党六千人。招待者一万五千人の半数以上が総理を始めとする自民党からの招待だった。安倍総理は最も多く自らの後援会、支援者を中心に招待をしていました。そして、総理は自民党の総裁でもありますから、当然、自民党への割り振りを知らないはずがありません。
安倍総理が桜を見る会を私物化していた、中止をしなければならないほどに桜を見る会そのものをゆがめてしまった、このことを認めるべきだと思いますが、いかがですか。
○国務大臣(菅義偉君) 桜を見る会というのは、先ほど来私から申し上げた、昭和二十七年以来のものであります。総理御自身の、答弁されたように、総理は事務所から相談を受ければ推薦者について意見を言うこともあるが、最終的には内閣官房及び内閣府が取りまとめており、総理御自身はそのプロセスに一切関与をしていないということを申し上げております。
いずれにしろ、今日の様々な御意見があったことを踏まえて、来年は中止をさせていただき、その中でもう一度見直しをさせていただきたいと思っています。
○田村智子君 何というか、それじゃ、安倍総理は何にも反省していないということになりかねないですね。そういうことだと思うんですよ。
私、予算委員会の場で安倍総理は、私が指摘してきたこと、つまり、自民党が後援会や支援者招いていますよね、安倍事務所が招待していますよねと。これ、全部事実だったじゃないですか。全部事実だったじゃないですか。だけど、その予算委員会の中で何一つ認めなかったんですよ。だから、当然、虚偽答弁だという批判が噴出するのは当たり前のことですね。
ところが、昨日の本会議で総理は、内閣官房や内閣府が行う招待者の最終的な取りまとめ等には、またね、最終的なというのをいきなり入れてきたんですね、最終的な取りまとめ等には一切関与しておらず、先日の答弁が虚偽答弁だったとの指摘は当たらないというふうに答弁されました。
私は、予算委員会の中で、総理は招待者の取りまとめをしていますねと一言も聞いていないですよ。そんなことは聞いていないんですよ。私が聞いたのは、閣僚など自民党議員に招待の枠、割り振っている、こういう実態があるよねということです。総理自身が地元後援会を招待していますよねと聞いているんですよ。そのとおりだったでしょう。それを認めなかったら、虚偽答弁そのものじゃありませんか。
○国務大臣(菅義偉君) 総理は、長年の慣行とはいえ、年数を重ねるごとにだんだん人数が多くなってきた、そうしたことについて反省しなければならないということを申し上げさせていただいて、まさにその上で見直しを行うという決定をさせていただきました。
○田村智子君 それはあれですか、その自分が千人もの招待者を事務所を通じてやっていたということは反省していないということなんですか。
○国務大臣(菅義偉君) 総理自身、去る十五日の記者ぶら下がりにおいて、年数が重なる中で新たな人数が増えていったとの認識を示され、この点については反省をしなければならない、このことを申し上げさせていただいて、その上で、この招待の基準やその招待のプロセスの透明化、こうしたものを検討し、予算や招待人数も含めて、全般的な見直しを幅広くお話を伺いながら実行に移す、この間、来年は中止をさせていただき、こうした国民の皆さんから見て納得のいく形でというふうに思っているところであります。
○田村智子君 何度も言いますけどね、その招待の基準やプロセスは、正規のルートでは何ら、何ら問題ないですよ。後で詳しく指摘しますけれども。
そのプロセスの見直しが必要だというのは、総理自身の招待の在り方、副総理、官房長官、副長官、そして自民党、ここの招待の在り方のプロセス、ここが問題だったということなんじゃないんですか。ごまかさないでくださいよ。
○国務大臣(菅義偉君) 今申し上げたとおりでありますけれども、招待基準の明確化や招待プロセスの透明化、そして予算や人員、人数の在り方、こうしたものをもう一度原点に立ち返って見直しをさせていただいて、皆さんの様々な御意見に耳を傾けながら、とにかく国民から納得のいく形にしていきたい、このように思っています。
○田村智子君 全く無反省だということになりますね、そうなると、御自身の関わり方。
昨日の本会議で、これまでも指摘ありました、私自身も事務所から相談を受ければ推薦者について意見を言うこともあった、ここまで答弁されている。安倍総理は総理からの推薦の仕組みがあることを御存じで、どういう人を招待するかについて意見を言っていたという意味じゃないですか。それなのに、私の質問に対してですよ、私は主催者としての挨拶や招待者の接遇は行うのでありますが、招待者の取りまとめ等には関与していないわけでありますと。私は主催になっているから挨拶はしますよ、お越しになった方を接待はしますよ、だけど、どういう方招待するかについては全く関与していないという答弁ですよ。
これ、虚偽でしょう、偽りでしょう。そうしか言いようがないと思うんですけど、もう一度お願いします。
○国務大臣(菅義偉君) 総理自身は、主催者としての挨拶や招待者の接遇は行うが、招待者の取りまとめ等に関与していないというふうに答弁されています。また、昨日の参議院の本会議において、内閣官房及び内閣府における最終的な取りまとめのプロセスには一切関与していない、こう申し上げています。その上で、取りまとめの前提として、長年の慣行によって総理の事務所が内閣官房からの推薦依頼を受け幅広く参加希望者を募ってきたこと、そうしたことを承知しており、総理自身も事務所からの相談があれば推薦について意見を言うこともあったということも申し上げています。
ただ、そういう中で人数が多くなったことについては反省をさせていただいている、このことを申し上げています。
○田村智子君 これほど明々白々の虚偽答弁はないんですよ。それでも言い逃れしようとする。反省の姿勢のかけらも感じませんね。
官房長官自身にもお聞きしたいんですよ。
予算委員会で私は事実を指摘したことになるんですよ。全部事実だった。なぜその直後の記者会見で官房長官は私が指摘したようなことを否定されたんですか。後から後から認めていますよね。なぜ私が指摘したその直後にお認めにならなかったんですか。
○国務大臣(菅義偉君) 済みません、問題の趣旨が分かりませんから、ちょっと。
○田村智子君 その総理が推薦できる枠が一千人、推薦してきたのが一千人、自民党に六千人、私、そういうことを聞いたんですよ、予算委員会で。そういう仕組みありますよねと、現に後援会の方いっぱい招待されていますよねと。
なぜ、私の質問に、総理も答えなかったけれど、官房長官御自身も記者会見でそのことを認めなかったのか。五日たっているんですよ、指摘から。なぜ直後にお認めにならなかったんですか。
○国務大臣(菅義偉君) 既に招待者名簿がこれ廃棄されており、正確な人数を把握することができない中で、国会からの要請に対してお応えするために、十一月二十日の内閣委員会において、関係者から聞き取りを行ったおおよその招待数を発表させていただいたということであります。
○田村智子君 これ、私思うんですよ。予算委員会の質問で一時話題になっても、そのうち忘れてくれるだろうと、ごまかせるだろうと。安倍政権の七年間って、ずっとその繰り返しじゃないですか。同じようにやれば逃げ切れる、今回も。時間がたてば桜は散ると、そう思っていたんじゃないんでしょうかね。昨日の本会議の答弁は、そのことをあらわにするような不誠実な答弁だったと思いますよ。
官僚の皆さん、もうこういうのはやめましょうよ。やめましょうよ。ごまかして、偽って、隠して。これ、七年間ずっと繰り返してきて、今どうなっていますか。本当にやめてほしい。ここでもううみを出し切るんだと。
ここまであからさまな政治の私物化で、それをやっておいて開き直って、私の判断で来年は中止しました、これで幕引きしたら、本当に政治は腐り切ってしまう。私たち野党も本当にこれでは駄目だと思って追及をしてまいりますので、引き続き質問を続けたいと思います。官僚の皆さん、本当もう守らなくていいですよ。ここまで私物化やって、こんな明々白々のうそついて、開き直って反省もしない。ちょっと恥ずかし過ぎます。
衆議院の内閣委員会で招待の実態が新たに示されました。総理から約千人、副総理、官房長官、官房副長官から約千人、自民党関係者の推薦は約六千人程度と、今年の招待者の半数以上が総理を始めとする自民党の推薦だと。
十四日、前回の内閣委員会で私は、各省庁からの言わば正規の推薦と総理を始めとする政治家からの推薦、どっちが多かったんでしょうねと、どっちの招待が多かったですかということをお聞きしましたら、手元にお答えできるものがないということだったんですけど、もはや招待の半数以上がそういう枠だった、正規じゃないルートだったということが明らかになったんですよ。
私、実は十四日にこういう質問したときに、ある方から、それは懸念し過ぎじゃないのかと、何しろ毎年春と秋に叙勲がある、春も秋も四千人を超える方々が勲章をいただいているんだと、そう考えれば、叙勲者を呼ぼうと思ってもこれ数千人規模、八千人とかね、そういう規模になるよと、幾ら何でも政治家の枠がそこまで多いということはないんじゃないのか、そういう心配の声まで寄せていただいたんですが、私が懸念したとおりだったんですよ。
これ、私も、じゃ、実際、省庁からの推薦ってどれくらいだったのかと昨日、全省庁に問合せをしました。資料の七ページ目に書きました。
これ、推薦者のところは全部そろっているので推薦者の数で言いますけれども、省庁がどういう方々を推薦したかということなんですけど、これ、外務省はちょっと間に合わなかったんです、もうとにかくばたばたしていて。外務省は百四人というふうに聞いていますので、これを入れていただきたいんですけれども。これ、多い文部科学省でも五百四十六人、少ないところではもう一桁台なんですよ。それで、これ足し上げますと、各省庁からの推薦者、内閣官房だけは分からないということなんですけど、三千四十一人なんです。
本当に、もう目的が変わっちゃったんじゃないんですか、桜を見る会の。どうしてここまで、言わば省庁の推薦ではないですよ、各界の功労者ではないというところが増えていったのか、安倍政権の下で。これは国会の場で全て明らかにし、検証すべきだと思いますが、官房長官、もう一度お願いします。
○国務大臣(菅義偉君) ですから、私自身、先日の内閣委員会で今委員から御指摘のありました総体的な人数を発表させていただきました。
〔委員長退席、理事上月良祐君着席〕
○田村智子君 もうそこで終わりじゃないですからね。この数字出して終わりじゃ全然ないですからね。
今日の東京新聞、先ほども取り上げていただきましたけれども、これも資料では一枚目で配付しました。二〇一六年の桜を見る会をめぐり、政府が警備強化等を理由に検討していた招待客の削減案の実施を見送っていたことが分かったという記事です。
同年七月の参院選を前に、与党の支援者が多数参加できるように配慮する対応だったと見られる、政府関係者が二十日、明らかにしたと。二〇一五年十一月にパリで同時多発テロが発生し、過激派組織ISが犯行声明を発出した。ISの関連組織による世界的なテロの拡散が懸念される中、当時日本政府でも首相が参加する行事を警備の観点から見直していた。桜を見る会も対象に含まれた。政府は金属探知機配備や警備人員を増強する方針を確認。経費増加も見込まれたため、招待客を減らし、支出額を抑えて警備をしやすくする案が浮上したと。
先ほど否定されましたが、もう一度お聞きします。これ、私、かなり信憑性の高い、時期的に考えても、記事だなというふうに思っているんですけれども、官房長官、いかがですか。
○国務大臣(菅義偉君) 先ほど私、承知しないという答弁をさせていただきました。また、今、少しの時間の間に確認をいたしましたけれども、そうしたものはなかったということであります。
○田村智子君 それでは、資料を、二枚目ですね、これ、警備体制の推移を見てみます。
二〇一五年には、参加者増に伴ってなのか、警備員は十八人から四十七人に増えています。一五年でまず増えたんです。翌一六年は、更に五十七人に増えました。この年から新たに、ゲート式金属探知機、つまり、全員、空港のようなあれですね、このゲートを通って金属探知の検査をやることになったわけですよ。警備のやり方を抜本的に強化したことが分かるんですね。これ、当然参加者を抑えたいってなりますね、全員通らなきゃいけないですしね。
この東京新聞にあるような警備体制の強化が求められた、それに伴って、時間どおりに皆さん入れている、そのこと考えても、あるいはテロ対策やるにも、参加者、それは膨らまない方がいいですよ、抑えたいという動きがあったんじゃないんですか。これ、政府参考人、どうですか。
○政府参考人(大塚幸寛君) その予算の推移、それから支出額の項目の一つとしての、今御紹介いただきましたようないわゆる警備用資機材といいましょうか、その関係する人件費も含めた支出でございますが、これは今ちょっとにわかには確認できませんが、私どもの提出した資料を基に作成されたということで、事実だろうと思っております。
一方で、先ほどの人数ということにつきましては、これはまさしくその時々、まさしく功績を、幅広く招待をするということの下に毎年毎年判断をして、ああいった数字になっているところでございます。
○田村智子君 じゃ、もう一つ資料を見てみます。
内閣府が各省に出した桜を見る会への推薦依頼の文書の中に、桜を見る会招待者推薦名簿記入要領、これ内閣府が各省庁に出したものなんですね、五ページ目と六ページ目にあるんですけれども。これ、内閣府自体は廃棄したって言っているんですけど、各省には保存してあるので、これも私、取り寄せました。そうしたら、十年保存のところは十年分出してくださったりしたんですよ。文書は全省庁同じものを出していることが分かりました。
〔理事上月良祐君退席、委員長着席〕
それで、資料として、五ページ目というのは平成二十七年、二〇一五年のものなんです。六ページ目が平成二十八年、二〇一六年のものなんですけど、これ中身変わっているんですよ。大体中身一緒なんですけど、新たに加わった書きぶりがあるのが、二〇一六年の文書の9という番号を振ってある項目なんですね。今年度より招待者数の大幅見直しが行われた関係で御推薦枠につきましては厳守を願いますと。さらには、優先順位を明確にしてほしい。つまり、推薦していただいても、枠を抑えるから、優先順位付けてもらって、どの人を優先的に推薦するかと、全部を招待できるわけじゃありませんよということまで書いてあるんですよ。それ以前のにはありません。ないんですよ。
わざわざこういうことをお書きになったということは、これ、やっぱり招待者を抑えようという試みをしていたんじゃないんですか。
○政府参考人(大塚幸寛君) ただいま委員から御紹介いただきましたこの二十八年出席名簿記入要領なるものでございますが、そこには確かに今御紹介いただいたような記載がございます。
一方で、事実として御紹介をいたしますと、この二十八年の招待者数は一万三千六百人でございますが、その前年の二十七年も同じ一万三千六百人でございます。当然、こうしたものはその年の招待者を前提に、ここは、済みません、私の推測でございますが、当然作られているもの等ございますので、正直、ちょっと今、お示しいただいたこの記述がどういうことを意味するのか、もう既に私ども資料はございませんが、なかなかお答えをしかねるところでございます。
○田村智子君 いや、招待者がそうだったかもしれませんけど、これ、参加者は二〇一五年一万四千七百人から大きく伸びて、一万六千人にまで伸びているんですよ。いや、そうなると、私はまた別の招待ルートがあるのかなとちょっと思えてきてしまうんですけれども。
これ、だから、テロ対策を強化したのは明らかなんですよ、全く抜本的に違う警備体制取っているんですから。東京新聞書かれていたこと、私、かなり本当だったんじゃないかというふうに裏付ける資料だと思えるんですね。
ところが、やっぱりこれ官邸が、参加者を抑えるということそのものには反発したんじゃないのか、私、そう思いますね。事実、十九日、世耕弘成自民党参議院幹事長会見の中で、改選議員には慣例的に枠を多く割り当てていた、こういうふうに述べられている。昨日、各紙が一斉に報道をしていますよね。
抑えたかったんだけど、二〇一六年は参議院選挙があると、招待者を減らすわけにはいかない自民党の中の事情があると。これで実際の参加者は抑えたかったけれども大幅に増えてしまった。違いますか、官房長官。
○国務大臣(菅義偉君) 先ほど来申し上げていますけれども、そうしたこの文書についても、私、承知しておりませんし、私、この桜を見る会の責任者でありますので、そうしたことについては承知していないということを改めて申し上げさせていただきたいと思います。
○田村智子君 世耕さんのその発言を聞いても、やっぱり選挙の当選のために桜を見る会が利用されてきた。だって、そうでなければ、なぜ改選議員と、二〇一六年参議院選挙改選議員と非改選議員で招待できる人数が違うということになるんでしょうかね。どうですか、官房長官。
○国務大臣(菅義偉君) それは全体を考えた上で自民党で判断されたことだろうと思います。
○田村智子君 そうすると、総裁たるやっぱり安倍総理に予算委員会に来ていただいて、一問一答、私の質問に答えていただきたいというように思います。
先ほど、小西議員から公選法の指摘がありました。公職選挙法というのは、自分の選挙のためだけじゃないんですよ、買収要件というのはね。当選たらしめる、誰かを当選させたいと、そういう目的をもって物を提供する、お金を提供する、こういうことも駄目なんだよということを厳しく禁じているんですよ。
私は、総理自身は自分の選挙は多分心配していなかったと思いますよ。それは自分は楽勝だと思っていたでしょう。でも、自分が総裁として居続けるためには、安倍政権が安倍政権として生き残り続けるためには、選挙に勝ち続けなければならないんですよ。自民党のほかの議員の皆さんを当選させなければならないんだと、そういう目的に桜を見る会を利用していたんじゃないのかという、この疑いなんですよ。これは公職選挙法違反の疑いだと私たち指摘しているわけですね。
官房長官、もう数字も出したと、自民党枠六千人、総理枠千人、これでもう出すものはないと、これ以上何質問するんだというようなつもりでお答えになったかもしれませんが、お答えになった以上はますます疑惑が深まってきているんだということは、本当に厳しく指摘をしておきたいと思います。
では、安倍晋三事務所による桜を見る会招待者の名簿はどのように作られたのか。
昨日の衆議院内閣委員会では、安倍昭恵氏からの推薦も安倍事務所で受けていたという答弁がありました。でも、官房長官は、まず、それはないというふうに否定をされた。で、もう一度答弁に立たれて、昭恵夫人付きに確認したところ、推薦作業には一切関与していないというように答弁をやり直しをされているんですよ。ということは、安倍事務所にこの人招待してねというふうに昭恵氏本人がお話をしていた、直接関与していたということになると思うんですが、確認をいたします。
○国務大臣(菅義偉君) 私自身が一回答弁した後に訂正させていただいたんですけれども、安倍夫人は、安倍事務所でその推薦を作る中で、夫人が、幅広く希望者を募る中の、安倍事務所として幅広く参加者を募る中で夫人が意見を言ったということはあったということであります。
ただ、推薦については安倍総理名で内閣官房と内閣府にその推薦をさせていただいたと、そういうことでありますので、安倍事務所の取りまとめの中にそういう意見を夫人からあったということであります。
○田村智子君 直接、つまり、推薦する人の名前を安倍昭恵さんが安倍事務所とやり取りをしていたということを今、お認めになりましたね。
本当に、名刺交換を一度したら、もうずっとその後招待状が届くと言っている方は何人もいて、その中の一人は、森友問題で国会が大変なときになっているときに安倍昭恵さんがスキーに行っていたと、スキー企画やっていたと、そこでインストラクターとしてとか、そういうふうに関わった方が名刺交換して、何で自分のところに桜を見る会の招待状が来るんだろうかと、考えてみたら、あのときのスキー企画で安倍昭恵さんと名刺交換をした、これぐらいしか思い付かない、で、毎年来る、こういう証言もあるわけなんですね。これが膨れ上がった実態の一つですね。名刺交換すればその人のところに届く、ずっと届き続ける。異常ですね。本当に異常だと思いますね。
今、取りまとめているだけだというふうに言ったんですけど、私、安倍事務所の関わり方って本当に深刻で、大西審議官、昨日の衆議院の中の答弁で正直に実態をお話しいただいたんです。私、とても高く評価したいと思うんです。
安倍事務所におきまして幅広く参加者を募る。募るんですよ。功労、功績のある人を人選するんじゃないんですよ。参加者を募るんですよ。募る。これがいかに桜を見る会の実態と違うかなんですよ、本来あるべき姿と。
お配りしました資料の三ページ目、四ページ目というのは、省庁に示した、これ、二〇一五年、二〇一六年の省庁に示した、こういう人を紹介してくださいという法務省のものなんですけど、各界の功績者、法務省は推薦五十名とされていますが、うち二十五名については社会的に目立たない分野における功労者を推薦願います。人選方法、まず挙げられているのは勲章なんです。叙勲なんですよ、やっぱり。で、様々な分野で勲章や表彰を受けた者。続いて、社会的に目立たない分野というので指しているのは、例えば東日本大震災のときの復興であるとか、ボランティアであるとか、そういう方を是非招待してくださいと。さらには、原則として同一人が、同じ人が連続して招待を受けることのないように配慮願いますと。ここまで基準は明確なんですよ。人選なんですよ。
片や、安倍事務所は、参加者を募るなんですよ。募る。
しんぶん赤旗、どうやって募集をするか、安倍事務所作成の文書を入手いたしました。日曜版十一月二十四日号を資料として配付していますので、見てください。
安倍事務所は、そこに入手した資料の写真で紹介しているんですけど、二月に、桜を見る会の御案内と参加申込書を配っています。二月吉日。この申込書は、氏名、住所、職業の欄はありますが、功績、功労、肩書を記入するところはありません。さっき、肩書って言ってたけど、ないんですよ。その上、家族や知人、友人が参加する場合は用紙をコピーして利用してくださいというふうにあるわけです。唯一、紹介者って書くようにあるので、どこどこの議員とつながっているとか、後援会で有力者とつながりがあるよというのは分かるかもしれないんですけれども、そこも紹介者が本人だったら本人と書けばいいって書いてあるから、どうしようもないですね、これ。何にもならないですよ。
総理は、私の事務所においては、後援会の関係者を含め、地域で活躍されているなど桜を見る会への参加にふさわしいと思われる方を始め、幅広く参加希望を募り、推薦を行っていたと答弁していますけれども、確かに安倍事務所は参加者募っていました。
じゃ、その中から絞り込みがどうやってできるんですか。肩書もない。地域での活動、功績、功労、これ、どうやって確認していたか、何かお聞きになっていますか。
○政府参考人(大西証史君) 御推薦をいただく名簿といいますか、その欄の中には氏名、住所、また役職等を書いていただくことになっておりまして、そういうものを基に取りまとめをさせていただくものでございます。
また、先ほど来申し上げておりますように、社会的な、社会的常識に照らして問題があるような方につきましては、どなたからの御推薦でありましても招待しないこともあり得るということでございます。
○田村智子君 私、その文書の実物も手元に持っていますけれども、ないですよ、肩書書くところって。氏名、住所とか性別とか、そういうのは書くところありますけれども、役職、肩書、書くところないですよ。確認のしようがないというふうに思うんですけれども。そうでしょう、確認のしようなんかない名簿として上がってきたんじゃないんですか。
○政府参考人(大西証史君) 氏名と住所、また、皆様に必ず役職なり肩書があるわけではございませんけれども、そういうものも書いていただければ書いていただくということでございます。
○田村智子君 いや、だから、ないんですよ。安倍事務所がそもそも参加申込みをこれでやってくださいという紙には、肩書もないし、役職も書いていないし、私はどこどこ地域で町会をやっていますとか、どこどこ地域でボランティア頑張っていますとか、何回復興のボランティアに行ってきました、災害ボランティアに行ってきました、何もないんですよ。何にもないんです。やっぱり確認のしようがないでしょう。
○政府参考人(大西証史君) 申し訳ありません、私、一点勘違いをしておったかもしれません。安倍事務所の方から募集をされるといいますか、御案内を皆様にされる様式は私、つまびらかに拝見しておりませんので、その様式ではございませんでした。
私が申し上げました名簿というのは、各省様なりにお願いをしている様式についてでございます。失礼いたしました。
○田村智子君 そうなんですよ。各省庁の方には、それをちゃんと書いてねというのは、お配りしたのを見れば分かるんですけど、あるんだけど、安倍事務所はそういうのを全くなしに参加者を募って、そういう名簿が作られて上がってきたんですよねということを確認しているんです。
○政府参考人(大西証史君) 今、私、安倍事務所様が、安倍事務所がどういうものを受け取られて、それを私どもがお願いしている様式にどう反映されたかというところまではつまびらかにしておりませんので、答弁は差し控えさせていただきます。
○田村智子君 メールも含めて廃棄したという苦しい答弁を続けられているので、そういうことしか言えないかと思うんですけど、じゃ、次ですね、もうちょっと見てみたいんですけど、いや、まずは、ないんですよ、ないんです。人選なんかできる資料、何にもないんです。
参加を申込みした人には、全員、すぐに次の文書が届くんですよ。桜を見る会について(御連絡)という文書が届きます。この度は総理主催桜を見る会への御参加を賜りありがとうございますというところから始まるんですけど、この文書の日付は二月吉日になっています。
内閣府が今年、桜を見る会の招待状を発送したのはいつからですか。
○政府参考人(大塚幸寛君) 突然のお尋ねですので、ちょっと今それに答えるべきものが持ち合わせてございません。申し訳ございません。
○田村智子君 午前中にちょっと追加ということで通告をしたんですけれども、私の事務所には各省庁に内閣府が出したものがありまして、各省庁に対しては推薦の締切りは今年は二月八日になっているんです。招待状の発送は三月二日以降なんですよ。だから、二月八日に上げていただいて、そこで一定のチェックは、これはやるのかもしれない、各省庁分は、二月八日に。で、三月二日以降に招待状を発送されるんですね。
これ、おかしくないですか。招待状が発送される前に、この度は総理主催桜を見る会への御参加を賜りありがとうございました、おかしいでしょう。普通、内閣府からの招待状が届いて、ああ、自分は招待されたんだなと分かるんじゃないんですか。これ、招待状が届く前に安倍事務所があなたは御参加ですよという文書を出していることになりますよね。
○国務大臣(菅義偉君) 具体的な内容を承知していませんので、答えることは控えさせていただきたいと思います。
○田村智子君 これ、すぐ確認できると思うんですけど、内閣府、三月二日でいいですよね、今年発送したの。
○政府参考人(大塚幸寛君) 何か先ほどその郵送の記録みたいなものを確認をというお問合せを伺ったと承知をしておりますが、それは日付とどういったもの、何というんでしょうか、量をどのくらい送ってどのくらい支出をしたかということは確かに記録があったようでございますが、じゃ、具体的にそれで何を送ったかというところの記録まではなかったという報告を受けております。
したがいまして、具体的な特定のものについて、これをいつ送ったのかということにつきまして正確なお答えを申し上げられない状況にございます。
○田村智子君 今、招待状そのもののコピーを小西議員から受け取りましたけれども、もうそもそも日付が、その招待状の日付が三月なんですよ。三月二日以降に発送が始まっているんですよ。これ、私たち事務所の方で確認しましたけれども、違うんですか。
○政府参考人(大塚幸寛君) そのおおよその時期ということで申し上げれば、たしか今、その三月まあ上中旬というぐらいかと思いますが、ちょっと先ほどのお尋ねは何日かというお尋ねだと理解いたしましたので、申し訳ございません、ああいう答えとなってしまいました。(発言する者あり)
○委員長(水落敏栄君) 発言者以外の方は御静粛に。
○田村智子君 だから、招待状の発送はもう三月以降なんですよね、三月入ってからなんですよ。ところが、安倍事務所は二月中に、この度は御参加を賜りありがとうございますというのを出しているわけですよ。これも、何というんですか、もう、だから人選なんかやっていないですよ。事務所に申し込んだら、参加を募ったら、それはそのまま全部招待になっているということを表していますよ。
しかも、この文書と一緒に届くのが安倍事務所ツアー案。四月十二日には三コースの都内観光、夜の十九時からは安倍晋三後援会夕食会、これ前夜祭のことですね、これらに参加しますか、どうしますか、アンケートに記入をして回答するようになっているんです。
桜を見る会に行くことが大前提で、そこにどういうオプションを付けますかというアンケートなんですよ。オプションによって旅行会社に支払もするんですよ。そうすると、申し込んだのに、あなたは人選の結果推薦できませんでした、招待はできませんでしたなんてこと、できっこないじゃありませんか。ツアーオプションまで選ばせて、旅行会社に振り込みさせて、そんなことできないですよね。
だから、参加者を募ってそのまま招待していた、官房長官もこれ認めるべきだと思いますが、どうですか。
○国務大臣(菅義偉君) これも何回とも答弁させていただいていますけれども、いずれにしろ、最後の取りまとめを行うのは内閣府であり、内閣官房で取りまとめを行うわけでありますから、そこで決定をされるというふうに思っています。
○田村智子君 是非、これもう安倍事務所といろいろ内閣府の方でやり取りをされていますでしょう。これ、どういう日にちでこういうものを出しているのか、二月吉日というけど、どういう日にちで参加を申し込んだ方々に出しているのか、どうして、参加をいただきありがとうございましたというような文書を作ることができたのか。取りまとめというのは、メールで送られてきたものをそのまま発送の作業に掛けるという取りまとめでしかなかったんじゃないのかということも相当に疑われているわけですから、これ、安倍事務所にしっかりと確認をして御報告いただきたいと思います。
どうですか、内閣府。
○国務大臣(菅義偉君) いずれにしろ、最終的には、先ほど来申し上げましたけど、内閣官房と内閣府の中で取りまとめるわけであります。そこで最終決定になるんだろうと思います。
○田村智子君 お調べいただきたいんですよ。安倍事務所に問合せをしてください。で、御報告いただきたい。いかがですか。
○国務大臣(菅義偉君) 先ほど来私申し上げていますけれども、安倍事務所におけるやり取りの詳細は承知しておりますが、総理からの推薦も含めて内閣官房や内閣府の取りまとめを行った上でこれは招待することになっております。
○田村智子君 もう本当に、もう安倍総理に出てきていただくしかないんですね、こうなると。もうそのことがますます明らかになりました。
最後、五分、ずっと問題になっている名簿の保存のことについてもちょっと聞いておきたいんです。
各省からの推薦は各省庁に推薦名簿が保存されていると。ところが、内閣官房の今の総理からの推薦とかこういうのはもう全部消去、廃棄、一年未満だから廃棄したというふうに言われているんですけれども、いろいろ省庁に出した文書も全部廃棄したというふうに言っているんですけど、私、とても疑問だったのは、さっきの法務省の文書を見ても、例えば法務省に対して五十人推薦してくださいねと書いてあるんですよ。これ、各省庁ばらばらなんですよ。これだけ推薦してくださいという、あの一覧表を見ていただければ分かるんですけど、もう極めてばらばらなんですよ。
これ、各省庁、例えば全く同じ数字だったら、別に文書を廃棄しても、そのたびに廃棄しても、こうやってこの推薦枠でお願いしますと書けると思うんですけど、これだけばらばらの推薦枠をお示しになるには、これ文書が残っていなかったら、私、内閣府は各省庁に示すことできないというふうに思うんですけど、どうですか。
○政府参考人(大塚幸寛君) 何といいましょうか、確かに委員の御指摘のような面もあるかもしれませんが、少なくとも私どもとしては、これは事実として、一年未満文書と位置付け、廃棄をしているところでございます。
○田村智子君 それで、各省庁は何で取っているかといったら、同一人物を繰り返し招待しないようにとかそういうこともあるから、それは三年とか五年とか十年とか、やっぱりそういうチェックをしていると思うんですよ。本来だったら内閣官房の資料もですよ。
私は、内閣官房には芸能関係者も相当いるんじゃないのかとか、報道関係者だって、どこかの省庁、総務省とかというよりは恐らく私は内閣官房じゃないかというように思っているんですけれども、そういう方の、やるときに、前年度の名簿が全くない状態で改めていろいろ招待状を出すということはおよそ考えられなくて、名簿の役割が終わるというのは桜を見る会が終わったときじゃないと思うんですよ。少なくとも、次の年の招待者を決めるようなときまでは取っておかなかったら、名簿としての役割を終えていないというふうに思うんですが、どうして内閣官房だけが一年未満なんですか、自らの推薦のところも含めて。ほかのところ、そんなところないんですよ。何で内閣官房だけが一年未満なんですか。
○政府参考人(大西証史君) 内閣官房の文書につきましては、内閣官房行政文書管理規則によりまして定型的、日常的な業務連絡、日程表に該当する文書と整理しておりまして、保存期間を一年未満としております。
先ほど来御紹介ありますように、数千人に及ぶ個人情報が含まれている文書でありますので、それを適切に管理することはなかなか困難もございますので、速やかに廃棄することとしている、使用目的を終わり次第、速やかに廃棄しているものでございます。
○田村智子君 今年は五月九日に本当に捨てちゃったのかもしれない、質問されると思ったから。それ以前、そんなふうに捨てているはずないですよ。
官房長官、本当にもう安倍総理に出てきていただいて、もう終わりじゃないと、予算委員会に出るように是非進言いただいて、私が様々指摘した問題にお答えいただくように御進言いただきたいと思います。お願いします。
○国務大臣(菅義偉君) いずれにしろ、先ほど来御議論いただいた中で私どもは答えているというふうに思っています。
○田村智子君 総理の公選法違反の疑惑なんですよ。政治の私物化そのものなんですよ。私物化されたことはもう明らかなんですよ。
この問題は絶対に総理に出てきていただいて、一問一答でしっかりと御答弁いただく。うみを全部出し切る。官僚の皆さんも、もう隠すことないです。持っているものを、電磁的データも含めてちゃんと御提出いただきたい。このことを心からお願いして、質問を終わります。