歯科技工士が低賃金・長時間労働を強いられ、20~30代では約8割が「離職」など、職業としての将来が危ぶまれる危機的状況を打開しようと、「歯科技工問題を考える懇談会」が8日、国会内で開かれました。約110人が参加。主催は、患者と医療提供者が共同して歯科医療の改善運動にとりくんでいる「保険で良い歯科医療を」全国連絡会。歯科技工問題を正面にすえた初めての集会です。
同会の宇佐美宏代表世話人(歯科医師)があいさつし、「高齢化が進むなか、技工士の減少でとりわけ入れ歯の保険治療の需要を満たせなくなる危惧がある。歯科技工物の海外発注なども広がっており、問題の解決は喫緊の課題だ」と強調しました。
歯科技工士の雨松真希人さん(兵庫)、歯科衛生士の吉村三奈さん(東京)、市民の立場から細川千枝子さん(千葉)が報告。雨松さんは、国の低医療費政策の下、仕事が好きでも現場を去らざるを得ない若者の過酷な現実を告発しました。参加者から多くの提案、提言が出され、活発な議論が行われました。
各党の国会議員が参加。日本共産党から宮本岳志衆院議員、小池晃、田村智子両参院議員が「党派を超えて問題の解決に力を尽くしたい」とのべました。
集会後、奈良県歯科技工士会の小野山幸夫会長ら参加者が小池議員と懇談しました。
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