宅配最大手のヤマト運輸(本社・東京都中央区)が、宅配トラック運転者の労働時間を短く記録してサービス残業をつくりだす違法システムを廃止することが、18日までに分かりました。
ヤマトでは、出退勤を記録するタイムカードがあるにもかかわらず、トラック運転者に所持させた集配業務端末「ポータブルポス」の起動時間だけを労働時間とカウントし、配達準備や伝票整理などが賃金未払いになっていました。
ヤマト本社は問い合わせに対し、「タイムカードへの一本化によって、適正な時間管理を実施していきたい」と答えました。
昨年8月、神奈川県労働組合総連合(神奈川労連)に相談した運転者2人が労働基準監督署に申告して、サービス残業の是正勧告が出されました。
日本共産党の田村智子参院議員は1月31日の予算委員会で「違法なサービス残業をシステム化していた。全国的な調査、指導監督が必要だ」と追及しました。安倍首相は、「企業全体で労働基準法違反が認められる場合は、本社に立ち入り調査を実施して全社的な改善を図らせる」と答弁していました。
2017年3月19日(日)
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