「『日本の政治の新しい時代』を前に動かす強く大きな党をつくろう」「安倍政権を倒し、野党連合政権をつくろう」―。15日から静岡県熱海市の伊豆学習会館で開かれていた日本共産党第27回大会は18日、決議案、中央委員会報告と結語をそれぞれ全員一致で採択しました。大会決定を先頭に立って実践する、中央委員164人、准中央委員50人からなる214人の新中央委員会を選出し、4日間の日程の幕を閉じました。
214人の新中央委員会を選出
新三役決まる
幹部会委員長 志位和夫氏
書記局長 小池 晃氏
副委員長に市田・緒方・田村・浜野・広井・山下氏
厳しい冷え込みの中、大会最終日は午前9時半にはじまりました。志位和夫委員長が大会での討論の結語を述べると、会場には笑顔と共感の拍手、熱気があふれました。大会に参加した総選挙予定候補者が壇上に勢ぞろいし、「がんばろう」を三唱すると盛り上がりはピークに。会場は「新しい政治」を前に動かす決意に満ちました。
選出された新たな中央委員会は、第1回中央委員会を開き、幹部会委員長に志位和夫、書記局長に小池晃、幹部会副委員長に市田忠義、緒方靖夫、田村智子、浜野忠夫、広井暢子、山下芳生の各氏を選出。浜野氏が1中総で決定した新中央委員会人事の選出の経過についての報告と紹介を行いました。
閉会あいさつにたった志位氏が、「大会決議を手に、その全面実践にとりかかろうではありませんか。この大会が、党創立100周年をめざし、野党連合政権への道を開いた文字通りの歴史的大会になったと党史に刻まれるよう、奮闘しようではありませんか」と呼びかけると、参加者は大きな拍手で応えました。
志位委員長が結語
結語に立った志位委員長は、3日間で65人が発言した討論の全体的特徴について「『日本の政治の新しい時代』をいかにしてさらに前へ動かすかという党大会の主題が豊かに深められ、すばらしい感動的な討論になった」と述べ、党史上初の3野党・1会派代表の来賓あいさつ、中央委員会報告が行われた大会初日の視聴者数が全国で約6万人と史上最高となるなど、反響の大きさをあげました。
3野党・1会派代表のあいさつは「私たちにとってさらに野党と市民の共闘の前途にとって大きな激励」となり、政策的相違点についても真摯(しんし)に話し合うことで前向きの合意点を見いだしていくことは可能だと指摘。「大会そのものが、野党と市民の共闘を前進させることへの一つの貢献となる、文字通りの歴史的な大会として成功をおさめた」と強調しました。
そのうえで、討論を通じ「参加者のみなさんが共通して感動をもって受け止めたであろう、いくつかの特徴点」をあげました。
第一は、野党と市民の共闘の流れが、日本列島のどこでも力強く開始されていることを示したことです。「野党と市民の共闘のためにともに努力している友人、日本の政治の前途を真剣に考え模索している多くの方々と、大会決議をもって大いに語り合い、開始された共闘の流れをさらに大きく発展させよう」と呼びかけました。
第二は、党建設の本格的な前進に転じるうえで、党地区委員会の活動と「支部が主役」の活動の強化に光をあて、その双方が討論で深められたことです。どの都道府県、どの自治体・行政区でも国政選挙での比例得票率10%以上を獲得する「成長・発展目標」を達成できる党、「楽しく元気の出る支部会議」を全党に定着させ活力の源として「支部を主役」に強く大きな党をつくろうと訴えました。
第三は、「世代的継承」が全党の合言葉になり、真剣に開拓者精神で取り組んでいる経験が豊かに深められたことです。6000万労働者階級のなかの党づくりは、切実に現状打開を求めている労働者に対する「私たちの責任」と胸に刻んで力を尽くすとともに、党綱領の力は何より若い世代で発揮されていることに確信をもって、若い世代と心を開いて語り合い、大胆に党に迎え入れようと呼びかけました。
第四は、総選挙での躍進、都議選の勝利にむけてただちに足を踏み出す決意が語られたことです。中央委員会報告で呼びかけた「二つの一体的追求」を揺るがず貫く重要性についてふれるとともに、比例代表で党躍進の流れをつくる政治的・組織的活動をただちに開始し、小選挙区候補者は「様子見」にならず、自分が「野党統一候補」になる構えで元気いっぱい活動に踏み出そうと訴えました。
志位氏は、大会を傍聴した在日外交団の感想を紹介し、その後全党討論、中央委員会報告、大会討論をふまえて修正・補強した決議案を提案しました。