ともここらむ

ともここらむ
国民が国会を動かした、これからもっと動かすんだ!

9月27日、245日間の189国会の最終日。記録に残る国会となるでしょう。負の歴史としては「憲法9条のもとで存在してはならない法律がつくられた国会」として。そして未来に続く歴史として、「国民が政党を動かし、新しい政権を樹立する転機となった国会」として。

「戦争法案を廃案に」と、国会に駆けつけて声をあげる、各地で黙っていられないと行動を起こす――かつてない国民の運動に、私たち国会議員団は本当に励まされました。
労働組合もナショナルセンターの違いを越えて結集、団体と個人の垣根もなくなり、大規模な集会や国会請願デモが、何度も何度も取り組まれました。デモ激請願でも励、集会でのあいさつを通じて、野党の議員は現場で結束していきました。
 
戦争法が可決成立した19日、その日の午後に日本共産党は緊急中央委員会。会議開催の通知を受け取ったのは、深夜の本会議に向かおうというときでした。3日間ほとんど寝ていない状態で会議を開くのかと驚きましたが、参加して、まさにこのタイミングでやるべき会議だったと、鳥肌が立ちました。
 
戦争法廃止、集団的自衛権行使容認の閣議決定の白紙撤回する国民連合政府をつくろう。他党と協議し、合意をめざし、来年の参院選挙、来るべき総選挙で選挙協力も。
「野党はがんばれ!」――国会に響き渡った若者たちの声がよみがえるようでした。
国民とともにたたかったからこそ、この方向こそが、国民の切実な要求であり、日本の政治の喫緊の課題だと、私も確信しました。
 
マスコミでは、選挙協力、野党再編が焦点であるかのような報道。一人区など共産党は候補者を立てない、という見方になりがち。
しかし、私たちが引っ込んで野党が共同するのではなく、これまで以上に街に出て、戦争法廃止の世論をつくる。国民連合政府を求める世論を自らつくるのです。雨のスピーチ
そして、党首討論などが粘り強く行われ、いざ合意がつくられれば、それぞれの運動が合流し大河となって、自民、公明に打ち勝つ――そういうイメージでいてもたってもいられない思いに駆られます。
 
安倍政権と自民・公明の議員たちの堕落は、この国会で明々白々となりました。
参議院安保特別委員会での強行採決は、その象徴です。
一傍聴者にすぎない与党議員が、いきなり委員長席に駈けこんで委員長を囲むスクラムを組んだ。これがあの強行採決の始まりだったのです。
 
この強行採決には、文教科学委員会の与党理事3人全員が加担していたことが、報道の写真などでわかりました。この国会最後の文教科学委員会が開かれた25日、私は委員会前の理事会で、「猛省を促す」と発言せずにはいられませんでした。国会前スピーチ2
「委員でもないのに特別委員会の運営に介入するなどありえない。道徳教育や18歳選挙権のもとでどのような教育をするのかと議論してきたのが、この委員会ではないのか」
与党の理事からは一言の発言もありませんでした。
 
文教委員会の理事会でこの発言しても、何かが変わるわけではありません。けれど言わずにはいられませんでした。
安保特別委員会の中央公聴会で、Sealdsの奥田愛基さんが私たち議員に真剣に切々と訴えた言葉が突き刺さっているのです。「個人として自らの良心にそって行動してほしい」――たとえ党の方針だとしても、このような卑劣な行為に手を染めたのはあなた個人だ。どこまで安倍総理の暴走に従うつもりなのか。どこまで堕落するつもりなのか。
 
過去に例をみないほどの暴力的な強行採決は、安倍内閣と与党がそこまで追い詰められた証でもあります。
参議院の審議が進む中で、存立危機事態が何かさえ、具体的に何一つ説明できなくなった。まさにボロボロの答弁、ボロボロの法案であることが、審議すればするほど明らかになってしまう、その焦りが生んだ暴挙。
 国会前スピーチ
この国会ですごいのは、国会前で繰り広げられたスピーチ、参考人や公聴会での意見が、政府の答弁を凌駕したことです。 
学生が、学者が、元自衛隊が、法曹界が、音楽家や芸能人も、自らの言葉で戦争法を拒否し、日本の進むべき道を次々に語った。
民主主義ってなんだ、これだ――「これだ」の一言に、どれほどの運動が凝縮されているか。
芽生え、成長しつづけるこの運動は、どんな花を咲かせ、実をつけるか。傍観者でいたらもったいない、この時代に生きていることをともに満喫しましょう!

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