日本共産党の田村智子委員長は29日、国会内で記者会見し、衆参両院での石破茂首相の所信表明演説について「総選挙で下された国民の審判に対してあまりにも無反省」「暮らしの困難に無為無策でこれまでと全く同じ政治路線だ」と厳しく批判し、「抜本的な改革を求めて論戦していきたい」と表明しました。
政治改革の問題では「裏金問題の真相解明、企業・団体献金に一言も触れていない」と指摘。「総選挙で自民党が大敗した意味をどう受け止めているのか」と述べました。
「国民が直面している困難に無為無策だ」として能登半島地震の災害復旧や被災者の生活支援の遅れ、物価高騰で暮らしが大変な状況を挙げ、これらに対して「何をやるのか具体的な策が何も見えてこない」と批判しました。
経済政策を巡っては、首相が国際競争力の落ち込みなどを嘆いたことに、「ほぼ30年間経済政策を担ってきたのは自民党だが、これに対する政治的反省がすっぽり抜けている。これが無為無策の一番の要因だ」と指摘しました。
また、演説の始まりが日米同盟と大軍拡だったとして「まさに日米同盟最優先だ」「軍事一辺倒というのが特徴だ」と批判。「抑止力、対処力を維持、強化すると言いながら、分断と対立を乗り越えることができるという石破首相の主張は矛盾している」として、軍事ブロック対立ではなく対話と包摂で平和をつくることが必要だと述べました。
2024年11月30日(土) しんぶん赤旗
| 臨時国会開会/国民の要求実現に全力を/自民党政治に代わる新しい政治へ/共産党議員団総会革新懇が全国交流会/さよなら自民党政治の旗高く/田村委員長が講演/京都