日本共産党の田村智子委員長を迎えた街頭演説会が8日夕、名古屋駅前で行われました。大勢の聴衆を前に田村委員長は、自民党の裏金・金権腐敗問題、暮らしと経済、軍事外交、ジェンダー平等、未来社会について縦横に語り「古い政治の殻を破るために頑張る決意です。政治をもとから変えよう」と訴えました。衆院選比例東海ブロックのもとむら伸子(現)、すやま初美(新)両候補もマイクを握りました。
田村氏は、「財界、大企業の目先の利益優先のための政治があまりにもひどい」として「国民の暮らし最優先に政治の立ち位置を変えていこう」と呼びかけました。
安倍、菅、岸田と3代続いた12年間の自公政権のもと大企業が空前の利益をあげ投資家・資産家がもうける一方、庶民の懐や働く人の給料には回らず、円安で食料、電気代など物価が高騰し、「私たちの暮らしが押しつぶされている」と指摘。「この政治をもとから変えなければならない」と強調しました。
過去最高の利益を上げているトヨタ自動車の会長の役員報酬がこの間60%も上がる一方で、労働者の賃上げはほとんど行われず、内部留保がさらに増加したと告発しました。
田村氏は「大企業の膨れ上がった内部留保に税金をかけて中小企業への賃上げ補助制度をつくり、最低賃金時給1500円を実現し、どこで働いてもどんな仕事をしても月収は手取り20万円を超えることを保障する」日本共産党の経済再生プランを紹介。「今やらなければいけないのは家計、暮らしの応援で経済を回すこと。この道にどうしても進めていかなければ」と力を込めて語りました。
田村氏は「日本共産党を伸ばすことで希望の政治をともに切り開いていこう」と述べ、東海ブロックで、もとむら議員の議席を守り、すやま候補の2議席目を勝ち取り、全国での日本共産党の躍進をと呼びかけました。
もとむら候補は「総選挙を通じ自民党政治を必ず終わらせよう」と、すやま候補は「自民党の総裁選では何も変わらない、その後の総選挙が新しい政治をつくるチャンスです」と語り支援・支持を訴えました。
主体的に社会変えよう/共産党躍進・入党訴え/つどいで田村委員長/名古屋
日本共産党愛知県委員会は8日、名古屋市内で田村智子委員長を招いた日本共産党を知るつどいを開きました。参加者から寄せられた九つの質問に田村氏が一つひとつ、政治を変える展望を語り、「主体的に社会を変えることに、ぜひ一歩踏み出してほしい」と入党をよびかけました。その後の懇談で、4人が入党を決意しました。
男女の賃金格差について「都道府県別で愛知県は5位。格差是正についての対策は?」という質問が出されました。田村氏は、「女性は家事・育児、男性は長時間労働という性別役割分担の考え方に根ざした間接差別をなくすことが必要」と述べました。公務職場でも。低賃金の非正規の職員は圧倒的に女性で、自立して生きることを想定しない低賃金・不安定雇用になっていると指摘。これさえも国会答弁で「適切」と繰り返す自民党政治を変えて、ジェンダー平等を前へ進めようとよびかけました。
8月の豪雨災害など、深刻化する気候変動への対策を問われた田村氏。CO2排出量トップが碧南火力発電所だと指摘。石炭火力にしがみつく日本の異常さを示して、「危機感をもって産業のシステムを変えるときです」と答えました。
市民と野党の共闘について田村氏は「安保法制(戦争法)の廃止が共闘の原点」と強調しました。米軍とともに戦争する国づくりが進められているとき、自民党政治のなかみを変える大義ある共闘を進めるには、「総選挙で共産党が躍進することが不可欠」と答えました。
第2部の懇談で、田村氏はテーブルを回り、直接入党を訴えました。入党を決意した愛知県岡崎市の男性(70)は、「田村さんの講演を聞き、私の社会課題への見方と共通していました」と感想を語りました。
2024年9月10日(火) しんぶん赤旗