LGBTQなどの性的少数者が自分らしく生きられる社会の実現を目指すイベント「東京レインボープライド2024」が21日、東京都渋谷区の代々木公園で開かれました。
今回のテーマは「変わるまで、あきらめない」です。日本初のプライドパレードが東京で開催されてから今年で30年。婚姻の平等やジェンダーギャップ指数などで世界から遅れをとっている中、自分らしく幸せに暮らせる未来のためにあきらめないという思いが込められています。
会場内には約300の企業・団体のブースが出展。キーホルダーやTシャツなどのオリジナルグッズの販売コーナーにも多くの人が列を作りました。
パレードには、主催者発表で約1万5000人が参加。「フロート」と呼ばれるカラフルに装飾された山車に先導され、多様な性を象徴する虹色の旗や横断幕を手に行進しました。
パレード参加は4回目と話すレズビアン当事者の会社員の女性(57)は、「沿道の人たちの反応はこれまで参加した中で一番あたたかかった」と強調。同性パートナーとの結婚を望んでいるとし、「日本でも同性同士が法的に結婚できるような仕組みを整えてほしい」と話しました。
日本共産党から、田村智子委員長、山添拓、吉良よし子、伊藤岳の4人の参院議員が参加。田村氏はスピーチで、「私が私として生きていく、安心して生きられる社会のために皆さんと連帯して、全力でがんばりぬく」と決意を語りました。
東京レインボープライド/安心して生きられる社会に/田村委員長のスピーチ
日本共産党の田村智子委員長が21日、「東京レインボープライド2024」で行ったスピーチは次の通りです。
みなさん、こんにちは。日本共産党の委員長になってやってまいりました。田村智子です。(歓声、大きな拍手)
昨年、この場所でみなさんにあいさつしたその直後に「LGBT理解増進法」をめぐって、まさかトランスジェンダーのみなさんに、偏見、差別の言葉のやいばが、政治の場で、国会の場で向けられるような事態になるとは思いもよりませんでした。みなさんのなかに怒りがいっぱい渦巻いていると思います。(「そうだ」の声)
しかし、みなさんはあきらめてはいない。いっぱい傷を負った法律であっても、この法律を土台として、理解を進める教育、研修、そして自治体などの取り組みなども大きくすすめようとがんばっておられます。そこに私たち超党派の議員連盟は連帯してがんばっていきたいと思っています。(拍手)
同性婚をめぐる札幌高裁の判決は、市民社会の変化を大きく表しています。婚姻の自由、法の下の平等、基本的人権の根っこの部分で同性婚を認めないのは違憲であると言った。これに政治がどう応えるのかが問われているのではないでしょうか。(「そうだ」の声)
ところが、ここでもすぐ、「伝統的家族のあり方」とか言う人たちがいます。その伝統とはなんですか、家父長制度ですか、家制度ですか。そんなものにいつまで縛られているのでしょうか。(「そうだ」の声、拍手)
そして選択的夫婦別姓についても、「さまざまな考え方がある」と言う。多様性があるから多様な家族をすべて法律のもとで平等に認めるということではありませんか。(「そうだ」の声、拍手)
私が私として生きていく、安心して生きられる社会のために、みなさんと連帯して全力でがんばり抜きます。ご一緒にがんばりましょう。ありがとうございました。(大きな拍手、歓声)
2024年4月22日(月) しんぶん赤旗