日本共産党は6日、党本部で第2回中央委員会総会を開きました。大きな成功をおさめた第29回党大会後初の総会です。志位和夫議長が開会のあいさつを行い、議題の提案と総会の持ち方について発言。2中総の議題を、①「党づくりの後退から前進への歴史的転換を」と題する「全党の支部・グループのみなさんへの手紙」を提案・審議・決定すること、②その他―とすることを提案しました。田村智子委員長が「手紙」の提案・報告を行いました。総会は7日までの2日間。
冒頭志位氏は、議題を絞った理由について、内外情勢をどうとらえ、どう活動するかについては大会決定で全面的に明らかにしていること、大会決定を全党のものにする努力は途上にあることを指摘。「長い分量をもった決定文書を新たにつくることは必要ではなく、適切でもないと判断しました」と述べ、全党員に読んでもらう決定文書は「手紙」に絞ることを提案しました。
田村氏は、5章からなる「手紙」(案)を1章ごとに読み上げながら強調点を報告しました。
「手紙」の第1章は、今なぜ「手紙」を送るのか―その趣旨について書いています。
「手紙」は、大会決定は「あらゆる面で豊かで新鮮な内容をもつもの」であるとともに、今大会期の「最大の任務」を「党づくりの後退から前進への歴史的転換を果たすこと」だと確認していると指摘しています。その上で、この仕事をやり抜く最大の保障は全支部・グループが足を踏み出すことであり、カギは「双方向・循環型」の活動にあると強調。昨年からの「手紙」と「返事」のとりくみを通じて、どうすれば前進できるかを全支部・グループと一緒に開拓してきたとしています。
田村氏は、「この活動は『第一歩』を踏み出したばかりです。『双方向・循環型』の活動をさらに発展させるために『手紙』を送ります」と述べました。
第2章は、いまの情勢をどうとらえるかです。「手紙」では、大会決定が特徴づけた「自民党政治の全体が末期的状況に陥っている」、「自民党内の政権のたらいまわしでは解決できない」という情勢を3点で示しています。
第一に、裏金事件が自民党政治の全体を根底から揺さぶる一大事件に発展していることです。
第二に、国民の怒りは暮らしの困難と一体であり、経済無策への怒りと一体だということです。
第三に、解決の希望がどこにあるのかです。自民党政治を追い詰めたのは、「しんぶん赤旗」日曜版のスクープ報道であり、配達・集金・読者の拡大で「赤旗」の発行を支えている支部のみなさんだと述べています。
第2章の後半では、平和の問題でも「自民党政治の全体が末期的状況」に陥っている―歴代自民党政権が憲法にもとづく「平和国家の理念」としてきたものを全て投げ捨てる岸田政権の暴走を糾弾しています。暴走は次期戦闘機などの輸出で、「国是」としてきた武器輸出禁止の投げ捨てにまで及んでいますが、一方で、この異常な暴走は岸田政権が追い詰められ、日米同盟を絶対視する勢力の後ろ盾を得るためになりふり構わぬ延命策に走っていることのあらわれだと指摘しています。
田村氏は、第2章の最後では日本共産党の新指導部体制―女性新委員長の誕生が歓迎されていることが述べられていることも紹介し、「末期的な危機に陥る自民党、国民に希望ある政治を示し期待を高めつつある日本共産党―今日の情勢はまさに『党躍進』と総選挙での躍進を勝ち取る歴史的チャンスです。大攻勢をかけていきましょう」と呼びかけました。
2024年4月7日(日) しんぶん赤旗