自民党派閥の政治資金パーティー収入の不正が噴出するなか、日本共産党国会議員団は5日、「企業・団体献金全面禁止法案」を参院に提出しました。発議者の井上哲士参院幹事長と小池晃書記局長、田村智子政策委員長、伊藤岳、岩渕友、紙智子、吉良よし子、山添拓各参院議員が小林史武参院事務総長に手渡しました。
同案は、企業・団体による寄付を禁止し、政治資金パーティー収入も寄付とみなすことで、企業・団体によるパーティー券購入も全面的に禁じます。パーティー券購入の公開基準は現行20万円超ですが、寄付とみなすことで、寄付の公開基準の5万円超とします。
法案提出後、井上氏は記者会見し、政治資金パーティーによる自民党派閥の裏金づくり疑惑が大問題となるなか、企業・団体のパーティー券購入も禁止すべきだと考え提出したと強調しました。
また、「経済が停滞する国になったのは賃金、社会保険料負担、税金のコストカットを求める財界の要求に従ったからだ。その背景には、政治買収である企業・団体献金がある」と指摘。パーティー券の大半を企業・団体が購入しているのが実態で「形を変えた企業・団体献金に他ならない」と批判し、「本法案は、パーティー券購入を含む企業・団体からの政治献金を全面的に禁止するものだ」と述べました。
井上氏は、パーティー収入の収支報告書の未記載や議員のパーティー券販売ノルマがあり、「それを超えたものは裏金になっている疑惑も明らかになっている」と指摘。「首相の責任で事実を徹底的に明らかにすべきだ」と主張しました。
井上氏は政党は国民の中で活動し、国民の支持を得て活動資金をつくるのが基本だとして、「企業・団体献金のパーティー券を含む全面禁止は金権腐敗政治を根絶し、国民の政治不信回復の道だ」と重ねて強調しました。
2023年12月6日(水) しんぶん赤旗