来年10月からの実施が狙われている消費税のインボイス(適格請求書)制度の導入に反対して、声優の人たちが声をあげています。8日には参院議員会館で要請行動に取り組み、日本共産党の田村智子副委員長・参院議員らと懇談し、「インボイスは、当事者すべてが損をする制度です。反対の声を広げていきたい」と語りました。
要請したのは、「VOICTION」(ボイクション)です。VoiceActor(声優)と、ACTION(行動)を組みあわせた言葉で、声優の咲野俊介さん、岡本麻弥さん、甲斐田裕子さんの3人で8月に結成しました。
田村氏への要請で、外国映画の吹き替えを中心に活動している甲斐田さんは、長引くコロナ禍で技術や伝統を次世代に伝えるすべが減っているなか、インボイス制度の導入はこれに追い打ちをかけると訴え。「このままでは、若い人の芽を摘んでしまうことになりかねません。中止させるため、実名で声を上げる決意をしました」と話しました。
「サクラ大戦」などでしられる岡本さんは、そもそもインボイスについて業界でもまったく周知されていないと指摘し、「すでに導入が決まったことのような説明はされていますが、問題点を知らない人が圧倒的です。私自身、この仕事を始めて今年で38年目になりました。未来のため、業界のために行動していきたい」と話しました。
田村氏は、インボイス制度によってフリーランスや個人事業主の人たちの負担が増えるだけでなく、登録すれば本名や住所がネットで公開されてしまうことなど問題が山積みだと述べ、「中止させるために私たちも全力で頑張ります。ご一緒に力をあわせていきましょう」と語りました。
2022年9月9日(金) しんぶん赤旗
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