新型コロナウイルス感染症対策について議論する政府・与野党連絡協議会が4日、国会内で開かれました。日本共産党の田村智子政策委員長は、「感染力が爆発的に強いオミクロン株に対応するための、全体的な対策がいまだに示されていない」として対応方針の提示を政府に強く求めましたが、明確な回答はありませんでした。
田村氏は内閣官房や厚生労働省のHPで示されているコロナ対策は、感染力の強いオミクロン株が問題となる前につくられたものだと指摘。感染の爆発的な拡大で医療4団体から「熱があっても4日間は様子を見てください」という発信がなされるほどの医療ひっ迫状況にもかかわらず、「政府から医療体制や感染対策などの全体像が示されないのは異常だ」と強調しました。
田村氏は、厚労省のアドバイザリーボードの資料で、大阪では入院している人の8割以上が中等症以上の患者であり「入院が必要な人が入院できていない状況」と指摘。医療機関に対する十分な財政支援と、エアロゾル感染に対する感染防御の周知徹底を求めました。
また、同資料から東京の夜間の人の流れが昨年の緊急事態宣言中と同じくらいまで減少していることにふれ、「飲食店などに大きな影響が出ていることを示している」と指摘。まん延防止等重点措置も緊急事態宣言も出ていないため、「何も支援策がない。支援策はどうするのか」と求めましたが、政府は「検討します」として回答しませんでした。
田村氏は「オミクロン株に対してどういう全体像を示し、どういう周知徹底をはかっていくのかという点は今後も追及していきたい」と語りました。
2022年8月5日(金) しんぶん赤旗
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