日本共産党の田村智子参院議員事務所は4日、大学・研究機関関係者や労働組合関係者を招いて、国立大学・研究機関における大量雇い止めについてのオンライン懇談会を開きました。
有期雇用の研究者に対して、5年の無期雇用転換を10年に先送りする抜け穴がつくられ、来年3月に多くの大学・研究機関で大量雇い止めが計画されています。
田村氏は、同問題を連続して国会で追及したと紹介し、「文科省も研究力低下を問題にしているのに、雇い止めを強行すればますます低下する。みなさんと協力して、撤回させたい」と強調しました。
科学・政策と社会研究室の榎木英介代表は、「10年雇い止めは、多くの実績を積んだ研究者が対象となっている」と指摘しました。
理化学研究所労働組合の金井保之委員長は、「理研の8割が非正規雇用だ。研究チーム責任者も雇い止め対象となり、60チームが丸ごと消滅する」と訴え。東北大学職員組合の片山知史委員長は、「大学は一部の非正規職員を限定職員に移行させたというが、すぐに解雇している」と問題視。関西圏大学非常勤講師組合の新屋敷健委員長は、「大阪大学で非常勤講師を業務委託扱いから、直接雇用に改めたが、5年の雇用上限を付けてきたのでたたかいが続いている」と述べました。
全大教の笹倉万里子副委員長は、「大学は予算がないと言ってくる。国が責任をもって基盤的経費を出すべきだ」と訴えました。
雇い止め対象となっている理研の研究者は、「雇い止めでプロジェクトが中止になる。理研労に参加し解決させたい」と発言しました。
2022年6月7日(火) しんぶん赤旗
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