新型コロナウイルス感染症対策の政府・与野党連絡協議会が10日、国会内で開かれ、日本共産党の田村智子政策委員長は、オミクロン株の猛威による医療・検査の逼迫(ひっぱく)や社会経済活動の混乱などの深刻な実態を示し、同株の特性を踏まえた戦略的方策の全体像を示すよう求めました。各党からも、オミクロン株の特性を踏まえた科学的な根拠や説明が欠けているとの意見が出されました。
田村氏は、経験のない規模の第6波が襲うもとで、岸田文雄首相がぶらさがり会見以外の記者会見に一度も応じていないのは「異常だ」と批判。安倍、菅両政権でも尾身茂政府対策分科会長同席で首相会見は行われていたとして、会見するよう強く要求しました。
また田村氏は、米軍関係者の入国停止・基地からの外出禁止などの対策強化を要求しました。
さらに、医療が逼迫しているとの現場の声を紹介し、前回協議会(1月27日)や国会審議で検討を求めてきた発熱外来への補助金の復活、診療報酬引き下げの撤回を求めたほか、医療機関などでの検査キットなどの不足解消や濃厚接触者となった医療従事者やエッセンシャルワーカーの業務再開に必要な検査費用の国庫負担について回答を求めました。
田村氏は、いずれも政府が「重要なご指摘だ」「検討させてほしい」と約束していたはずと指摘。とくに濃厚接触者となった医療関係者などへの検査については大阪府が〝検診と同じだから原則自己負担で〟と医療機関に通知していることを示し、「全額国庫負担の方針を明確に示すべきだ」と主張しました。
2022年2月11日(金) しんぶん赤旗
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