日本共産党の田村智子政策委員長は13日夜のBS―TBS番組「報道1930」に出演し、コロナ危機対応での国民への支援が不十分すぎる一方、環境副大臣らが政党支部でコロナ関連助成金を受給していた問題などについて、自民党の葉梨康弘政調会長代理と立憲民主党の馬淵澄夫国対委員長らと議論しました。
子育て世帯への給付金をめぐって衆院予算委員会で岸田文雄首相が現金一括支給を事実上認めたことについて、葉梨氏は「聞く力があることが示された」と評価。田村氏は「国民の声を『聞く力』が必要だ。国民は感染の波が続くもとで、ずっと現金給付を求めている」と強調。そもそも岸田首相が「コロナでお困りの方々への給付金」と約束していたのに、非正規雇用の人などを給付対象外とした点に「大きなぶれがある」と批判しました。
番組では、内閣官房参与を辞任した石原伸晃元自民党幹事長に続き、環境副大臣の大岡敏孝衆院議員(自民)も自身の政党支部がコロナ対策で事業主に休業手当の一部などを助成する雇用調整助成金(雇調金)を受給していた問題に話が進み、首相の「(進退は)それぞれが判断すること」との答弁が紹介されました。
コメンテーターの堤伸輔氏は「石原氏はもう民間人。辞めるなら公的責任が高い大岡氏が先だと思うが、政界の常識は違うのか」と疑問を呈しました。
田村氏は、「国民が危機にあるときに政治家の事務所が休業するのかと驚いた。制度の趣旨にまったく反している」と強調。任命責任を果たさない岸田首相も「安倍(晋三)、菅(義偉)首相と同じだ」と批判しました。馬淵氏も「任命権者が辞めろと言うべきだ」と述べました。
国会議員に支給される文書通信交通滞在費の問題について問われた田村氏は「活動費として使途が分かるように公開するのは必要だ」「政党助成金も含め『政治とカネ』の問題を議論すべきだ」と主張しました。
2021年12月15日(水) しんぶん赤旗