日本共産党の田村智子政策委員長は30日、国会内で記者会見し、安倍晋三前首相側が「桜を見る会」前夜祭で費用の一部を補てんし、公職選挙法違反が疑われる問題で、東京第1検察審査会が「不起訴不当」と議決したことについて、「当然だ。野党として安倍氏の証人喚問を求め、疑惑究明を行いたい」と表明しました。
田村氏は、昨年12月に安倍氏を国会招致した際に質問し、前夜祭への費用補てんが公選法上違法な寄付の疑いがあると追及したことに言及。「安倍氏は、政治資金規正法上の不記載はあったから、記載をすれば済むという説明に終始し、費用補てんについては答えられなかった」と指摘しました。
また田村氏は、「安倍氏は、いわば自分のポケットマネーで立て替えたと説明した。収支報告では、訂正できる5年前にさかのぼって安倍晋三後援会の繰越金が増えて、その繰越金が5年かけて減り、最後に収支の帳尻が合うという形になっている。では、そのお金はどこから湧いたのか。立て替えではなく、自分が払ったとしか説明できない」と強調しました。
その上で、有権者に対する買収行為を行ったという疑惑だとして、「捜査は当然だが、国会で答えてもらわなければならない」と指摘。「安倍氏が何も答えず、疑惑究明がされないまま、総選挙をたたかうなどということはあり得ない」と述べました。
当時の官房長官だった菅義偉現首相の責任について問われた田村氏は、「菅首相も疑惑にふたをしてきたという政治的立場が問われなければならない。菅首相にも重い責任がある」と強調しました。
2021年7月31日(土)しんぶん赤旗
| 命守る責任投げ出し/田村智子議員 五輪中止 政府に迫る/参院内閣委パラリンピック 医師・看護師270人 1日最大/ 大会中止 田村氏迫る/参院内閣委