日本共産党の田村智子政策委員長は14日、国会内で記者会見し、政府が当初の方針を転換して北海道、岡山県、広島県に緊急事態宣言の適用を決めたことについて、「菅政権の感染実態に対する危機感の欠如を表すものだ」と指摘しました。
政府は当初、岡山、広島を含む5県を「まん延防止等重点措置」の対象に追加することを諮問しましたが、14日朝の専門家らによる基本的対処方針分科会で強い対策を求める意見が出され、急きょ方針転換しました。
田村氏は、北海道や石川ではもっと早くから宣言や重点措置の適用が必要との声が出ていたと指摘し、「全てが後手に回っている。現実に命が次々と奪われるような事態が広がっていることに対し、受け止め方が軽すぎるのではないか」と述べました。菅義偉首相が対策の効果やワクチン接種をめぐり、実態とかい離して「大丈夫だ」「結果を出している」とのアピールに力を注いでいることが混乱に拍車をかけていると批判し、「感染の実態や対策の問題の現実を一つひとつしっかりと見てやるべきことをやってほしい」と訴えました。
田村氏はまた、宣言や重点措置区域にとどまらず各地で事業者に時短要請が出されるなど「事業や生活への影響は全国ベースで出ている」と指摘。持続化給付金や家賃支援給付金なども全国ベースで行うよう求めました。
2021年5月15日(土)しんぶん赤旗
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